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猫を抱いて象と泳ぐ



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【この小説が収録されている参考書籍】
猫を抱いて象と泳ぐ
猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)

猫を抱いて象と泳ぐの評価: 4.35/5点 レビュー 138件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.35pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全118件 21~40 2/6ページ
No.98:
(5pt)

温かい気持ちになる

チェスの話である。
ただ、チェスのルールをよく知らなくても問題ない。
よくこれだけの話を考えつくものだと驚く。哀しい話だけれども、温かい気持ちになる。
猫を抱いて象と泳ぐAmazon書評・レビュー:猫を抱いて象と泳ぐより
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No.97:
(5pt)

チェスを題材にした物語

チェスを題材にした物語。とても読みやすく流れを感じる一冊でした。
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No.96:
(5pt)

ストーリーの流れがとても綺麗

最近は仕事に関連するビジネス書、専門書ばかりで時間の関係で小説を読むことはもうないだろうと感じていましたが、妙に気になるタイトルからつい読んでしまいました。
なにかの縁だと思い、時間を作って取り敢えず読んでみると、瞬く間に物語に引き込まれ、すぐ飽きるだろうと思った最初の気持ちをいい意味で裏切ってくれました。むしろ早く続きが読みたい気持ちを押さえるのが大変でした。
久々に小説の面白さを実感できたことを感謝しています。
主人公の成長と物語の温度感がリンクしていていることも気に入っています。
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No.95:
(5pt)

ふわふわした物語

‪面白すぎた‬
‪物語が急変するのに、物静かでこんなに穏やかに読めるものも珍しい。‬
‪ところどころ意味のわからない表現があったが、それでも分からなくもないなという不思議な気持ちにもなった。‬
‪欠けもなく満ちてもいない、素晴らしい小説でした。‬
‪天才。‬
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No.94:
(4pt)

小川洋子と彼女の美意識

リトルアリョーヒンの棋譜は、愛の言葉を紡ぐ詩、草原を渡る風の調べ、星座の間を流れ落ちる星の軌跡。そして、小川洋子の描くリトルアリョーヒンの一生もまた、彼の棋譜と同じように、ただ美しい。
 などと、表現してみました……。
 作者の作品には、どの作品にも、彼女の美意識に裏打ちされた、確かな人物、舞台設定と、文章表現があると思います。彼女の美意識でもってしか、この作品の主人公である、リトルアリョーヒンという美しい人物と、彼の美しい棋譜を、描けなかったのではないかと思います。
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No.93:
(4pt)

題名のような不思議な世界に誘う。

母性や宗教に根ざす圧倒的な優しさで不条理な物語を淡々と描いていくこの作家には大きな可能性と幾ばくかの戸惑いを感じる。
先天的な肉体障害や、運命がもたらす不幸な日常生活の圧迫感の日々のなか、主人公が導かれていく無機質な満足感、自己満足的な充実感に嫌悪感すら感じる。
しかし自分の脳の片隅で、これは誰しもが陥る自己救済だと気づいてしまう。
この作家は神の技を見出したいのか。
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No.92:
(4pt)

自分の存在を人形の中に隠しながらも、チェスという宇宙を旅し、美しい棋譜を生み出す棋士の物語。

体を折りたたんで収まる人形の中、地底や夜中に開催されるチェス、人の死や別れなど情景は暗いものの、小さい体の無垢で素直な主人公とチェスを通じた色彩豊かな交流に心が温まった。
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No.91:
(5pt)

タイトルに惹かれて購入

モノクロで冷淡なチェスを題材に、詩的で艶やかな彩りで描く小川氏のセンスに脱帽。
読み進めるにつれ、まるでインディラと海の奥深くに潜っていくように世界観に没頭する。
驚く程小柄で唇から脛毛が生えた奇妙な男”リトル・アリョーヒン”が耽る空想は広大で切ない。
口数が少ない彼にとっての最大の感情表現方法はマスターとポーンが教えてくれたチェス。
チェスを通して盤下で奏でる交響曲が今にも聞こえてくるようなそんな素敵な作品でした。
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No.90:
(5pt)

静かで、冷たく、しかしその裏に熱がある

読む度に思うが、小川洋子の作品は本当に自分に合っている。
物語が大きく動き始めるシーンでも、西洋絵画のように雄弁に(また時に押し付けがましく)作品が語りかけてくることはない。
ひたすら熱は裏に秘められ(しかしそれは確実に感じられる)、じっと静かに物語は進んでいく。それがとても私には気持ちいい。

この作品はチェスを知り、チェスを生きることになった少年のとても美しい物語。
私はチェスのことを詳しく知らないないけれども、恐らくそこに広がっているであろう美しい何か…それの片鱗を感じることができたような気がした。

もっと読み進めたいけれども終わって欲しくない、読みながらそう感じられた数少ない作品。
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No.89:
(5pt)

静かで穏やかな物語

プールの底に潜って生きるような、静かで穏やかな物語です。
チェス人形なんて突拍子もない話かと思ったら、実在だと知ってびっくり。
小川洋子さんの本は初めて読みましたが、ファンになってしまいました。
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No.88:
(4pt)

おもしろい!!

とてもおもしろい作品でした。先が気になってついつい読みふけってしまいます。
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No.87:
(5pt)

広くて深いチェスの海

リトル・アリョーヒンの友だちは一つの場所に囚われた者たちばかり。デパートから降りられなくなり一生を過ごした象のインディラ、壁の隙間で死んでしまった少女の幽霊ミイラ、太り過ぎてバスから出られなくなったマスター。そしてリトル・アリョーヒン自身もチェス盤の下に囚われている。けれど盤下から、広くて深いチェスの海に泳ぎだすことができる。薄暗い海の底にいるようで、息苦しく切ない、素敵な雰囲気の物語でした。小川洋子さんは、世界の片隅にいる人を大切に掬い上げ、静かな物語にしている気がします。
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No.86:
(5pt)

悼む

物語の始めのインディラのエピソードは秀逸だ。そこではリトル・アリョーヒンの死者に向ける眼差しの深さ、繊細さが鮮やかに描かれている。
やがてリトル・アリョーヒンにとって生きている者の世界と死んだ者の世界は同じ変わらないものであることがわかってくる。
チェスの海を死者たちと生き生きと泳ぐリトル・アリョーヒンの描写がそれに重なる。

「あの一瞬だけ、犠牲を払うタイミングが遅れた。もう取り返しがつかなかった。どんなにささいなミスだと思っても、絶対に許してもらえない時がある。」
これはマスターの言葉で、チェスのことを言っているようでもあり、大切な人の死を言っているようでも ある。
私たちは長く生きているうちに、こんな気持ちを経験しなければならない時がくる。けれども時の流れと共に私たちは現実の忙しい生活の下に大切な人の死を押し込めてしまう。しかしリトル・アリョーヒンはそうはしなかった。彼はこの世を去って言った者たちの痛みを自分の痛みのように感じ、いつも死者の傍らにいた。リトル・アリョーヒンは、私たちに代わって死者を悼んでくれているのだなと思えてくる。「ミーナの行進」のミーナのように「外」の世界に彼が出られなかったのは、私たちに代わって引き受けた代償だろうか。
作者はそれに報いるようにリトル・アリョーヒンを、この上ない慈しみをもって描いている。
リトル・アリョーヒンに出会えた読者はきっと彼に魅了されるだろう。
読み終えた時、リトル・アリョーヒンに「ごめんね」と言ってじっと抱きしめたいと思った。
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No.85:
(4pt)

ファンタジックな哲学書でもある

屋上から出られなくなった象。

バスから出られなくなった巨体のマスター。

「大きくなること、それは悲劇である」。
そう考える、主人公のリトル・アリョーヒン。

小川洋子ワールド全開の作品だが、
物語に通底するテーマ性について考えさせられる。

読み返すほどに、物語に深く入っていける作品だと思う。
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No.84:
(5pt)

甘い美しい記憶

少年は、幼い時から、数々の身近な死を経験し、考え、悼みながら人生を送ります。
私も母を亡くしたばかりで、この小説を読みました。
人生とは、甘くて美しい記憶なのだ。
様々な感情、人に対する愛情、気持ちは、たとえどんなに強いものでも、人は死んでしまえば何も感情を頭に思い浮かべることは出来なくなります。全ては、沙羅双樹の花の色の如く、風の前の塵に同じ。
しかし、だからこそ浮かび上がる人の感情や生命の尊さとでも言えば良いのでしょうか。それが、如実に伝わる小説でした。
私の母は、この小説を読んでいる途中で亡くなりました。若くして急死でした。命のはかなさ、あっけなさ、を感じました。母の納棺の際、この小説を棺の枕元に入れてあげました。母には「猫を抱いて像と泳ぐ」そんな旅にこれから出て欲しいと思いました。
母が亡くなった後、私はこの本を購入し読みました。この本は私にとって母を悼む本でした。母が読み途中だったため読んだだけであったのに、この本の内容はまさに母の死にシンクロしていてとても驚きました。
まるで母からの、遺族の気持ちケアをするためのプレゼントだったようにも思えました。
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No.83:
(5pt)

儚くも美しい物語

まずこの本は少々わかりにくい表現があります。軽く読んだだけではその言葉がなにを示しているのか、表しているのかわからず終わってしまいます。正直、それが苦痛と感じてしまった時もありました。決して厚みのない本ではありませんので、最後まで読めるのだろうかと不安にもなりました。
ですが、読み進めていくうちに不思議とこの本の世界に引き込まれていくような感覚に陥ることが増えていきました。読むのが苦痛であったのに、徐々に徐々に、読んでいる時は気づかないほどゆるやかにのめり込んでいったのです。この本はチェスが重要な役割を果たしていますが、私のようなチェスになんの知識も持っていない人間もなぜかこの世界に引き込まれるのです。知らぬ間に情景を描いているのです。
取り憑かれたように読み進め、読み終わった後、なんだか心が別世界に行っていたような、フワフワとした気持ちになりました。
そこでようやく、私はこの本の世界にのめり込んでいたのだと気づいたのです。
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No.82:
(5pt)

とても素敵な世界

小川さんの本はどれも好きですが、この本はその中でも特に良かったです。
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No.81:
(5pt)

慌てるな、坊や

体が大きくなりすぎてデパートの屋上から降りられなくなり、37年間デパートの屋上で愛嬌を振りまきながら一生を終えた象のインディラ。今その場所には、インディラを紹介する立て札とインディラの形見と思われる鉄製の足輪が残るのみ。それをじっと見つめる7歳の少年。
 目の前に光景がまざまざと浮かび上がる本書冒頭のこのシーンから、小川洋子ワールドという美しく静かな海に心地よく漂うことになります。
 少年は、生まれてきたとき上唇と下唇が癒着して生まれてきたがため、剥がされた唇には脛の皮膚が移植され唇には産毛が生えている。極端に口数の少ない子どもとして成長したがため友達はおらず、寝る前に想像上の少女「ミイラ」に話しかける毎日。
 そんな少年にチェスのルールを教えてくれたのが、使われなくなったバスの中で暮らす、たっぷり太った巨体のマスターと猫のポーン。
 少年にとって唯一の師匠であるマスターは少年にこう教えます。
 粘り強くじっくり考えるんだ。そして最後に「慌てるな、坊や」と付け加えることを忘れない。
 少年はそれを実現するため、しだいにテーブルチェス盤の下に潜り込むようになります。
 彼にとって、むしろ駒など目の前にない方がよく見える。頭の中のチェス盤で奏でられるメロディの方がずっと繊細で深みがある。
 この頭の中のチェスのメロディーが本書全体を包み込む美しき海を連想させます。
 その少年の才能が開花し、ついにマスターに初めて勝利した日、少年はデパートの上で、猫のポーンを抱き、象のインディラとともに海を泳いでいるという不思議な感触を覚える。水はしんと冷たいのに少しも怖くはない。ゆったりとして身体中どこにも変な力が入っていない。このイメージが本書のタイトルになっています。
 そして本書を読むと、チェスをしたこともないのに無性にチェスのことを知りたくなってきます。
 「チェスは、人間とは何かを暗示する鏡なんだ」
 「チェスの棋譜の数は宇宙を構成する粒子の数よりも多い。チェスをするっていうのは、あの星を一個一個旅して歩くようなもの」
 本書ラストは美しくももの悲しい。
猫を抱いて象と泳ぐAmazon書評・レビュー:猫を抱いて象と泳ぐより
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No.80:
(4pt)

面白かったです

小川洋子さんの作品は、すごく好きなものと好きになれないものがあります。これは好きなタイプの作品でした。ただ、単行本で買ってしまったので、重くて疲れて読みにくくて、途中で文庫本を買ってしまいました。
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No.79:
(4pt)

異色の棋士の物語

普通に椅子に座って、普通に顔を観衆にさらして囲碁を打つことのできない棋士の物語。純粋さ故かとどきどきして読み進んでいくが、いつか世間にも明るみに出るという期待は最後まで満たされない。
猫を抱いて象と泳ぐAmazon書評・レビュー:猫を抱いて象と泳ぐより
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