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(短編集)
書物狩人
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書物狩人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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古本好きにはたまらない内容なのかと思いきや当初の思惑からは逸れてしまったが、なかなか興味深い内容だった。『書物狩人』とは世間に出れば大事になりかねない秘密をはらんだ本を、合法非合法問わず、あらゆる手段を用いて入手する本の世界の究極的存在なのだそうである。だから、只の本好き、本の虫などではなく、時には命を危険に晒すこともあったりするのだ。というわけで、ここに描かれる本の話は例えばジョン・ダニング「死の蔵書」で披露される古本の書誌学的な内容とは少し違ってくる。ここには、スティーヴン・キング「呪われた町」の初版本がいくらになるかなんて話は出てこない。本書の中に登場する稀覯本をめぐるミステリーで暴かれるのは、いわゆる歴史の暗部というやつだ。誰もが知っている歴史の常識が快く、豪快に覆されてしまう。こういうの大好き。高橋克彦「総門谷」や「竜の柩」もそうだったが、 こういった歴史の新解釈というのが、ぼくは殊更好きなのである。そこには伝奇的な匂いも感じられる。だから、内容的には本書はあの「インディ・ジョーンズの冒険」と同系色なのである。ここに紹介される四つの物語には、それぞれ一冊の本が登場する。一応ミステリなので詳細は書かないでおくが、みなとても興味深い。作者のあとがきによれば『物語を構成する要素はほとんどが事実』だということで、う〜ん、まだまだこんなに知らない事があったのかと驚くばかりだった。不満もあるが、次がでれば、また読んでしまうと思う。 | ||||
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