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老人と犬
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老人と犬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 21~31 2/2ページ
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ダークでバイオレンス揃いのケッチャム作品では、大変に後味の良い作品。不条理で矛盾だらけの法の前ではあまりに無力な老人の正義。暴力という名の悪に立ち向かうには暴力しかない。それは単純明快。全てを賭けて貫く老人の中の正義。その果てに待つものは… | ||||
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孤独な老人が、長年連れ添った愛犬を理由になら ない理由で不良少年達に射殺されます。その行為へ の正当な処罰を求めるものの叶えられず、老人は復 讐へと立ち上がります・・・。 復讐は果たされるものの後味は決して良くありま せんし、結末に救いがあるのかも微妙なところです。 でも、これがケッチャムらしさですから。万人に お勧めできる内容でないケッチャム作品の中では、 比較的描写は抑え目です。 私のようなケッチャム作品が好きな方には間違い なくお勧めです。 もし、あなたが18歳未満なら18歳以上になっ てから読むことをお勧めします。読んでためになる 分野の作品ではないですし、刺激が強いですから。 | ||||
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孤独な老人が、長年連れ添った愛犬を理由になら ない理由で不良少年達に射殺されます。その行為へ の正当な処罰を求めるものの叶えられず、老人は復 讐へと立ち上がります・・・。 復讐は果たされるものの後味は決して良くありま せんし、結末に救いがあるのかも微妙なところです。 でも、これがケッチャムらしさですから。万人に お勧めできる内容でないケッチャム作品の中では、 比較的描写は抑え目です。 私のようなケッチャム作品が好きな方には間違い なくお勧めです。 もし、あなたが18歳未満なら18歳以上になっ てから読むことをお勧めします。読んでためになる 分野の作品ではないですし、刺激が強いですから。 | ||||
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ケッチャムの作品の大ファンだが、とりわけこの作品は一番好きだ。犬は導入部分であっけなく死んでしまうが、存在感がある。孤独な老人と老犬が寄り添うように生きてきたさまが胸に湧き上がってくる。その相棒を理不尽に殺された哀しみを、鳴いたり喚いたり騒いだりしないところに彼の深い孤独を感じる。ラドロウの心のうちを冷めた目線で淡々と描くその筆力たるやすさまじいものがある。ラドロウの息子の過去と、犬を殺した少年とが重なり、彼を苦しめる。「ある国の偉大さとその道徳的な発達の程度は動物の扱いによって計れる」とガンジーの言葉が引用されているが、まったくその通りだと思う。孤独な復讐は悲惨な結末を迎えるが、それでもラドロウは生きる。人物描写の細かさ、ぐいぐいと読者を引き込む筆力に圧倒された。 | ||||
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ケッチャムの作品の大ファンだが、とりわけこの作品は一番好きだ。犬は導入部分であっけなく死んでしまうが、存在感がある。孤独な老人と老犬が寄り添うように生きてきたさまが胸に湧き上がってくる。その相棒を理不尽に殺された哀しみを、鳴いたり喚いたり騒いだりしないところに彼の深い孤独を感じる。 ラドロウの心のうちを冷めた目線で淡々と描くその筆力たるやすさまじいものがある。ラドロウの息子の過去と、犬を殺した少年とが重なり、彼を苦しめる。 「ある国の偉大さとその道徳的な発達の程度は動物の扱いによって計れる」とガンジーの言葉が引用されているが、まったくその通りだと思う。孤独な復讐は悲惨な結末を迎えるが、それでもラドロウは生きる。人物描写の細かさ、ぐいぐいと読者を引き込む筆力に圧倒された。 | ||||
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「やられたらやり返す」というアメリカ人のスピリットを体現した小説。マイケル・ムーアがいくら力説しようと、これがアメリカの銃社会なのだと思わせる。ただ、それほど残酷描写やショッキングな場面はないので、バイオレンスが苦手な人でも楽しめそう。 理由なき銃撃により愛犬を殺された主人公の復讐劇は、戦争経験があるとはいえちょっと甘く、現実離れしているような気もするが、型通りのエンタテイメント小説に見られる勧善懲悪の爽快感には乏しい。読了後に何ともいえぬ哀愁と徒労感が漂うのも、少年の犯罪が単なる絵空事でない世の中の現実を思い起こさせるからかもしれない。 | ||||
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「やられたらやり返す」というアメリカ人のスピリットを体現した小説。マイケル・ムーアがいくら力説しようと、これがアメリカの銃社会なのだと思わせる。ただ、それほど残酷描写やショッキングな場面はないので、バイオレンスが苦手な人でも楽しめそう。 理由なき銃撃により愛犬を殺された主人公の復讐劇は、戦争経験があるとはいえちょっと甘く、現実離れしているような気もするが、型通りのエンタテイメント小説に見られる勧善懲悪の爽快感には乏しい。読了後に何ともいえぬ哀愁と徒労感が漂うのも、少年の犯罪が単なる絵空事でない世の中の現実を思い起こさせるからかもしれない。 | ||||
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もしあなたが少年たちに「金を出せ」と言われ、はした金しか持っていないという理由で、愛犬を殺されたら? 主人公の老人は、ごく普通の正義を求め、少年たちの親にかけあいます。正義とは、父親に少年の尻をひっぱたかせ、謝らせ、警察に出頭させることでした。法の裁きを受けさせることは可能か? 老人は、友人の弁護士、検事に相談しますが・・・。「オフ・シーズン」では、とことん凄惨な場面を描き、結末も救いなきものにしたジャック・ケッチャムですが、今回は最後まで理性を捨てず、なおかつ、いわれなき犯行に対しては、きっちり落とし前をつけさせるタフな老人を描いています。登場人物も、正義と悪とをはっきり区別せず、気が弱く、犯行には加担したが老人に対してはすまないと思っている主!犯少年の弟、夫の暴力に堪え、結局は最大の被害者となる母親、手の不自由なメイドなど、それぞれが重要な役割をはたしています。そして大団円も、ジャック・ケッチャムものとしては異色の作品と言えますが、違った味が楽しめました。 | ||||
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もしあなたが少年たちに「金を出せ」と言われ、はした金しか持っていないという理由で、愛犬を殺されたら? 主人公の老人は、ごく普通の正義を求め、少年たちの親にかけあいます。正義とは、父親に少年の尻をひっぱたかせ、謝らせ、警察に出頭させることでした。法の裁きを受けさせることは可能か? 老人は、友人の弁護士、検事に相談しますが・・・。「オフ・シーズン」では、とことん凄惨な場面を描き、結末も救いなきものにしたジャック・ケッチャムですが、今回は最後まで理性を捨てず、なおかつ、いわれなき犯行に対しては、きっちり落とし前をつけさせるタフな老人を描いています。登場人物も、正義と悪とをはっきり区別せず、気が弱く、犯行には加担したが老人に対してはすまないと思っている主!犯少年の弟、夫の暴力に堪え、結局は最大の被害者となる母親、手の不自由なメイドなど、それぞれが重要な役割をはたしています。そして大団円も、ジャック・ケッチャムものとしては異色の作品と言えますが、違った味が楽しめました。 | ||||
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動物愛護暴力小説なのだそうです。ナチュラルなアメリカン・カントリー・ライフも楽じゃないこのご時世。あくまでオールド・タイムの主人公が正義へと続く道を模索する。肉体的にいたぶられ、法的にも付け入る隙を見つけだせず、警察も頼りにならない。必然的に行動を起こす主人公の生き方は、年取ってるけどやっぱりマッチョな生き方を選択する単純明快なアメリカ人なんですよね。銃には銃を。だけど、気が付くんですよ。「ワシが求めているのは正義じゃない」って。個人の受けた痛みは個人に返すべし。アメリカ建国から綿々と伝わるメンタリティがここにはあるのだな。 孤独を愛する作家が孤独を選択した老人を主人公に据えたとき、必然的に敵はヤングジェネレーションちゅーことになりますなぁ。旧世代vs浸食する新人類たち。激変するモラルに耐性が追いつかない世代の読者には明確に肩入れする先が存在するのだが、新人類たちはこの小説を読んでどう思うのでしょうか(~_~;)。こんなことぐらいで暴発するジジイなんて信じられないゃって感じか。酸鼻を極める描写がないケッチャムって結構緩い作家って感じで読んでましたけど、最後に暴力が解き放たれる寸前の主人公が取る行為に、ケッチャムのオリジナリティの片鱗を垣間見ました(~_~;)。ここまでしなくちゃならないのか。「イエス」ケッチャムならそう簡単に答えるだろうねえ。 ホラー作家にしては、いささか弱いと感じたのは、ラストの甘さなのです。この本自体の薄さに比例して薄味であることは否めない捻りの無さ。ここら辺が足を引っ張って佳作止まりにしてしまっているのだな。ただ幼児虐待陰湿路線を脱却しつつあるケッチャムのメタモルフォーゼの一過程と考えれば、進化しつつある作品群を読んで確かめなくてはなりません。どう変わって行くのか。マキャモンがそうであったように、ホラーの衣を脱ぎ捨てたとき、一皮剥けたメジャーな作家としての新たな顔を見せてくれるのだろうか。 | ||||
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動物愛護暴力小説なのだそうです。ナチュラルなアメリカン・カントリー・ライフも楽じゃないこのご時世。あくまでオールド・タイムの主人公が正義へと続く道を模索する。肉体的にいたぶられ、法的にも付け入る隙を見つけだせず、警察も頼りにならない。必然的に行動を起こす主人公の生き方は、年取ってるけどやっぱりマッチョな生き方を選択する単純明快なアメリカ人なんですよね。銃には銃を。だけど、気が付くんですよ。「ワシが求めているのは正義じゃない」って。個人の受けた痛みは個人に返すべし。アメリカ建国から綿々と伝わるメンタリティがここにはあるのだな。 孤独を愛する作家が孤独を選択した老人を主人公に据えたとき、必然的に敵はヤングジェネレーションちゅーことになりますなぁ。旧世代vs浸食する新人類たち。激変するモラルに耐性が追いつかない世代の読者には明確に肩入れする先が存在するのだが、新人類たちはこの小説を読んでどう思うのでしょうか(~_~;)。こんなことぐらいで暴発するジジイなんて信じられないゃって感じか。酸鼻を極める描写がないケッチャムって結構緩い作家って感じで読んでましたけど、最後に暴力が解き放たれる寸前の主人公が取る行為に、ケッチャムのオリジナリティの片鱗を垣間見ました(~_~;)。ここまでしなくちゃならないのか。「イエス」ケッチャムならそう簡単に答えるだろうねえ。 ホラー作家にしては、いささか弱いと感じたのは、ラストの甘さなのです。この本自体の薄さに比例して薄味であることは否めない捻りの無さ。ここら辺が足を引っ張って佳作止まりにしてしまっているのだな。ただ幼児虐待陰湿路線を脱却しつつあるケッチャムのメタモルフォーゼの一過程と考えれば、進化しつつある作品群を読んで確かめなくてはなりません。どう変わって行くのか。マキャモンがそうであったように、ホラーの衣を脱ぎ捨てたとき、一皮剥けたメジャーな作家としての新たな顔を見せてくれるのだろうか。 | ||||
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