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ダークゾーン
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ダークゾーンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全140件 61~80 4/7ページ
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久しぶりに著者の作品を読んだ。彼の作品を読みたくなる時は決まって「活字に飢えているとき。」そう、ビジネス本や自己啓発本など表現の幅が狭い本ばかり読んでいるとたまに陥る症状。“あぁ、想像力豊かな文章が読みたい”この欲求を満たしてくれるのが、僕の中では彼が一番しっくりくる。 舞台は軍艦島・・・だと思われる非現実世界。主人公はプロの将棋棋士を目指す大学生。いつまでたっても先の位に昇進しない焦りから日々を暗雲たる思いで過ごしていた矢先に起きた非日常の殺戮ゲーム。繰り広げられるゲームは単なる殺し合いなどではなく、れっきとした戦術ゲーム。将棋やチェスなどと何も変わらない盤上の腕試し。ただし、使う駒は自分自身であり、愛する恋人であり、大学の教授であり、彼らを殺したり生き返らせたりしながらシナリオを展開する。死ぬ間際の苦痛を何度も味わいながら、それでも戦う様は、確かに今までの彼の作品からするとどこか現実味に乏しい感が否めない。ところがこの、“大学生の日常”と“延々と続く殺戮ゲーム”がしっかりとテーマを刻むから面白い。相反する二つのキーワードが見事に融和し、非日常的なダークゾーンでの出来事を思いのほかリアルに感じることが出来たのは筆者の筆力のたまものだと思う。もし、同様のテーマで山田悠介氏が筆を執ったなら・・・苦笑いと共に途中で読書を辞めていたかもしれない。 無間地獄のような日常と、プロ将棋棋士になるための心的プレッシャーを見事に別世界に描くことができた本書、内在するもう一つの狂気については是非ご自身で読んで感じてほしい。相も変わらず、喉にまとわりつく恐怖感で読了することが出来る一冊だ。 | ||||
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私の中では、『悪の教典』『新世界より』に匹敵する面白さでした。それにしても貴志氏は毎回いい意味で裏切ってくれる。「あれっこの流れ、何かの作品に似てる」と思うと、ご丁寧にその作品について解説までしてくれる。まるで貴志氏から「パクッたと思ったでしょう?」というツッコミが来てるようで苦笑い。これからも、ドンドン裏切って下さい。 | ||||
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貴志祐介さんの作品で、これは一番と言える作品ではないですが、それでも一般の中では大変楽しめるエンターテイメント作品です。 ハラハラドキドキさはクリムソンに負けるものの、主人公の日常生活パートが重点的に描かれていて、貴志さんの小説の中でも感情移入をしてしまいます。 そして非常に後味の悪い作品で、前述のように感情移入をしてしまうためか、非常に心に残ってしまいました。 貴志祐介さんのファンであれば全く読んで損はありません。 | ||||
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表紙が怖そうだったので覚悟していたのですが、怖さよりもストーリー(ゲーム?)の続きが気になって、一気読みしてしまいました。 | ||||
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他の方も言ってますが下巻の結末は救いようが無いので、その点は覚悟して読んだ方がいいでしょう。 ベタですが戦いに勝って未来を変えるとか、それがないと読者の読んだ労力が報われません。 主人公はその場しのぎは上手なので読んでる最中は面白かったです。 しかしあの結末では、もう一回読みたいとは思いません。 | ||||
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上下巻まとめてのレヴューです。 将棋(あるいはチェス)の盤を軍艦島に、そして駒をモンスターに置き換えてのある意味頭脳戦が繰り広げられます。戦いが何度かリセットされていくうちにルールとそれぞれの駒の特徴が分かっていき、さらにそれをふまえたうえで次の戦略を練って実行していく過程は、スマホやポータブルゲームのバトルものに全く興味のない自分でも読んでいて充分に楽しめました。 オチがどうだとか、若手棋士の現実がどうだとか、酷評も見受けられますが、筆者の書きたかったものは単純に盤と駒に拘ったひとつのボードゲームだと思えば、そんな批評はどうでもよいのでは…? おお、なるほど、と単純に楽しむのであれば、同作者の破たんした殺人高校教師物語よりもはるかにお薦めだと思いますが。 怪獣好きのオジサン読者の皆様、いかがでしょう。 | ||||
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主人公達はボードゲームの駒、舞台は軍艦島のパラレルワールド これまで以上にファンタジー色の強い一作です。 設定がマンガチックなのにも関わらず一気に読ませる技量はさすがと思わせるものがあります 緻密な心理描写はオトナの読み物として十分に耐えうるクオリティ 上下巻を3日程で読み終え、さらに2度読みしてしまいました。 終幕はあっけなくオチも釈然としないものがあり、複雑に練り上げられたストーリーをお求めの方は ちょっと物足りないかも。 エンタテインメントと割り切ってどうぞ! | ||||
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二重の悪夢にどっぷり浸かっているようで、読後感は非常に悪い。人間将棋(?)七番勝負という設定は面白いかも、と思い購入したが、一局終わる度に戦局はリセットされ、ストーリーはないも同然なので、読み進めるのに努力が必要だった。プロ棋士を目指す奨励会員が主人公という事で、戦術家としての魅力でもあればバトルものとして楽しめるのだが、殆どが後手に回り相手に翻弄されてばかり(成り駒の能力ぐらい最初に確認しとけよ)。一気読みはしたけど、先が気になるというより、早く読み終えたい一心だった。 | ||||
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最初は、突然謎のゲームを強制される主人公たちの狼狽具合や、ゲームルールの緻密さに惹かれ、 思わず衝動買いしてしまいましたが、章が進むにつれ、描写がどことなくワンパターン(特に主人公の心理描写)で、 主人公たちが取る戦略についても、このゲームのルールを骨の髄までしゃぶり尽くすが如く、 とりあえずこのルールにおいてあり得る、見せ方上違いの大きい状況を粗方やってみました、みたいな感じ。 勝負の流れが中盤辺りで察しがついてしまうので本編のバトルも刺激がなくなり、 断章での主人公の行動や態度も釈然としないものが多くあり、最後はなんともいえない締まりのない終わり方。 正直、がっかり感が否めません。 最初の魅せ方が良かっただけに、非常にもったいない作品でした。 | ||||
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「クリムゾンの迷宮」と同じく、人間がゲームの駒となって殺し合う話。登場人物も読者も、経緯やルールが分からないまま、唐突にゲームが始まるという理不尽な展開なので、貴志祐介を知らない読者なら早々に投げ出すかもしれない(実際私ならそうする)。上巻読了時点ではその理不尽さは解決されていないので、評価は保留。 | ||||
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貴志祐介の作品は独特の世界観で好きなのですが、 ラストまで読めば納得なのですが、将棋の要素に違和感がありまくります。 若干のネタバレを含みますが、 まず9段や7段のプロ棋士が居るのに3段(奨励会)の主人公が 行き当たりばったりな「あとは流れで・・・」な作戦で戦います。 またプロ棋士の扱いも馬鹿にし過ぎじゃないでしょうか? 将棋好きには腹立つと思います。 (まぁ最後まで将棋の戦術?は意味不明ですが) 将棋好きと囲碁好きは読まない方がいいと思います。 ファミコンウォーズや大戦略好きには多少面白いかもしれません。 | ||||
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貴志さんの本は、短編集以外はすべて読んだのですが、この作品はいまひとつでした。 貴志さんの趣味として、たびたび囲碁や、自然の生物などが他の書籍にも登場しますが、 もう出尽くした感があり、またか・・と思いました。 展開や結末も驚かされることも無く、抑揚無く読み終えてしまいました。 | ||||
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貴志さん作品では、今まで読んだ作品とは、色が違う、作品でした。紹介としては、貴志さん作品にー新世界よりーという、作品がありますが、主人公たちが、学校の科目で、念力で駒を動かして将棋のような、頭脳スポーツをするシーンがあるのですが、その部分を、引き伸ばしてミステリー要素を、入れたような作品に仕上げた感じ。物語は、2部構成ですが佳境に入ると本筋以上に、キャラの現実の話の部分が面白いので、将棋のようなゲームシーンのパートを、読み飛ばししたくなるくらい面白かった。 人は、常に本当の 現実と、自分が信じている虚構の現実を見ている事を理解し、 他者と向きあう自分を、客観視するようする事を学び、自分にとっての現実を、生きる様私を、見直したいなと、思いつつレビュー終わります。 | ||||
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悪夢のバトルゲームと輻輳して語られるのは、勝負に取り付かれた男と、ひたむきな女の、哀切極まりないラブストーリーである。 久しぶりに、泣けた。 そして、いつか軍艦島に行ってみたくなった。 | ||||
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オチにつながるドラマやゲームと過去描写の構成、誰がこの世界を 創生したかについては、想像による補完はできるので納得はできる。 主人公や話に関しては好みの問題だけだと思う。 問題は、将棋を題材としたゲームのシステムが酷くいい加減で面白い ゲームに思えないこと。 各駒の特徴、経験値によりレベルアップするシステムなど、ディーテルは 細かく説明されているが、ゲームとしてのシステムがお粗末で、公平とは 思えず、このゲームが実際にコンピューターゲームとして発売されても 人気がでるとは思えない。 ゲーム中の駒は、基本6種類あり優劣が上から下に決められているのが どういう戦闘計算で勝敗が決まっているのか、はっきり説明されない。 駒の能力に乱数が加算されているのだろうと思えるが、運で勝敗が決まるような 話しの筋書きではなく、あくまで運を除外した将棋の読みあいで決まるように 書かれている。 しかし、頭脳戦というよりは、常に行き当たりばったりで、設定の後だしによる 追加と説明が多く、事前に与えられた情報で読者が戦局を想像して楽しむ魅力が 薄い。作者の話の展開上、都合のいいように個別の勝敗が決められ、それを無理に 高度な戦略のゲームと誇張されているように感じてしまう。 特に都合のいい相討ちが非常に多いのが目につく。 同じ戦闘能力の駒同士が相討ちなのはわかるが、最強の駒が、天敵の駒に不覚を 取り負けた後、すぐ死なず何度も相手や近くにいるものを道連れに死ぬ展開の 連続は、ご都合主義ととられても仕方がない。 また、最も重要な勝負で、戦闘能力的に優位な駒が先手を取り相手の駒を倒した にも関わらず、最強ではない駒がなぜかすぐには死なず、道連れに相手の相討ち により勝負が決まる場面は、どうも納得がいかない。 オチから考えると、すべては神に等しい者の采配なのだから、都合がいいことも 納得できなくはないが物語としては興醒めだった。 また、デスゲームでありながら何度殺されても、すぐに生き返るゲームシステムの ために緊迫感がほとんどないのも、読者の緊張感を削ぐ裏切りとなっている。 大好きな将棋と軍艦島を題材としたデスゲーム小説を書きたいのは感じられたが、 明らかに練りきれていない印象を受けた。 | ||||
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趣味のひとつとして将棋を指しており、将棋関連の書籍として某所で 紹介されていたことから購入した。貴志祐介の小説ははじめて読んだ。 冒頭は突然ゲームのような世界の戦闘から始まる。登場人物たちは異 世界に紛れ込んだためか異形となり、2つの陣営での戦いを強制される。 とにかくなぜ戦わなければならないかの理由ははっきりとせず、主人公 の奨励会3段の塚田はとまどう。塚田は将棋でつちかった戦略と勝負勘 で陣営を指揮し、異世界での戦闘を進める。この塚田の思考をトレース しながら物語は進むので、自分も敵陣営の動きや狙いを推測して、さな がらゲームのプレイヤーのような視点から眺めていた。 本編の間には「断章」という形で主人公・塚田の現実世界にいたとき の生活が思い返される。なぜ人々はこの異世界に放り込まれたのかとい う根本的な謎もあって、差し迫る戦いとパラレルで少しずつ全体像が 明らかになっていく。 戦闘はゲームやファンタジー世界の雰囲気で進み、またテンポも良い ため読みやすかった。 | ||||
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Kindleで再読しました。 とにかく面白いですね。 ひとことで言うとSF になるのでしょうが、そこにサスペンス、人の本質、心理学、もちろん将棋などゲーム的要素が絶妙にバランスよく織り込まれています。 何度読んでも飽きませんね。 著者の作品の中でも面白さでは上位を争います。 優れたエンターテイメント小説のひとつです。 | ||||
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若干ネタバレ。 貴志作品は全て読んでいますが、最初の頃と随分と作風が変わったかなと思います。 とはいえ、描写力は流石に読ませる。 賛否両論もあります。 オチに納得がいかないのもわかります。 しかし、この作品はオチではなく、 塚田の哀しいサガ…、 棋士としてのもがきや葛藤により勝利を求める上で狂人と化し、 自分の世界でしかもの事をみれなくなってしまった塚田の人生の縮図なのだと思います。 | ||||
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クリムゾンの迷宮が好きなので、この本には非常に期待していました。 めったに単行本を買わない自分が買ってしまうほど・・・・・・。 ラストは評価が分かれると思いますが、個人的には中盤の頭脳戦だけ読めれば十分なので面白く読めました。 ほんと知恵比べって感じです。 | ||||
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『悪の教典』、『新世界より』、『青の炎』、『硝子のハンマー』で有名な貴志祐介さんの最新刊です。 『悪の教典』は三池崇監督の下、伊藤英明さんが主演してAKBの大島優子さんが「この映画がキライです」と云ったことでも有名です。たしかこの映画は、国際映画祭で絶賛されたのではなかったでしょうか。この作品も、第23回将棋ペンクラブ大賞特別賞を受賞しています。 貴志祐介さんは、いつか直木賞をとるかただと個人的におもっております(それだけの実力がおありですもんね)。 さて。 一気呵成に読みおえました。上下二段組み、全486ページの分量ですが、2〜3時間ぐらいしかかからなかった気がします。 「ダークゾーンという空間で人をつかった将棋をおこなう」というのが設定です。ダークゾーンは、あの曰くあり気な軍艦島が元になっていますが(謎につつまれています。だれも上陸ができないのだったとおもいます)、そのようなSFの設定をつかった、将棋のすがたを借りた、一昔前にはやった『バトルロワイヤル』というところでしょうか。主人公のグループ=赤軍が7番勝負に生き残らないと現実世界に帰ってこられない、という意味で。 その、ダークゾーンでの戦闘の合間合間に「断章」という章が挿入されて、そこではダークゾーンに突入するまえの現実世界のことが描かれます。なぜ、このバトルロワイヤルにまきこまれたのか、ということがだんだんと見えてくる仕掛けになっています。なぜ、戦闘に参加している人間=駒が主人公=塚田の見知ったものばかりなのか。なぜ、戦闘の舞台が軍艦島なのか。なぜ、この戦闘は将棋の姿をしているのか。 この作品について貴志さん本人は、「人間精神の暗黒面を抉ることが最大の眼目」と述べています。ことばどおり、決して読後ほっとするものではないです。戦闘、殺戮、裏切り、騙し、嘲笑、罵倒、ストーカー、嫉妬、パワハラ、愚痴、叱責が充満しています。また、書評家で翻訳家の大森望さんは帯で「サスペンスたっぷりの知的ゲーム小説」と述べています。それらの点を考慮して買うか買わないか、読むか読まないか、決めるといいとおもいます。ただ、ぼくとしてはとてもおもしろかったです。 以上です。 | ||||
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