虐殺器官

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評判

虐殺器官の評価:

4.03/5点 レビュー 369件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.03pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全747件 121〜140 7/38ページ
No.627
(5pt)

物語ることと虐殺器官

※ネタバレ注意
ぜひ読んでほしいです。初めて読んでから10年も経ちますが、読み返す度に新しい発見がある作品です。

この物語の最後の仕掛けはエピローグまで読んで初めてわかる。

主人公のクラヴィスは虐殺器官とジョン・ポールについてアメリカ議会で長く長く証言することになる。

「公聴会の記録にアクセスした人々の、まぶたのない耳に入りこんでいった。」
とあるように、その後はアメリカ全土で内戦が始まる。

読者は物語の外にいるけれど、これが虐殺器官を誘発する文法が含まれていることに気がつく。これが最後の仕掛けです。

なぜ物語るのか、なぜ小説で物語るのか。
そういったことも考えさせられる作品です。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.626
(3pt)

まさに映画的

展開が映画である、ハリウッド系だろうか 最終盤は捻ってきてシリアスに進んでいくが全体的には映画を見ているような気分で読んだ これが良いのか悪いのか、自分は悪い方に作用した 本は本として読みたい 話の出来や設定は面白いし、一気に読めるだけの魅力もある アニメ好きには向いてるかな、本好きには向いてない 社会人になる前に読んでほしい
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.625
(3pt)

まさに映画的

展開が映画である、ハリウッド系だろうか 最終盤は捻ってきてシリアスに進んでいくが全体的には映画を見ているような気分で読んだ これが良いのか悪いのか、自分は悪い方に作用した 本は本として読みたい 話の出来や設定は面白いし、一気に読めるだけの魅力もある アニメ好きには向いてるかな、本好きには向いてない 社会人になる前に読んでほしい
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.624
(3pt)

過大評価

世界観や設定は面白いですね。
筆力が高いので色々な専門用語が出てきますがスラスラと読めます。
ですがストーリーと登場人物がダメ。
ストーリーはおんなじことの繰り返しで飽きてきます。
戦闘シーンも別に盛り上がらないし。
登場人物は掘り下げ不足で薄っぺらいキャラばかり。
特に主人公が酷い。
こんなウジウジして女の事しか考えてない奴が特殊部隊のメンバーって……。
そして最大の問題点は虐殺の文法とは一体何だったのかって部分。
作者も思い浮かばなかったのかな。
絶賛されてるほど面白くありませんでした。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.623
(3pt)

過大評価

世界観や設定は面白いですね。
筆力が高いので色々な専門用語が出てきますがスラスラと読めます。
ですがストーリーと登場人物がダメ。
ストーリーはおんなじことの繰り返しで飽きてきます。
戦闘シーンも別に盛り上がらないし。
登場人物は掘り下げ不足で薄っぺらいキャラばかり。
特に主人公が酷い。
こんなウジウジして女の事しか考えてない奴が特殊部隊のメンバーって……。
そして最大の問題点は虐殺の文法とは一体何だったのかって部分。
作者も思い浮かばなかったのかな。
絶賛されてるほど面白くありませんでした。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.622
(5pt)

若くして亡くなってしまったことが残念でなりません。

暇に任せて冒頭数ページだけ読むつもりが、気付いたら全て読破していました。多くは語りません。というのも、私にこの偉大な作家の作品についてあれこれ評する資格は無いからです。ただ、是非読んでみてください。賞賛は死者に、嘲笑は生者に。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.621
(5pt)

若くして亡くなってしまったことが残念でなりません。

暇に任せて冒頭数ページだけ読むつもりが、気付いたら全て読破していました。多くは語りません。というのも、私にこの偉大な作家の作品についてあれこれ評する資格は無いからです。ただ、是非読んでみてください。賞賛は死者に、嘲笑は生者に。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.620
(4pt)

結末には賛否両論?

オチが気に入らない。途中のSense of wonder がいい感じだっただけに残念。
「どう気に入らないか?」書きたいけど、ここでは我慢。
とは言えハードSFに浸りたい人には大おすすめ。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.619
(4pt)

結末には賛否両論?

オチが気に入らない。途中のSense of wonder がいい感じだっただけに残念。
「どう気に入らないか?」書きたいけど、ここでは我慢。
とは言えハードSFに浸りたい人には大おすすめ。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.618
(4pt)

三部作の中で最も好み

三部作の中では最も好み。
言葉がもたらす洗脳をテーマに戦争・テロリズムに切り込んだSF小説。かなりストイックかつハードボイルドな趣。登場人物の掛け合いは映画みたいにオシャレだし、シェパード大尉と同僚の軽口など楽しめたが、全編ほぼシリアス。
作中ギクリとする言葉が何個もあり考えさせられた。
人は基本見ないものしか見ないし自分の半径50メートルが平和ならそれでいい。
よその国で今起きてる虐殺より、自分を取り巻く日常を守る習性が悲劇を拡散させている。フィクションの壁を挟んで安全圏にいた読者をも共犯者にひきずりおろすような底力がある(引きずり下ろすといったが、ただ当たり前の事実に気付かされるだけかもしれない)
知らないでいることは悪なのか。知ろうとしないこそ悪なのか。善悪とはなにか、正邪とはなにか。
妻子を亡くしたジョン・ポールの選択は非情で過激だが、カウチに寝そべってピザやポテチを摘まみ、テレビの戦争映画に一喜一憂する私達は聖人気取りで彼を断罪できまい。

映画も視聴済みだが、エンターテイメントしてはあちらのラストのほうがまとまりがよかった。
原作のラストは蛇足と見る向きもあるが、個人的には気に入ってる(なんとなく浦沢直樹「MONSTER」と同種の雰囲気を感じる……)
シェパードと亡き母の確執も挿入されるが、記録された言葉や映像は現実を補強するだけで事実を担保するに足り得ない皮肉が主題と通底していてぞくりとする。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.617
(4pt)

三部作の中で最も好み

三部作の中では最も好み。
言葉がもたらす洗脳をテーマに戦争・テロリズムに切り込んだSF小説。かなりストイックかつハードボイルドな趣。登場人物の掛け合いは映画みたいにオシャレだし、シェパード大尉と同僚の軽口など楽しめたが、全編ほぼシリアス。
作中ギクリとする言葉が何個もあり考えさせられた。
人は基本見ないものしか見ないし自分の半径50メートルが平和ならそれでいい。
よその国で今起きてる虐殺より、自分を取り巻く日常を守る習性が悲劇を拡散させている。フィクションの壁を挟んで安全圏にいた読者をも共犯者にひきずりおろすような底力がある(引きずり下ろすといったが、ただ当たり前の事実に気付かされるだけかもしれない)
知らないでいることは悪なのか。知ろうとしないこそ悪なのか。善悪とはなにか、正邪とはなにか。
妻子を亡くしたジョン・ポールの選択は非情で過激だが、カウチに寝そべってピザやポテチを摘まみ、テレビの戦争映画に一喜一憂する私達は聖人気取りで彼を断罪できまい。

映画も視聴済みだが、エンターテイメントしてはあちらのラストのほうがまとまりがよかった。
原作のラストは蛇足と見る向きもあるが、個人的には気に入ってる(なんとなく浦沢直樹「MONSTER」と同種の雰囲気を感じる……)
シェパードと亡き母の確執も挿入されるが、記録された言葉や映像は現実を補強するだけで事実を担保するに足り得ない皮肉が主題と通底していてぞくりとする。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.616
(2pt)

もっと早く読めば良かった!

なかなかの高評価だったので、レビューや内容の粗筋も知らず、まぁ面白いのだろうと思い込み、他の本と一緒に買ってみました。
いやー読むのが遅すぎました。
もっとずっと早く読むべきでした。
調べもせず買った自分が悪いのですが、大人が読む小説では無いと思わなかったです。
中学生~こじらせた高校生までが限界でしょうか?
大人びた高校生ならもう無理ですかね。
なんせ主人公の精神が思春期の如くとても幼いので、大人は読んでてとても冷めます。
最後のオチもパクリ(オマージュ?)ですし。。

それと後で知ったのですが、アニメの映画になってるらしいですが、なるほどと納得しました。
内容的には深夜にやっているアニメにはピッタリでしょう。
個人的に星は一つですが、思春期の中学生ならばもっと楽しめるのではと思い星二つにしました。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.615
(2pt)

もっと早く読めば良かった!

なかなかの高評価だったので、レビューや内容の粗筋も知らず、まぁ面白いのだろうと思い込み、他の本と一緒に買ってみました。
いやー読むのが遅すぎました。
もっとずっと早く読むべきでした。
調べもせず買った自分が悪いのですが、大人が読む小説では無いと思わなかったです。
中学生~こじらせた高校生までが限界でしょうか?
大人びた高校生ならもう無理ですかね。
なんせ主人公の精神が思春期の如くとても幼いので、大人は読んでてとても冷めます。
最後のオチもパクリ(オマージュ?)ですし。。

それと後で知ったのですが、アニメの映画になってるらしいですが、なるほどと納得しました。
内容的には深夜にやっているアニメにはピッタリでしょう。
個人的に星は一つですが、思春期の中学生ならばもっと楽しめるのではと思い星二つにしました。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.614
(4pt)

とても静かな物語

ただ、静かな温かな物語だった。
後頭部に血漿の花を咲かす少女。内蔵をこぼす少年。
虐殺器官は器官であり、虐殺の話では無かった。全く残虐性は見つからなかった。
静かな気持ちで読み終えた。アメリカの崩壊がひどく軽かった。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.613
(4pt)

とても静かな物語

ただ、静かな温かな物語だった。
後頭部に血漿の花を咲かす少女。内蔵をこぼす少年。
虐殺器官は器官であり、虐殺の話では無かった。全く残虐性は見つからなかった。
静かな気持ちで読み終えた。アメリカの崩壊がひどく軽かった。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.612
(4pt)

読了後、なんで、こんな最高のエンタメ書く小説家を今まで全く知らなかったのかなぁ、他に作品も聞いたことないし・・・。なんて思っていたのですが・・・。

ネットで「これは紛れもない徹夜本!」という記述を見て、早速購入。
著者の名前は初見。そもそも、名前が読めない・・・。(笑)振り仮名も無いし、なんなんだ?と思いきや、下にPROJECT ITOHと小さく書いてある。PROJECT? え、これで計画って読むの?と思って調べたらビンゴでした。(一応ちゃんとIMEでも変換されました・・・「劃」。無知ですみません・・・。)
「な、なんか、かっこいいペンネームじゃないか・・・。」と途端に襟を正して読み始めた次第です。(笑)                                                                                
主人公は、クラヴィス・シェパード、アメリカ情報軍の大尉です。日本人の小説なのにいきなり外国人が主人公?という点で若干面食らいましたが、読み進めるうちに気にならなくなりました。 
9.11以降、先進国は人々の支払い、移動の全てを認証し、徹底的な管理体制を敷くことにより、テロを一掃していました。しかしながら、発展途上国では、逆に紛争、テロ、虐殺などが急増しており、アメリカ軍は都度、その対応に追われていました。主人公のシェパード大尉が、その対応(対応とは要するに主導者の暗殺なのですが・・・。)に当たります。次々と任務を進めるうちに、紛争や、テロ、虐殺の陰には必ずと言っていい程、一人の男が存在していることが浮かび上がります。しかしながら、その男はいつも、間一髪で逃走。なかなかシェパード大尉は彼を捉えることができません。
「彼は一体誰なのか?」
明らかになる、衝撃の事実。そして、最後にシェパード大尉の取った行動とは? 
まさに徹夜本にふさわしいSF大作でした。
話の内容は勿論ですが、この作品は単なるサイエンスフィクションとしては収まりきれない面白さがあります。著者の世界観、倫理観、宗教観、想像力、どれをとってもスケールの大きさが桁違いです・・・。
唸った箇所は沢山あるのですが、特に、AIの事を記述した以下のくだりは思わず二度読みをしてしまいました。
「皮肉なことに、人間の脳の研究が進めば進むほど、人工知能の研究はジリ貧になっていった。生身の脳の精巧さ―――というよりは冗長度を、コンピューターで再現することは皆がとうの昔にあきらめている。依然として戦場では、人間にしかできないことがあまりに多すぎた。(中略)人間の兵士な高価な部品だ…。」云々 
本作は本当に全てが完璧!最高のエンタメ!と手放しで褒めたいところなのですが、一点だけ・・・。
描写が正直リアルすぎます。当然、作品内では沢山の人が死ぬのですが、あまりにその描写が凄すぎて、都度映像が頭に浮かんで来てしまうのです・・・(泣)まさに、「ハクソーリッジ」とか「ランボー最後の戦場」を見ているようなグロさ・・・。正直自分はその部分には相当閉口しましたが、それさえも、著者のとんでもない実力の一環だと考え、なんとか読みを得ました・・・。 
読了後、「なんで、こんな作家を今まで全く知らなかったのかなぁ、他に作品も聞いたことないし・・・。」なんて思っていたのですが、解説を読んで初めて、既に亡くなっていらしゃることを知りました。デビューからわずか2年ほどで、34歳の若さでお亡くなりになったそうです。ご自身の命を削って作品を生み出していたことを知り、あらためて、著者の凄さというか、作品に対する凄まじさに、心打たれました。 
宮部みゆきをして、「私には、3回生まれ変わってもこんなにすごいものは書けない。」と言わしめた本作。ご興味があれば、是非、伊東計劃氏の世界を体験してみて下さい。(ちなみにアニメにもなっているようです。)
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.611
(4pt)

読了後、なんで、こんな最高のエンタメ書く小説家を今まで全く知らなかったのかなぁ、他に作品も聞いたことないし・・・。なんて思っていたのですが・・・。

ネットで「これは紛れもない徹夜本!」という記述を見て、早速購入。
著者の名前は初見。そもそも、名前が読めない・・・。(笑)振り仮名も無いし、なんなんだ?と思いきや、下にPROJECT ITOHと小さく書いてある。PROJECT? え、これで計画って読むの?と思って調べたらビンゴでした。(一応ちゃんとIMEでも変換されました・・・「劃」。無知ですみません・・・。)
「な、なんか、かっこいいペンネームじゃないか・・・。」と途端に襟を正して読み始めた次第です。(笑)                                                                                
主人公は、クラヴィス・シェパード、アメリカ情報軍の大尉です。日本人の小説なのにいきなり外国人が主人公?という点で若干面食らいましたが、読み進めるうちに気にならなくなりました。 
9.11以降、先進国は人々の支払い、移動の全てを認証し、徹底的な管理体制を敷くことにより、テロを一掃していました。しかしながら、発展途上国では、逆に紛争、テロ、虐殺などが急増しており、アメリカ軍は都度、その対応に追われていました。主人公のシェパード大尉が、その対応(対応とは要するに主導者の暗殺なのですが・・・。)に当たります。次々と任務を進めるうちに、紛争や、テロ、虐殺の陰には必ずと言っていい程、一人の男が存在していることが浮かび上がります。しかしながら、その男はいつも、間一髪で逃走。なかなかシェパード大尉は彼を捉えることができません。
「彼は一体誰なのか?」
明らかになる、衝撃の事実。そして、最後にシェパード大尉の取った行動とは? 
まさに徹夜本にふさわしいSF大作でした。
話の内容は勿論ですが、この作品は単なるサイエンスフィクションとしては収まりきれない面白さがあります。著者の世界観、倫理観、宗教観、想像力、どれをとってもスケールの大きさが桁違いです・・・。
唸った箇所は沢山あるのですが、特に、AIの事を記述した以下のくだりは思わず二度読みをしてしまいました。
「皮肉なことに、人間の脳の研究が進めば進むほど、人工知能の研究はジリ貧になっていった。生身の脳の精巧さ―――というよりは冗長度を、コンピューターで再現することは皆がとうの昔にあきらめている。依然として戦場では、人間にしかできないことがあまりに多すぎた。(中略)人間の兵士な高価な部品だ…。」云々 
本作は本当に全てが完璧!最高のエンタメ!と手放しで褒めたいところなのですが、一点だけ・・・。
描写が正直リアルすぎます。当然、作品内では沢山の人が死ぬのですが、あまりにその描写が凄すぎて、都度映像が頭に浮かんで来てしまうのです・・・(泣)まさに、「ハクソーリッジ」とか「ランボー最後の戦場」を見ているようなグロさ・・・。正直自分はその部分には相当閉口しましたが、それさえも、著者のとんでもない実力の一環だと考え、なんとか読みを得ました・・・。 
読了後、「なんで、こんな作家を今まで全く知らなかったのかなぁ、他に作品も聞いたことないし・・・。」なんて思っていたのですが、解説を読んで初めて、既に亡くなっていらしゃることを知りました。デビューからわずか2年ほどで、34歳の若さでお亡くなりになったそうです。ご自身の命を削って作品を生み出していたことを知り、あらためて、著者の凄さというか、作品に対する凄まじさに、心打たれました。 
宮部みゆきをして、「私には、3回生まれ変わってもこんなにすごいものは書けない。」と言わしめた本作。ご興味があれば、是非、伊東計劃氏の世界を体験してみて下さい。(ちなみにアニメにもなっているようです。)
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.610
(5pt)

宅配ピザの普遍性

「人は見たいものしか見ない」
戦争を肌で体感していない世代なのだから、戦争とは何か理解できないのは仕方がないと思っていたが、実は見たいものしか見ていなかっただけで、注意を向ければ戦争はそこらじゅうに広がっていて、残虐な行為が日常となっている現実がそこにはあった。宅配ピザとファストフード店の普遍性の中で生きる私には見えなかった世界をこの本はみせてくれました。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.609
(5pt)

宅配ピザの普遍性

「人は見たいものしか見ない」
戦争を肌で体感していない世代なのだから、戦争とは何か理解できないのは仕方がないと思っていたが、実は見たいものしか見ていなかっただけで、注意を向ければ戦争はそこらじゅうに広がっていて、残虐な行為が日常となっている現実がそこにはあった。宅配ピザとファストフード店の普遍性の中で生きる私には見えなかった世界をこの本はみせてくれました。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.608
(3pt)

知識の消化が足りない

タイトル通り知識の消化が足りてないような印象を受けました。作中ではカフカとかホッブズとか色々名前が出てきますが、彼らが述べた言葉や思想を継ぎはぎしただけに思います。古典を中心に読書してる方は「これはあの本で見たな、ここはあれかな?」と分かるのではないでしょうか。特にホッブズの万人の万人に対する闘争の下りは数回出てきますが、この言葉自体の中身では無く言葉の響きで使われてると思われます(言葉の深層に潜む文法が鍵を握る作品で、このような事が起きている事は中々面白いですが…)
腹が飛び出た少年に、脳が出た少女に、穴に死体が溜まって変な匂いがするand母親を自分の判断で命を停止したの回想が作戦の合間で何回も出てきますが、この表現が何か効果的に働いてるようにも思えません。これらがずっと頭に残っている事を書きたかったのだと思いますが、もう少し何か工夫が欲しかったです。コピペとまでいきませんが、また同じこと書いてるなあと思ってしまいました。
ですが、全く悪い作品では無く、知識量自体はかなりの物と思いますし年齢的にも偉人たちの思想を血肉とするのに時間が足りなかったのでしょう。残念ながら作者は故人ですが後10年生きて作品を出していたら素晴らしいSF作家になれたと思います。
作品自体に特筆したものは残念ながらあまり無かったですが、普段あまり読書をしない方や、初めてSF作品を読む方がこの作品に出てくる偉人達や言語学に興味を持つきっかけとして働く作用はあると考え星3としました。

※どうも作者の早すぎた死がこの作品自体の評価を本来の評価以上に上げてしまってるように思います。この背景にはこのエピソードを使った思惑、2000年代最高のSFと言うキャッチコピーに乗せられた人たちの「数」による評価の左右が見え隠れしています。これは作者が好きだったメタルギアソリッドや実際の歴史でもありましたが、特定個人の神格化や言葉による印象操作の好例でしょう。もし作者が生きていたらこの現象にとても興味があったでしょうね。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841