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情事の終り
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【この小説が収録されている参考書籍】
情事の終りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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友人から妻サラの様子がおかしいと打ち明けられた小説家のベンドリックスは、実はサラと以前、不倫関係にあった。忘れられないサラへの想いと、自分を捨ててまた別の男と不倫をしているサラへの憎しみを同居させたベンドリックスは私立探偵にサラの追跡を依頼した… 第二次世界大戦中のロンドンが舞台で、著者グレアム・グリーンもイギリス人。あとがきによれば、このグレアムも以前熱烈な不倫をしていたそうで、私小説的要素も含んだストーリーとなっています。 本書はグレアム・グリーンの代表作の一つだそうですが、これ以外にオーソン・ウェルズの「第三の男」の脚本も書いた人です。 本書については、私立探偵が出てくるので謎解き的なエッセンスも無くはないのですが、どちらかと言えば、ベンドリックスとサラの内面が描かれた私小説と言っていいでしょう。多分にというか過分に出てくるのが神との対話で、イギリスと言えば英国国教会なのですが、カトリックが二人の禁じられた関係に深く絡みつきます。これも著者のグレアムの不仲になった奥さんがカトリックだったことに関係しているそうですが、二人の悩みをひたすらにこじらせる役割を果たすだけで、ストーリー的な面白さは皆無です。 ただ、当時のロンドンでは毎日ドイツから飛来するV1ミサイルの爆撃で気持ちの収まる時もなく、日常と死が隣り合わせのような感覚だったはずなので、そういったなかで、神への信仰心と信頼が大きく揺らいでいたのではないでしょうか? 神との対話、成熟した男と女の大人の心の内面の細やかな機微を味わうことが好きな方にはとてもオススメできる本ですが、私のように本格的なミステリーを期待している人には正直、退屈な作品でした。 | ||||
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超迅速配達&丁寧な梱包でした。イギリスの有名な書籍なので、これからじっくり読んでみたいと思います。 | ||||
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特になし。 | ||||
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満足 | ||||
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何度もノーベル賞候補にあがったイギリスの偉大な作家の作品。 著者は著名な映画の脚本も執筆している。 絡み合った男女の関係に意外などんでん返しが・・ 推理小説でもあるようで、切ない純愛のようでもある物語です。 | ||||
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成功しているとは思えなかった。 ヒューマン・ファクターの方がずっと面白かった。 | ||||
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私のようなキリスト教と縁の薄いものにとっては不思議な小説だ。サラは彼の友人の妻であり、彼とも不倫の恋をし、他にも・・・という疑いが彼を苦しめている。グリーンお得意のミステリー仕立てで、作家である主人公とサラの恋愛が語られつつ、サラの秘密が徐々に明らかになる。というのは3分の2くらいまでの話。で、後半はいろいろな奇跡の起こった話になり、弁証法的なカトリックの神学的理論のようなものに昇華されていく。 ここからは私の感想。3分の2のところまで読み終わって「いい小説でした、これで普通は終わりでしょう、え、ここから何が始まるの」と思ったのである。グリーンは、イギリスでは少数派のカトリック信者で、サラのいろいろな場面での言動にカトリック的な意味づけを行うので、私にはそこそこ違和感がある。その辺の記述がつまらないわけではないが、もっと他の描き方はなかったのかと思ってしまう。 ちなみに私が読んだのは田中西二郎訳なのだが、翻訳のせいか読みづらいところがあった。違う訳で読んでみたいが、他も読まねばならず時間がない。 | ||||
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大好きな本になりました。これは本当に人それぞれなんですけど、涙なしでは読めません | ||||
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素晴らしいガジェット。 売り手は非常にいいです。 私が助けを求めるときはいつでも、私はすぐに答えました。 私は別のものを買わなければならないと思っているので、私が必要なときに検索する必要はありません。 これらは素敵です! 絶対に完璧! 製品に満足して、本当に良い、速度が速いです。多くのものを買って非常に満足している、非常に良い売り手私は頻繁に来る | ||||
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ストーリーはありふれた不倫小説です。 第二次世界大戦下のロンドンで高級官僚の妻が、売れ始めた小説家と不倫を重ね、破局を迎えるまでを描いています。 只の不倫小説でないのはキリスト教の信仰と恋・愛を絡ませている所です。 ですが、この部分が、さっぱりわかリません。 欧米では、このキリスト教を織り込んだ部分が読書人にキックしているのでグリーンは根強い人気です。 ジックリと読みましたが、キリスト教からみのご高説はお手上げです。 冗長で最後まで読むのが苦痛でした。 同じような感じはドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」を読んだ時にも受けました。 欧米人にとって大審問官とのやり取りの部分がこの小説のキモだということですが、こちらもさっぱり理解不能でお手上げでした。 よほどキリスト教の理解と実体験がなければムリと思いました。 もう半世紀近く前ですが、英語の授業でサマセット・モームが読本として用いられていました。 教師はボストン出身の中年のアメリカ人で、メガネはボストン型のアンダーリム、服装は本物のアイビー、時には生徒たちに混じって机に尻を乗せて講義するという映画で出てくるようなアメリカンスタイルでした。 この先生が、モームはもう古い、今の旬は何と言ってもグリーンだ、と言い信仰を巧みに作品に織り込んでいるとの解説です。 グリーンは、映画「第三の男」の原作者で、イギリスの人気大衆小説家としては、モームの次の時代を代表します。 その次は、ル・カレかフォーサイスでしょうか。 グリーン全集はいつか読もうと思って購入済みです。 全25巻です。 気の向いた時に読もうと思っています。 村松友視「大人の極意」を読みました。 「私、プロレスの味方です」でデビューしてもう37年目です。 お年は76才で、このような本を書くにふさわしい年齢になりました。 トニー谷、力道山、水原弘など、時代に輝き、忘れ去られた人を描くのが得意で、ニッチ作家とでも呼べそうです。 この本は、村松さんが接してきた大人の、振る舞い、所作、身だしなみ、言葉を集めたエッセイです。 お辞儀、自然な笑い方、歩き方、葬儀、おごり方、などハッとし成る程と感心させられます。 登場するのは吉田健一、吉行淳之介、山川静夫、幸田文、伊丹十三、野坂昭如、向田邦子、林家三平など昭和に輝いた人たちです。 昭和の香りがプンプンです。 松村さんは、PC、ケータイを持たず、今でも原稿用紙に鉛筆で執筆しています。 これが出来ることが、スゴイ。 | ||||
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主人公は中年の作家・モーリス=ベンドリックス。彼は、グリーン本人がモデルになっているのだろうなというのは容易に想像できます。情事の相手となるのは、美しい人妻のサラ・マイルズ。彼女の夫は高級官僚であるヘンリー・マイルズ。この3人を軸に五部構成の物語が進行していきます。第1部・2部は愛と憎しみ、嫉妬の問題が複雑に絡み合った恋愛小説のように始まり、途中からはグリーンらしくサスペンス的要素が絡み始めるのですが、第3部でサラの日記が公開されるや、主題はカトリックの信仰に力強く移行し始め、これでもかというくらいに何度も神への信仰に対するグリーンの考えが披瀝されていきます。最後には奇跡が起こったりして、物語にそれなりの起伏を生み出して、なんとなく終わるのですが・・・やはり他のレビュアーの方も散々指摘しているように、カトリックに関してどのくらい造詣が深いかによって読みの深さも変わってくるだろうなというのが正直な印象です。そういう意味では一般の日本人には、ちょっとハードルの高い小説ですね。個人的には奇跡を取り扱った部分を興味深く読みましたが・・・★4つくらいです。 2017年2月時点で出版されているのは、2014年に出版された上岡伸雄による新訳です。従って、本書のレビューには新旧訳のレビューが混在しているのでご注意ください。おそらくは原著ではなく翻訳の問題だと思うのですが、上岡訳は日本語があまりこなれておらず若干の読み難さを感じましたので★はマイナス1つ。 | ||||
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翻訳のせいか、文章がすんなりと頭に入ってこない(>_<) なかなか先に進まず読み終えてません(^^;) | ||||
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グリーンはスパイものと短篇集しか読んでいなかった。 ドロドロした恋愛ものがそもそも苦手で、これも偶然読むことになったのだが、読んでよかったと思っている。 「恋愛」もの、というよりは、恋愛を軸として神の存在を問うている作品のようである。 第三部までは、語り手の憎しみの吐露がひたすら続いて(愛ゆえではあるのだが)、読むのがかなり苦痛だった。 グリーンお得意のサスペンス仕立てがなければ投げ出したかもしれない。 我慢して読み進むと、サラの失踪の経緯について書かれた部分(p.180-81)にたどり着く。 ここを読んだときは体に電気が走るような衝撃を感じた。 恋愛小説をほとんど読まないからかもしれないが、私にはとてもインパクトがあった。 他の方も仰っているように、カトリックの知識が全くないと、理解に苦しむ部分はたくさんある。 その昔、山形和美先生のご著書をいくつか読んだが、読んだつもりでいるだけで、どのくらいわかっているのか自信はない。 それでも、愛する人を思うsinnerの祈りや、その愛を知らぬ者の愚かさや懐疑は切実に感じられた。 語り手は神の存在を認めるかどうかで煩悶するが、結局のところ、サラを愛したがゆえに憎み失った、その苦痛を糧に生きていくことになるようだ。 「私は毎日少しずつ死んでいくが、あの苦痛を保ち続けたかった。人は苦しんでいる限り死なないのだから。(p.267)」 | ||||
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原題は『The End of the Affair』。98頁の私立探偵であるパークス氏の調査結果の開陳や第三部のサラの日記からどんどん物語が動き始め、サスペンス味もあってさすがの読後感。ただ、キリスト教における原罪性や作者のどろどろの人生経験(例えば377頁参照)への理解がないと、どうも読みが中途半端な感も。主人公(転じて作者)が自らをモームと比肩した箇所には苦笑(246頁、286頁、289頁、327~8頁など)させられるとともに、奇蹟の使い方も通俗的。 「小説家の仕事の多くは無意識のなかで起こる。紙に最初の一語が書かれる前から、心の深淵に最後の一語が書き込まれているのだ。私たちは物語の詳細を思い出すのであって、作り出すのではない」(64頁)。 「人間は自分の姿に似せて髪を作りましたから、神を愛するのは自然なことです」(201頁)。 「聖アウグスティヌスは時がどこから来るのかと問いました。彼の答えは、時はまだ存在していない未来から現われ出て、現在という一瞬に注がれ、存在しなくなった過去に流れ去っていくというものでした」(350頁)。 「僕は人生という病にかかり、健康によって蝕まれている」(355頁)。 「神よ、あなたはさんざん好きなことをやりました。私からさんざん奪いました。私は愛することを学ぶには疲れ果て、年を取りすぎています。どうか私のことは永遠に放っておいてください」(374頁)。 また、訳ですが、ところどころどうにも意味がとれないところがありました。15頁に「小料理屋」とありますが、ロンドンでそれはないだろうという気もします。 | ||||
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綺麗な状態で送っていただき、満足しています。 今後ともよろしくお願い致します。 | ||||
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有能な作家が、不倫相手について心情をつづった形の小説です。グレアム・グリーンとしては、読みにくい部類に入る文体で書かれているのが特徴ですが、それだけ一人称の語り口が効果的に心情を表現できていると思います。読み飛ばしが出来ない本で、いやでもじっくり読むようになります。 | ||||
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今までに何度読んだことでしょう。読む度に心に深く染み入るものがあります。グレアム・グリーン著の初期の4冊:「ブライトン・ロック」、「権力と栄光」、「事件の核心」と、この4冊は、グリーンが文豪であることは もとより、すばらしい人間性と、人間を超える存在に関心ある方にとっての必読書のように思われます。 | ||||
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最初から最後まで1行たりとも無駄なくどっぷり浸かってさらに繰り返し読んでも飽きません。 特に、ユーモア(黒々としています)にやられました。旦那をののしったり(もちろん心の中で)、 子供探偵と、愛人と目星をつけた男に会いに行ったり、サラが神様にあてた手紙を読んで(もちろん 愛人あてだと誤解している)、自分たちの情事は玉ねぎになぞらえていたよと自嘲したり、 極めつけは、唐突に登場するサラのお母さん!お下劣で、読んでてひっくり返りました。 こんなに面白い小説、読んだことがない!ユーモアがこんな形で表現されてしまうともう全く まいったとしかいえません。 | ||||
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グリーンの代表作ということですが、読後の感想は正直微妙です。 人妻と不倫していた作家が、彼女の心変わり後もあきらめきれず、探偵を雇って彼女の新たな恋人が誰なのかを探るという話ですが、読み進むにつれ、人間の愛情と神の愛という、宗教的な話になっていってしまいます。 言ってしまえば、作家は神に嫉妬していたという結末なのですが、「自分の愛はあなたの愛に勝つ」といった感じで、彼は最後まで神にケンカを売り続けます。 キリスト教徒でない私にとっては、この心理はいまひとつ腑に落ちない感じです。 決して話がつまらないのではないのですが、登場人物に感情移入できないというのは、読んでいて少々辛いものがありました。 英文自体はそう難度は高くないのですが、宗教関係の用語とか、ヒロインの夫の勤務先である役所のしくみとか、いまいちよく知らないので、こんな感じかな、と推測しながら読みました。 もう少し時間を置いて再読すれば、持ち味がじっくり味わえる小説なのではないかと思いました。 | ||||
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私は映画「ことの終わり」が好きで、ぜひこの原作を読みたいと思っていて、公開からだいぶ年月を経て、やっと読書する機会に恵まれました。まず最初に感じたのは、非常に文体が美しいということです。この小説が書かれてから数十年を経ているので、読みにくいかな?と危惧していましたが、原文も翻訳も素晴らしいのか、読みやすかったです。映画で見た映像や俳優達を想像しながら読んだので、私にとっては功を奏したのかもしれません。無神論者の主人公のベンドリクスは作家で、高級官吏の妻、サラと道ならぬ恋に落ち、情事を重ねます。空襲の日に、突然サラから別れを告げられたベンドリクスは、愛が憎悪に変わり苦しむ日々を送っていました。そんな彼が、あることをきっかけに、サラが自分のもとを去った理由を知るのです。その経緯の描写と展開が非常に見事で、嫉妬と憎悪に苦しむ一人の男の葛藤が克明に綴られ、映画で主役を演じたR・ファインズの姿を、つい思い浮かべてしまいました。小説の終盤、やがて彼が知ることになる、嫉妬の対象だった、あるひとの真の姿と「奇蹟」が感動を呼び、ラストの結びの一文がさらに深い余韻を残します。ベンドリクスが、サラと恋に落ちる食事の描写「玉葱料理」の一節も見事だし、二人の情事の描写も美しく、文章に色彩を感じました。映画は、原作を脚色した部分があり、割愛されたエピソードも多いですが、原作の味わいを損ねない上質な作品に仕上がっています。原作である小説は、芳醇な香りに包まれた極上の愛と信仰の物語だと思いました。 | ||||
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