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川の深さは



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【この小説が収録されている参考書籍】
川の深さは
川の深さは (講談社文庫)

川の深さはの評価: 4.00/5点 レビュー 89件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全89件 21~40 2/5ページ
No.69:
(4pt)

トイレに行って、お風呂に入ってふとんで読むべし。眠れなくなるノンストップ必至の本!

少し文章が硬い?元警官で今はしがない警備員、だらだらと惰性で生きているだけの男がふとしたことからかくまうことになった、怪我をした少年と少年の守る少女。ただ漫然と過ぎる日々が頼られる使命感によって、劇的に変化し、そして・・でもねぇ。若干、地に足が付いていない感はいなめない。いきなり公安警察が近づいてきたりその担当者と職務を越えて理解しあって愛情が生まれる?えいきなり両思いですかなんですかそれは?ところどころ気持ちだったり構成だったりに無理があるような。しかしそれを越えても読ませるスピード感はさすが。クライマックスシーンに至る流れは、映像が頭にとびこんできた。エンディングがうまい。なるほど、必涙の書。
川の深さはAmazon書評・レビュー:川の深さはより
4062102846
No.68:
(5pt)

流れの先に

私は今まで福井氏の作品に触れたことがあまりなくて、「機動戦士ガンダムUC」を軽い気持ちで読んでいたくらいなのですが、迷った末に手にした「亡国のイージス」を読んで衝撃を受け、本作でもまた衝撃を受けました。熱い。この作者はこんなにも熱い小説を書く人だったのか。福井氏の作品では「国家のあり方」等といった重いテーマが扱われていることが多いようですが、それよりも私の心に響いたのは、登場するキャラクターたちの心の熱さと、国家の闇や人のすれ違い、さらには絶望や挫折など、様々なものにまみれた底の見えない激流に揉まれながらも、それに負けじと進み続けようとする彼らの姿勢でした。主人公の元警官が、とある出会いを通して今は忘れていた何かを思い出し、新たに大切なものを手に入れる過程。そして少年と少女の一途な想いと、それが流れ着く先にあるもの。全てが終わった後のエピローグは穏やかなものですが、その余韻がとても心地良く感じました。多分、それが福井氏の作品の魅力のひとつなのではないかと思います。今までもたくさんの小説を読んできましたが、またひとつお気に入りが増えました。確かに福井氏の他作品と似通ったところもあるし、「亡国のイージス」や「終戦のローレライ」等と比べるとボリュームも少ない感じですが、その分手に取りやすくなっていると思います。福井氏の作品に興味があるのなら、是非ご一読ください。お勧めです。
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4062102846
No.67:
(5pt)

背景の広がりと深さがスゴイ

私にとって、初の福井作品です。他作品を知らない身としては、「よくこれだけの構想を練ったものだ」というのが第一印象です。本作での福井氏の問題提起は「情報分析力の重要性」であったと思われます。その手段として、世相を反映する事件や政治取引、軍隊運用を、登場人物たちの伏線に張る手腕に脱帽しました。詰め込みすぎ感は否めませんが、処女作は作家の思いがぎっしりであると考えれば、これが福井氏の描きたかったもの、これから描こうとしているものなのかと納得します。問題提起を発端とする、背景の広がりや深さは軽いハードボイルド小説ではないかも。作品は、およそ現実的でない超人が活躍するものでありながら、ツッコミを入れさせない世界です。うまく人間のリアリティを被せているせいでしょうか。この点は、著者の技量によるものと思われます。本作以降もヒット作を送り出していますので、他の作品も気になるところ。内容とは別に、英文タイトルが引っかかります。『How Deep is Your River, Mr. Guard?』。文庫化に当たって付けられた英文タイトルだとは思いますが、わざわざMr. Guardへの呼びかけがある。すべての人間にとって、何か守る存在があるということを気付かせたいのかな、と思いました。以前、「世の中で次に起こることを知りたかったら、政治を知らなくちゃいけない」とアドバイスされたことがありました。現状、情報分析力のない私が霞ヶ関の報道を見聞きしても、さっぱり次を予測できません。情報に疑問を持つ力が欲しいな、と思うところ。
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No.66:
(4pt)

青臭いけど

青臭いけどグっとくる。福井先生の処女作らしい作品ですね。某国と日本と米国。若者とオッサン。福井先生の基本形が既に完成されています。最後の方がちょっと「おいおい」と言うぐらいぶっ飛んだ展開にはなりますが概して静かに壮大な物語なので、これこそ映画化してほしいなと思いますね。福井作品の中では比較的短い作品なので、入門にもオススメです。
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No.65:
(5pt)

くたびれた中年男だって捨てたもんじゃない

福井晴敏は、まだ30代のはずだが、なぜか40代後半から50代くらいの中年男を主人公にすえていることが多い。私も、主人公と同年代の一人として感情移入が簡単なので、福井の作品はどれものめりこんでしまうのだが、単に、状況設定が巧いだけでなく、日本社会のそして組織の一員として何十年も生きて、疲れ果て・くたびれ果てた中年男の哀感と、しかしその奥底に眠る少年のような情熱を見事に描ききっている。この作品は、「ダイス」シリーズとしての「Twelve Y.O」「亡国のイージス」を楽しむうえでも、重要な要素を持っている。
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No.64:
(4pt)

ものすごい展開

福井作品を初めて読みました。全く事前情報を仕入れなかったので、どんな作品か楽しみに読みました。前半は世の中と断裂したかのように冷めた日々を送っていた元敏腕刑事が、ある少年少女をひょんなことから保護することで徐々に熱くなっていくという展開で、スッと引き込まれていきました。所謂男臭さが良い意味で出ています。個人的には後半、ものすごい展開になりびっくりしました。終始、収拾つくのかなぁ?と余計な心配ばかりしていました。。わたしのような小スケールの人間にはすこしスケールが大きすぎた、というのが感想です。それでもおもしろいことには変わりないです。
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No.63:
(2pt)

一般読者向けにあらず。

私にとって、初めての福井作品でしたが、途中で疲れてしまいました。専門用語の羅列、現実にはあり得ないだろうという展開。ファンにとってはたまらないのかもしれませんが、一般の読者にとっては苦痛に感じるのではないでしょうか。私にはこの作品の良さが理解できませんでした。残念です。
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No.62:
(4pt)

不器用な男の子のまっすぐさを感じました

国家に翻弄される、少年とその恋人、そして他人なのに少年の心を捉えたある男性。無謀な行動や、組織などいろんなことが出てくるけど、私は人の心を現した作品じゃないかなぁと思います。少年が全力で守ろうとした少女。命を賭してまで貫こうとした信念は、男性ならではじゃないかなぁ〜って。女性の守り方と男性の守り方って違うから。そんなのが、胸にグッときました。人って、国の前では無力なのかも、、、ってそんな気持ちも持ちましたけど。もちろんフィクションではあると思いますが、ちょっと現実とごっちゃになってしまいました。
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No.61:
(4pt)

正義の価値とは

映画化で話題を呼んだ『亡国のイージス』以前の物語。福井 晴敏の処女作(デビュー作ではない)でもある。 江戸川乱歩賞に応募され、当時選考委員だったハードボイルド作家・大沢在昌も絶賛し、一時期話題にもなった。残念ながらこの作品は受賞にはいたらなかったが、続編の『Twelve Y. O.』で見事江戸川乱歩賞を受賞しデビューした。 そのため、作品のストーリー的には 『川の深さは』⇒『Twelve Y. O.』⇒『亡国のイージス』 が正しいのだが、出版されたのは 『Twelve Y. O.』⇒『川の深さは』⇒『亡国のシージス』 という順になってしまっている。 国家とは何なのか、そして正義の価値とはいったい何かを考えさせてくる作品。さらにその先には人間の深い部分や裏が見え隠れする。アクション映画的な作品でありながら、社会に投げかけるメッセージ性もとても強い。作者は若いながら現在の日本という国の今の状況を冷静に見据えている。 しかしながら、全体で見ると本当によく出来た『エンターテイメント作品』であることは間違いない。そのため、重苦しい小説が苦手な読者も引き込む独特な力がある。福井 晴敏の作品には全てに一貫したテーマがあり、それをいろいろな角度から迫ってくるのが彼の作風なのだろう。作者の若さと熱意がストレートに伝わってくる作品だ。
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No.60:
(1pt)

そんなにいいですか?

一体この著者は何を言いたいのだろうか。いくらテロを題材にした作品とはいえ、不要とまで思わせられる警察関係の専門用語や描写の氾濫。しかも、この作品の核となるはずの「少年の想い」に辿り着くまで、やたら長い。心情の描写も浅いと思う。申し訳ないけれど、この人の書く小説は個人的に合わない。読み終えたら、他の作品も読んでみようと思っていたけれど、残念ながらそういった気持ちにはなれなかった。
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No.59:
(4pt)

男っぽい作品

この作品から「トゥエルブYO」「亡国のイージス」と展開する。シチュエーションが違うだけで登場人物や話の展開はよく似ている。他作品と同様に回想という体裁での体制批判が長い。そこが長々とあってあまり好きではないが、その部分を除けば、スピード感のあるストーリーでおもしろい。
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No.58:
(4pt)

高村批判

福井の作品を この本で初めて読んだ。確かに読みやすいし もっと言うと ぐいぐい読ませるものがあり 二日酔いの日の夜という眠い中でも 最後まで読んでしまった。 従い 翌日も体がだるかった。 一読して 高村薫を思ったのは小生だけではないと思う。北朝鮮などの舞台仕立て、細かい文章の表現に はっきりと高村の影響を感じる。 但し 高村の文は さらにねちっこいのに対しては さらりと書いている部分も多く その分読みやすい。 しかし 一方 高村が犯罪を通じて 人間の「業」に迫っているのに比べると 福井は エンターテイメントを目指している。これは 福井による「高村批判」と言ってよいかもしれない。 しかし 面白い。
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No.57:
(4pt)

この作家の原点です

この作家の処女作です。第43回江戸川乱歩賞の最終選考に残り、野沢 尚の「破線のマリス」と最後まで激しく争い惜しくも落選した作品。乱歩賞受賞は翌年の「twelve Y.O.」まで待たねばなりませんでした。テレビ業界の内幕物としては秀逸ですが、ミステリーとしては最後まで殺人事件の犯人も動機も不明なままの「破線のマリス」より、この作品の方が荒々しくも熱気にあふれ、心惹かれるものがありました。もっともこの作品もミステリーというよりは冒険小説ですが。そんな野沢 尚も、前年の候補作「魔笛」は、抜群の描写力とダイナミックなストーリー展開で大いにワクワクさせられる作品でしたが、受賞したのは他の凡庸な作品でした。このあたりに因縁めいたものを感じます。さて、前置きが長くなりました。処女作には、その作家のエキスが最も色濃く反映されると言われますが、まさにその通りです。「彼女を守る。それがおれの任務だ」と、傷だらけになりながらも愛する女性のため一人で強大な権力に牙をむく保。そんな保と出会い、彼を助ける事を決意する元刑事で、今はグータラ警備員の桃山。自閉症気味で生硬な青年と、過去を背負い人生に疲れた中年という組み合わせは以降の作品に共通して見られるパターンです。世代も立場も考え方も違う二人がぶつかり合いドラマは進行します。やや癖の有る文章で、作者の主張が鼻につく部分もあります。ストーリーには、反主流派がテロまで起こすか? とか、最後に護衛艦に突入してまで止める必要があったのか? 等の疑問点もあります。でも、この作品にはそんな事を吹き飛ばすような、圧倒的な迫力でたたみこんでくるパワーがあります。熱い作品です。ぜひ一度読んでみて下さい。
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4062102846
No.56:
(5pt)

本当にあったら怖い?日本のヤミの部分のお話

「亡国のイージス」の作者の処女作。この頃から既に彼の小説の世界観は完成されていたのだと驚かされます。 内容は、日本の中の闇の部分のお話。こんな組織が本当に存在したら怖いよなー、と思う反面、全く無いのも如何なものか? と思えたりなんかして。 存在意義を認めるわけではないけれど、暗(底)部が深くて暗ければ暗いほど、明るい部分も安定するような気がするから。世の中、良くも悪くも陰陽のバランスの上に成り立っているからね。 こんな闇を全く抱えていない、単なる一億総平和ボケの国なんかだったりしたら、それはそれでイヤだなぁ、なんて思える私は変なヤツ???
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No.55:
(3pt)

もう少し掘り下げ方があったはず。

ぐいぐいと人を引き込んでいく筆の勢いは、心からこの作品を書きたいのだ、このテーマを書きたいのだ、という意志の強さの現れと思われる。人物設定に少々難があるが、それも許せてしまう勢いのある作品。勢いがあるため読めるが、正直言ってそんなに面白いとは思わない。同じような話なら、やっぱりどうしたってフォーサイスやラドラムの作品のほうが面白く感じてしまう。テーマとしてもよくありがちなものだし(とはいえ、ありがちだから面白くない、といっているわけではない)、もっと租借すれば面白くなったのではないかなあという感じがする。北朝鮮をテーマに持ってきたのは、きわどいところで面白いかなと思ったが、そこのところの掘り下げ方も今ひとつ。北朝鮮じゃなくて中国でもロシアでもアメリカでもどこでもいいんじゃないの?と思ってしまった。国家間の戦争というよりは日本の組織間の争いの話に終始してしまったあたり、かなり勿体無い。物語のケリのつけ方も、まあありがちなものだ。ありがちだけに、じんと胸に来るものがあるともいえるのだが。
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4062102846
No.54:
(5pt)

ツボは押さえてますなぁ

福井さんの作品の中では結構シンプルに纏まった方の作品じゃないでしょーか?長からず、、短からず。12y.oでもまぁ言えるんですか。物語の設定や登場人物的にはこちらの作品の方が読みやすいと思います。内容的にはそつなく泣けるよーに展開していく 笑非常に福井さんの作品としては入り易いと思いますよ
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4062102846
No.53:
(4pt)

面白いけれど

クウィネルを思わせる上等のポリティカルサスペンスだと思います。情報収集も分析も丁寧だし作者が伝えたいメッセージもよくわかる。ただ惜しむらくはあまりに同じすぎて。これが一番伝えたいことなんだろうなとだから何度書いてもこうなってしまうのかなとそれはわかるけれどこれだったらあえて亡国以外読む必要がないような。もちろん単独で充分面白いんですけどね。
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4062102846
No.52:
(4pt)

男ならこれを読むべきだ

主人公が某ガンダムの主人公と性格そっくりだったりするのは置いておいて。何とも男くさい話である。デビュー作には、作者の全てが注がれると言うが、ここまでくると作者には“男らしさ”という言葉に相当こだわりがあるようである。描かれるのは男としての生き様だ。安穏とした現代日本、黒でも多数が白といえば白となる今、日常の裏やメディアに乗る情報の裏では何が起こっているかわからない今。そこで男を張る、というのがどれ程のものかを作者は書き、それを書くことが、作者自身の男らしさであると主張しているかのようだ。言うまでもなく、今は男女平等が叫ばれている。ともすれば、男尊女卑的ととられ得ないネタではある。偏った見方をすれば、“女の幸せは男なくしてはあり得ない”と言ってるに近い描写もある。が、福井晴敏は真っ向から叫んでいる。こんなときだからこそ、男は男らしくあるべきだと。
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4062102846
No.51:
(3pt)

読ませる力

よく行く本屋の文庫本コーナーで平積みになっていた一冊。その表紙とタイトルとに惹かれ、何となく手にとってみたというのが最初の動機。こういうのは私の場合よくある。直感で、とりあえず一冊買ってみる。そして、それがよかったら、同じ作家の本をだだだっと続けて読んでみる。 そんな読み方、本の選び方をするから、私の場合、流行からはずいぶん外れていることが多い。この本を手にするまで、福井晴敏氏という名前など、私はこれっぽっちも知らなかった。 読み始めて、読みづらい箇所が多々あったものの、勢いで最後まで読んでしまった。登場人物に矛盾があったり、こりゃ漫画ようだと思ってみたり。それでも私にこの作品を最後まで読ませた力は、人が生きようとする姿の力強さが懸命に描かれていたからだと思う。 そんなわけで、続けて「亡国のイージス」など、本屋に並んでいる本を適当に買い漁った。でも、それらを読み始めながら、まだ世界が閉じているな、と思ったことは否めない。
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4062102846
No.50:
(5pt)

大いなる一歩

語るべくして物語を語り。そして自分の思いを行動にして表現する。こういう「男」たちが本物の国を作っていくのかもしれない。しかしそこは世の中うまくはいかないものかもしれない。本当に守るべきものとは何なのか。その問いかけはここから始まり、ずっと続いていく。福井 晴敏の原点といって過言はないだろう。
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4062102846

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