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チェーン・ポイズン



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チェーン・ポイズンの評価: 4.11/5点 レビュー 98件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.11pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全98件 81~98 5/5ページ
No.18:
(4pt)

生きることの意味

何が残念かというと、途中で落ちが分かってしまったことだ。落ちが分かるまでも何となく違和感があったんだけど、落ちが分かって納得。物語自体は非常に興味深く読めた。1年後に安らかな死を迎えることが出来る。そう分かっていれば、その1年で何をするだろう。人生に絶望を感じ、死を考える人間の前に現れる謎の人物。「1年我慢すれば楽に死なせてあげましょう。」その1年をいかに生きるか、がテーマなのかな。もし自分がそういう立場になったら・・・・絶望のあまり死のうを思ったことがないのではて?どうしようか・・・。1年ってあっという間だし、そこで新たに生きることの喜びを見出すことが出来るのか、それともその1年間を楽に死ねることだけを拠り所にして無為に生きるのか・・・。なかなか難しい問題だなぁ。
チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)より
4062151308
No.17:
(4pt)

生きることの意味

何が残念かというと、
途中で落ちが分かってしまったことだ。
落ちが分かるまでも
何となく違和感があったんだけど、
落ちが分かって納得。

物語自体は
非常に興味深く読めた。
1年後に安らかな死を迎えることが出来る。
そう分かっていれば、
その1年で何をするだろう。
人生に絶望を感じ、
死を考える人間の前に現れる謎の人物。
「1年我慢すれば楽に死なせてあげましょう。」
その1年をいかに生きるか、がテーマなのかな。

もし自分がそういう立場になったら・・・・
絶望のあまり死のうを思ったことがないので
はて?どうしようか・・・。

1年ってあっという間だし、
そこで新たに生きることの喜びを見出すことが出来るのか、
それともその1年間を楽に死ねることだけを拠り所にして
無為に生きるのか・・・。

なかなか難しい問題だなぁ。


チェーン・ポイズン (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (講談社文庫)より
4062771454
No.16:
(5pt)

ミステリーとしても読み物としても秀逸

面白かった。「死ぬなら一年待て」という謎の言葉から、一気に読めた。今と変わらない未来が、一生続くなら、何のために生きているのだろう、と考えてしまう心情は、情報が溢れながらも、閉塞感の強い現在という時間のなかだから、理解ができる。自殺した女性の一年を追う週刊誌の記者は、そんな心情と時代を追おうとしたのだろう。そして……。驚きのラストは、ミステリーとしての楽しみはもちろんのこと、「生きる」ということについても考えさせてくれる。“深み”を増した作者の代表作になるであろう、おすすめの作品です。
チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)より
4062151308
No.15:
(5pt)

ミステリーとしても読み物としても秀逸

面白かった。「死ぬなら一年待て」という謎の言葉から、一気に読めた。
今と変わらない未来が、一生続くなら、何のために生きているのだろう、
と考えてしまう心情は、情報が溢れながらも、
閉塞感の強い現在という時間のなかだから、理解ができる。
自殺した女性の一年を追う週刊誌の記者は、そんな心情と時代を追おうとしたのだろう。
そして……。
驚きのラストは、ミステリーとしての楽しみはもちろんのこと、
「生きる」ということについても考えさせてくれる。
“深み”を増した作者の代表作になるであろう、おすすめの作品です。
チェーン・ポイズン (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (講談社文庫)より
4062771454
No.14:
(3pt)

作者は生きろと語りかける

児童福祉施設で女性が生きる力を取り戻すテーマは、独立して別な物語にしてほしかった。ミステリー仕立ての中に落とし込むにはもったいないテーマだった。その断章の登場人物達が、他の断章の登場人物達より、段違いに輝いている。 猶予された1年で、人は変われるのか。…少し仕掛けがあざとかったか。
チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)より
4062151308
No.13:
(3pt)

作者は生きろと語りかける

児童福祉施設で女性が生きる力を取り戻すテーマは、独立して別な物語にしてほしかった。ミステリー仕立ての中に落とし込むにはもったいないテーマだった。その断章の登場人物達が、他の断章の登場人物達より、段違いに輝いている。
 猶予された1年で、人は変われるのか。…少し仕掛けがあざとかったか。
チェーン・ポイズン (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (講談社文庫)より
4062771454
No.12:
(5pt)

贅沢なフィクションである絶望は、死への道を辿るのか

332ページに及ぶ書き下ろしは、前回出版された『正義のミカタ』の失望を払拭させる本多孝好ワールド復活と呼べる大作で満喫した。死に焦がれる絶望に獲りつかれた女性が、1年後に楽に死ねる薬をもらえる。物語はその絶望している女性と、不審な亡くなりかたをした3人の死者を調べる記者との時間が交互に展開する。不審な自殺をした3人の中で有名人ではなかった37歳OL高野章子の足取りを、記者である原田が追う時間を納得させるような絶望している女性が過ごす1年の時間。死に焦がれた女性の人格は、調べれば調べる程没個性で彼女を深く知る人がいない。だが、その彼女を知る会社の同僚も、インタビューしている原田をも、もし故人になった時他者の目に映っていた姿は薄っぺらい人格でしかないかもしれない。原田が追う高野章子の時間と、死に焦がれた彼女が1年の期限で生きる時間が過ぎるにつれ、死を選択することがあってはならない必然に変化してしまう。死へ向かうしかない絶望を辿りながら向かうラストで、本多孝好が仕掛けたからくりは見事で、読み終わった後余韻がなかなか消えなかった。
チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)より
4062151308
No.11:
(5pt)

贅沢なフィクションである絶望は、死への道を辿るのか

332ページに及ぶ書き下ろしは、前回出版された『正義のミカタ』の失望を払拭させる本多孝好ワールド復活と呼べる大作で満喫した。
死に焦がれる絶望に獲りつかれた女性が、1年後に楽に死ねる薬をもらえる。
物語はその絶望している女性と、不審な亡くなりかたをした3人の死者を調べる記者との時間が交互に展開する。
不審な自殺をした3人の中で有名人ではなかった37歳OL高野章子の足取りを、記者である原田が追う時間を納得させるような絶望している女性が過ごす1年の時間。
死に焦がれた女性の人格は、調べれば調べる程没個性で彼女を深く知る人がいない。だが、その彼女を知る会社の同僚も、インタビューしている原田をも、もし故人になった時他者の目に映っていた姿は薄っぺらい人格でしかないかもしれない。
原田が追う高野章子の時間と、死に焦がれた彼女が1年の期限で生きる時間が過ぎるにつれ、死を選択することがあってはならない必然に変化してしまう。
死へ向かうしかない絶望を辿りながら向かうラストで、本多孝好が仕掛けたからくりは見事で、読み終わった後余韻がなかなか消えなかった。


チェーン・ポイズン (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (講談社文庫)より
4062771454
No.10:
(2pt)

どうなんでしょう?

私にはがっかり小説でした。帯に「生」の意味を・・などなど真剣小説かと思い、ここでの評価も高く、購入しました。が、読み始めて何か違和感を持ち続け、結局読者の裏をかく系の小説だったのが分かった時ははぁぁぁっとがっかりしちゃいました。本多氏の小説ってこういう系だったんだっけと私自身のこの本の読み方を後悔しました。うーん真剣小説かエンターテイメント小説かどちらかにしてほしかったな。
チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)より
4062151308
No.9:
(5pt)

死を通して生きる意味を考えさせる“人間ミステリー”の傑作。

書店でパラパラと目を通してみた。著者の作品は今まで読んだ事がなかったが、何しろいきなり高野悦子「二十歳の原点」である。書き出しの数ページの主人公の孤独感と諦感の痛切さに心が動き購入した。新聞の片隅に記載される死亡記事。殺人、事故、自殺、日々何十件も起こっている出来事だが、たまたま自殺者の中に聞き覚えがある毒物を使ったOLの存在に、かって取材活動したふたりの著名人の服毒自殺との因果関係を覚えた週刊誌記者は取り憑かれたように女性を追う。もはや生きる事に何の意味を感じなくなってしまった女性と不可解な自殺の謎に迫る記者。人間ドラマとミステリー、小説はふたつの物語を交錯させながらスリリングに進む。“約束の時間”に向かって廻り続ける彼女の日常が、時に虚無感、時に切なさを以って、読む者の心に迫ってくる。死を欲する人たちにひたひたと忍び寄る死神のような人物とは誰なのか?。もはや、死だけが残された願望と達観した女性が、瞬時感じる生への欲求、充足感に泣ける。終盤になって、ミステリーとしての側面が際立ってくる。読者を欺くトリックの鮮やかさに唸りながら、人間は何故生き続けるのか、生きる目的とは何なのか、死を通じて生の意味を問い返し、普遍的と思える概念について改めて考えてみた。
チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)より
4062151308
No.8:
(2pt)

どうなんでしょう?

私にはがっかり小説でした。
帯に「生」の意味を・・などなど真剣小説かと思い、
ここでの評価も高く、購入しました。
が、読み始めて何か違和感を持ち続け、結局
読者の裏をかく系の小説だったのが分かった時は
はぁぁぁっとがっかりしちゃいました。
本多氏の小説ってこういう系だったんだっけと
私自身のこの本の読み方を後悔しました。
うーん真剣小説かエンターテイメント小説かどちらかに
してほしかったな。
チェーン・ポイズン (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (講談社文庫)より
4062771454
No.7:
(5pt)

死を通して生きる意味を考えさせる“人間ミステリー”の傑作。

書店でパラパラと目を通してみた。著者の作品は今まで読んだ事がなかったが、何しろいきなり高野悦子「二十歳の原点」である。書き出しの数ページの主人公の孤独感と諦感の痛切さに心が動き購入した。
新聞の片隅に記載される死亡記事。殺人、事故、自殺、日々何十件も起こっている出来事だが、たまたま自殺者の中に聞き覚えがある毒物を使ったOLの存在に、かって取材活動したふたりの著名人の服毒自殺との因果関係を覚えた週刊誌記者は取り憑かれたように女性を追う。
もはや生きる事に何の意味を感じなくなってしまった女性と不可解な自殺の謎に迫る記者。人間ドラマとミステリー、小説はふたつの物語を交錯させながらスリリングに進む。
“約束の時間”に向かって廻り続ける彼女の日常が、時に虚無感、時に切なさを以って、読む者の心に迫ってくる。
死を欲する人たちにひたひたと忍び寄る死神のような人物とは誰なのか?。もはや、死だけが残された願望と達観した女性が、瞬時感じる生への欲求、充足感に泣ける。
終盤になって、ミステリーとしての側面が際立ってくる。読者を欺くトリックの鮮やかさに唸りながら、人間は何故生き続けるのか、生きる目的とは何なのか、死を通じて生の意味を問い返し、普遍的と思える概念について改めて考えてみた。


チェーン・ポイズン (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (講談社文庫)より
4062771454
No.6:
(5pt)

新境地

帯に新境地とありましたが、まさにそんな印象です。ただここ数作はどれもそう言われているような気もしますが。個人的にとても好きだった「Fine Days」の頃のような、透明感のある文体ではありません。なんだか淡々と物語が進んでいきます。しかし、いつのまにか引き込まれていました。他の方も触れていますが、最後に驚きがあるので、レビューはあまり読まない方が楽しめるかもしれません。本多孝好ファンなら、余計な情報を入れずにすぐに読みはじめましょう。この人の本が初めての方でも、読んで損はない上質のミステリーだと思います。
チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)より
4062151308
No.5:
(5pt)

新境地

帯に新境地とありましたが、まさにそんな印象です。ただここ数作はどれもそう言われているような気もしますが。個人的にとても好きだった「Fine Days」の頃のような、透明感のある文体ではありません。なんだか淡々と物語が進んでいきます。しかし、いつのまにか引き込まれていました。他の方も触れていますが、最後に驚きがあるので、レビューはあまり読まない方が楽しめるかもしれません。本多孝好ファンなら、余計な情報を入れずにすぐに読みはじめましょう。この人の本が初めての方でも、読んで損はない上質のミステリーだと思います。
チェーン・ポイズン (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (講談社文庫)より
4062771454
No.4:
(5pt)

登場人物がつながり、話が交錯する中、終盤の劇的な変化が心に残るミステリ

「この先、このまま生きていっても、きっと何も変わらないだろう」と、自分の人生に絶望し、自殺することに決めた女性。死を決意した彼女の一年間を追っていく話をAとすると、複数の自殺者の死の特異な共通点に気がつき、その真相を調査していく週刊誌記者の話はB。AとB、今から一年と数ヶ月前に話がはじまる前者と、ある共通点が見受けられる自殺が続いた現在から話がはじまる後者が交錯する形で、ストーリーが進んでいくミステリ。最初はそれほどでもなかったのですが、終盤に向かうに連れてぐんぐん面白くなっていき、目が離せなくなっていました。 バツグンに面白く、印象に強く残った点がふたつ。 一年後に自殺することを心の拠り所にして生きていく女性の変貌、生き生きとした人間らしさを取り戻していく姿、その変化が魅力的に描き出されていたところ。そこが、まず素晴らしかったな。一年間の暇つぶしのためにとボランティアすることになった養護施設で、子どもたちやスタッフと過ごしていく中、彼女は変わっていく。終盤、彼女の心境と行動の変化にすっかり魅せられ、胸にこみ上げてくるものがありました。 面白かったもう一点は、これも終盤、ある絵柄ががらりと変わり、「えっ!!!」と仰天させられたこと。全く念頭になかったので、これにはすっかりダマされてしまった。背負い投げ一本、てな感じですかね。著者に投げ飛ばされてから、あわてて前の頁に戻って読み返しまして、「ああ、不覚。ああ、錯覚」と、自分の頭をこつんと叩いた次第(笑) 結構すれっからしのミステリ読者なのですが、これはとても面白かった。途中からは、もう一気読みに走っていました。
チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)より
4062151308
No.3:
(5pt)

登場人物がつながり、話が交錯する中、終盤の劇的な変化が心に残るミステリ

「この先、このまま生きていっても、きっと何も変わらないだろう」と、自分の人生に絶望し、自殺することに決めた女性。死を決意した彼女の一年間を追っていく話をAとすると、複数の自殺者の死の特異な共通点に気がつき、その真相を調査していく週刊誌記者の話はB。AとB、今から一年と数ヶ月前に話がはじまる前者と、ある共通点が見受けられる自殺が続いた現在から話がはじまる後者が交錯する形で、ストーリーが進んでいくミステリ。最初はそれほどでもなかったのですが、終盤に向かうに連れてぐんぐん面白くなっていき、目が離せなくなっていました。

 バツグンに面白く、印象に強く残った点がふたつ。
 一年後に自殺することを心の拠り所にして生きていく女性の変貌、生き生きとした人間らしさを取り戻していく姿、その変化が魅力的に描き出されていたところ。そこが、まず素晴らしかったな。一年間の暇つぶしのためにとボランティアすることになった養護施設で、子どもたちやスタッフと過ごしていく中、彼女は変わっていく。終盤、彼女の心境と行動の変化にすっかり魅せられ、胸にこみ上げてくるものがありました。
 面白かったもう一点は、これも終盤、ある絵柄ががらりと変わり、「えっ!!!」と仰天させられたこと。全く念頭になかったので、これにはすっかりダマされてしまった。背負い投げ一本、てな感じですかね。著者に投げ飛ばされてから、あわてて前の頁に戻って読み返しまして、「ああ、不覚。ああ、錯覚」と、自分の頭をこつんと叩いた次第(笑)

 結構すれっからしのミステリ読者なのですが、これはとても面白かった。途中からは、もう一気読みに走っていました。
チェーン・ポイズン (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (講談社文庫)より
4062771454
No.2:
(4pt)

生きることとは

この話は、男女2人の主人公の視点から語られる話なのですが、前者のミステリーに関する話と後者の本のテーマである「生」に関する話の調和が、見事に混ざりあっている作品だなと思いました。 今まで読んできた小説の中では見たことがないような斬新な話の進め方で、見事に引き込まれ、最後には著者お決まりのどんでん返しにはまってしまいました。 「あー、そういうことか!」みたいな感じです。 構成も面白く、読んでて飽きさせないような工夫もされていて、女性主人公視点で語られる話の方は、かなりの出来の良さかなと思いました。ただ、それと対比するかのように、男性視点のミステリー話は尻すぼみな感じになってしまって(もしかしたら狙っているのかもしれないけど)、後半は無理矢理答えに持っていったような感じが否めないです。記者という設定ですが、もう少し行動の範囲を広めてみても良かったかなと思います。 ただ、全体として見てみると、きちんとした話の筋とテーマが決まっているので、1つの小説として読むには申し分ないと思います。オススメです。
チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (100周年書き下ろし)より
4062151308
No.1:
(4pt)

生きることとは

この話は、男女2人の主人公の視点から語られる話なのですが、前者のミステリーに関する話と後者の本のテーマである「生」に関する話の調和が、見事に混ざりあっている作品だなと思いました。 今まで読んできた小説の中では見たことがないような斬新な話の進め方で、見事に引き込まれ、最後には著者お決まりのどんでん返しにはまってしまいました。 「あー、そういうことか!」みたいな感じです。 構成も面白く、読んでて飽きさせないような工夫もされていて、女性主人公視点で語られる話の方は、かなりの出来の良さかなと思いました。ただ、それと対比するかのように、男性視点のミステリー話は尻すぼみな感じになってしまって(もしかしたら狙っているのかもしれないけど)、後半は無理矢理答えに持っていったような感じが否めないです。記者という設定ですが、もう少し行動の範囲を広めてみても良かったかなと思います。 ただ、全体として見てみると、きちんとした話の筋とテーマが決まっているので、1つの小説として読むには申し分ないと思います。オススメです。
チェーン・ポイズン (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:チェーン・ポイズン (講談社文庫)より
4062771454

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