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THE WRONG GOODBYE ロング・グッドバイ
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THE WRONG GOODBYE ロング・グッドバイの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全55件 1~20 1/3ページ
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ハードボイルド自体、読破数が少ない私の感想ですが、初めから最後まで登場人物の相関関係が全く理解できず、600ページに迫る大作を最後まで読み通すのは忍耐でした。 矢作氏の作品は初めてな私がどうこう言うのは僭越ですが。過去に読んだハードボイルド作品は手に汗握る、ページをめくる手が止まらない面白い作品ばかりだったので、最後まで全く主人公に共感できず、ストーリーがわからないまま、「早く読み終えたい!」だけの気持ちでした。 この作品を絶賛されてる方も多いので、矢作氏の素晴らしさを理解できない低能読者の繰り言と、お許しくださいませ。 | ||||
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結論から申し上げますと、レイモンド・チャンドラーへのオマージュとして書かれた日本語による作品の、稀有な成功例の一つだと考えます。 THE WRONG GOODBYE なる英文タイトルに明示されている通り、チャンドラーの『ロング・グッドバイ(THE LONG GOODBYE)』へのあからさまなオマージュ・文体模写に徹しつつも、横浜・横須賀・米軍基地界隈の曰く言い難い雰囲気が文章の端々から匂い立って来る作品世界は紛れも無く矢作俊彦氏独自のものです。 うつろいゆくホテルニューグランドのバー、さらには横浜中華街『徳記』(店名は伏せられている)の豚足そばの食べ方の詳細な描写まで登場するところに、矢作氏のこの界隈へのひとかたならぬ愛着が伝わって来て、胸を衝かれるものがありました。 テリー・レノックスに対応する人物に果たしてオリジナルと同等の魅力が備わっているかは疑問符が付きますが、それは作者ご自身も百も承知の事と思います。トリビアも多くて読み手を選ぶ作品とはいえ、文体の張りだけを取っても類書の追随を許さず、敬服に値する唯一無二の達成だと思います。 | ||||
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購入していたが未だに読破していない。いや、開始30Pに留まっている。ロンググッバイ。この定石にはまりそうだ。浜だけに。 | ||||
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タイトルを見て分かるように、これはハードボイルドである。 なぜタイトルを見ただけでわかるかと糸、レイモン・チャンドラーのフィリップ・マーローシリーズの中の第6作と同じタイトルだからであり、想像するに同作へのオマージュなだろう。 ハードボイルドを読むのは久しぶりだ。それ以上に、矢作俊彦を読むのはたぶん初めてだ。以前は、自動車雑誌NAVIなどに連載していたが、名前は知っていても読んだという記憶がない。 ところでハードボイルドは、乾いたセリフを象徴的に使う。そしてストリートの本筋とは違うところで、主人公の目に入った事柄を、気の利いた表現でつなぎながら、独特の世界をかもしだそうとする。 そのせいか、いや、たぶんそのせいだろうが(こういう言い回しが、すでにハードボイルド文体に感染しているw)、重要な伏線と何気ない描写とが読み分けられず、かなり苦労した。 何しろ、オーディオの運搬やセットアップに時間を取られていたとはいえ、10日以上もかかかってしまった。 まあ、はっきりいえば、登場人物が錯綜していて前に戻って確かめたりしたので、読むのに時間がかかってしまったというわけだ。 舞台は横須賀と横浜で、米軍基地がからみ、ベトナム戦争末期のサイゴンと話は絡んでいき、最後のどんでん返しもかなりのものだ。 ハードボイルドらしい読後感でもある。 | ||||
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神奈川県警の刑事・二村永爾は、殺人事件の重要参考人ビリー・ルウの失踪と関わった嫌疑で捜査一課から外されてしまう。事件直後、ビリーが操縦していたジェット機が台湾の玉山の上空で姿を消したことを知らされるが、二村のもとにビリーからの手紙が届く。一方、横須賀署の先輩刑事・佐藤から、国際的な女流ヴァイオリニスト、アイリーン・スーの養母である平岡玲子の捜索を私的に頼まれる。玲子のマンションで、二村は壁に拳銃弾を発見、彼女が事件に巻き込まれたことを知る…。 | ||||
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口コミの評価が良かったので買ったが、面白さがまったくなく途中で読むのを止めた ただ個々の好みなのでなんとも言えず | ||||
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矢作俊彦さんは高校在学中に漫画家としてプロデビューし、小説家としてもかなり若くして成功した、いわゆる早熟の天才タイプの方です。そういう方が往々にして年を取るとともに精彩を欠いてくるのに対して、矢作さんは年をとるごとに作品に深みを増してくる。この作品も大好きで、なにか心にもやもやしたものを感じたり、行き場のない気持ちになるたびに手にとっては読み返しています。かれこれ5回は読んだと思うのですが、まったく飽きずに毎回面白い。こんな文学作品は私にとっては他にはチャンドラーのLong Goodbyeぐらいです。本家と本作を何度も読み返すうちに(あとはアルトマンの映画版のLong Goodbye)、なんだか二つ合わせて一つの優れた作品であるように今の私には思えます。矢作さんはチャンドラーのスピリットを実によく伝えている。若いころの作品は正直、表面だけなぞった感じがしますが、ここにきてチャンドラーの神髄を伝えるに至った感があります。私は自動車にも日活の映画にも銃器や戦闘機にも知識がないので、矢作さんのそのあたりへの言及は全然わからないのですが、チャンドラースピリットだけは確かに受けとめました。でも、じゃあチャンドラーのスピリットとか神髄とは何だと言われてもはっきりとは言えないのですが、それは少なくともわたしのような人間にはとても大切なものなのであります。この作品を読んだかたには、ぜひともアルトマンの映画版Long Goodbyも見ていただきたいと思います。チャンドラーのマーロウも、アルトマンのエリオット・グールドも、本作の二村刑事も全然違う人物なんですが、生きざまは同じなのだと思います。 | ||||
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二村モノとしては横浜、横須賀舞台の最高傑作。とにかく矢作さんを読みこなすのはかなりの労力を要するのだがストーリーの謎解きだけではなく、小さな会話にもニヤリとさせられる。 ・会話に出てくるグスタフってなんだってなり調べる。 すると、ドイツ空軍戦闘機でメッサーシュミットに積まれたエンジンでG型エンジンを、グスタフと呼ぶと言う記述がある。物語の中で主人公二村刑事の車がゴルフGTIであり、二村の年代のゴルフGTIのエンジンがG60型、すなわちG型なのである。そんな小技からチャンドラー、もちろん日活映画へのオマージュが満載。 それからニューグランドの初代シーガーディアンを潰したことに対してかなり辛辣な事を書いている。1992年にこの古き良きバーは取り壊された。私ごとだが、バーのさよならパーティーにはもちろん矢作俊彦さんも来ていた。宇崎さんや阿木陽子さん、安部譲二さんらの顔見えて、みんなで文句を言ったものである。新しいシーガーディアンiiに足を向けることもなく、矢作さんは横浜を去った。 | ||||
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1ページ目を読み始めてすぐ、あの時代に戻ることができる。 余計な説明を廃した、端正ながら衒学に満ちたあの語り口。 世を相当斜から見たアイロニーと、高度なレトリック、 現実社会ではありえない、小洒落た台詞の数々。 我らがヒーロー、二村永爾は今も健在であった。 横浜横須賀を舞台にしていながら、読み進めていくと、 いつの間にか米国にいる気分になってくるのもご愛嬌。 チャンドラーだけではなく、ところどころくすりと笑える 小道具と仕掛けとそうと気づかないパロディに感心することしきり。 確かに謎解きは難しい。登場人物も錯綜している。 しかし流動食のようなミステリーに飽きた読者なら 何度もページを戻し、読み返さなければならない 乾物のような味わいをきっと楽しめるに違いない。 現実的には、女性に絶対モテないであろう二村刑事を かっこいいなと思ってしまう、ちょっとひねた男のための ハードボイルド。読み終えると意味なく一人酒を飲みたくなる一冊。 | ||||
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これを読むことを楽しんでしまうことに対する反省があります。ノスタルジーに浸ってしまうと、自分が歳をとってしまったことを感じます。ヤマトとか、ヨリとかを登場させたのは編集者の入れ知恵か、と考えてしまいます。 昔、プードルスプリングのTV版をみたとき、年老いたマーロウに感じたのと同じ感覚ですね。でも、読んでしまうのですが。 | ||||
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相変わらず矢作節全開です。 この人の本は、読むのに時間がかかります。 読み流せずに作品世界に浸ってしまいます。 酒を飲むシーンでは、同じものを用意してから続きを読むことになります。 コスパの高い1冊です。 | ||||
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「wrong」になった理由は、間違いなくこの二村刑事にある、と思う。 チャンドラーのマーロウも向こう見ずで突っ走るタイプだけど、矢作氏の二村さんは同じ突っ走るにしても、ちょっと投げやりな感がある。自分が何をしたいのかよく分かっていないし、お酒の飲み方も美しくはない。同じ状況下ではあっても、生き方が違えば結末も変わってくる、ということ。 ストーリーだけではなくて、細部で元ネタにかけてある箇所はいくつか出てくるのだけど、チャンドラーを読んだことのない人にとっては唐突に感じるかもしれない。かと言って、読んだことのある人にとっては、ちょっと物足りない。 結局、誰が読むと楽しめるのかと言うと、たぶん、「チャンドラーファン」ではなくて、「ハードボイルドファン」なのだと思う。(私は前者。) あとは横浜に土地勘があって、野球と車に詳しい人、かな。。(笑) 勿論「チャンドラーファン」でも、楽しめる所はたくさんある。特にレノックスが「変装」して再登場した場面。これにあたる場面で、ちゃんとこの「変装」にかけて、ビリーがある秘密を暴露する。物理的な「変装」ではなく、変化球でくるとは。この作者の裏切り方はスゴい。 日本を舞台にしたハードボイルド作品、という観点から見るとよく出来た作品だと思う。(←上から目線でスイマセン) ま、非常に男くさい作品だってことは間違いない。 | ||||
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「日本語で書かれた、最も美しいハードボイルド探偵小説」と銘打ってある。確かに美しいハードボイルド探偵小説であったと思う。が、まったく世界観に入り込めなかったため、自分には合わない作風であるといわざるを得ない。高村薫の「」のときと同じように、キャラクターが全然頭に入らず、誰が誰だかまったくわからないまま最後になってしまった。おれってだめだなー。「ロング・グッドバイ」ってのは、「長いさよなら」ではない。綴りが「WRONG GOODBYE」なので、「まちがったさよなら」という意味である。どーでもいいか。。 | ||||
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「日本語で書かれた、最も美しいハードボイルド探偵小説」と銘打ってある。確かに美しいハードボイルド探偵小説であったと思う。が、まったく世界観に入り込めなかったため、自分には合わない作風であるといわざるを得ない。高村薫の「リヴィエラを撃て」のときと同じように、キャラクターが全然頭に入らず、誰が誰だかまったくわからないまま最後になってしまった。おれってだめだなー。「ロング・グッドバイ」ってのは、「長いさよなら」ではない。綴りが「WRONG GOODBYE」なので、「まちがったさよなら」という意味である。どーでもいいか。。 | ||||
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小説の中には、その全体に漂う空気感がある。 それが、ストーリーとあいまって雰囲気をかもし出す。 その空気感で私が好きなのが、 レイモンドチャンドラーの”ロング グッバイ”だ。 日本を舞台にして、この空気感は出ないだろうなと思っていたら、同じ空気感を持っている作品に出会った。 それが、この矢作俊彦の”ロング グッバイ”だ。 題名からわかるように、レイモンドチャンドラーの作品のオマージュになっている。 しかし 題名は Long ではなく Wrong なのだ。しゃれが聞いている。 基本的なストーリーの枠組みは同じだ。 友人と出会い、別れ、また再会する。 それだけなのだが、場所を良く知っている横浜、横須賀を舞台にしているせいか、 小説のなかにのめりこんでいく。 謎解きは二の次だ。 大人のエレガントさを感じた。 | ||||
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小説の中には、その全体に漂う空気感がある。それが、ストーリーとあいまって雰囲気をかもし出す。その空気感で私が好きなのが、 レイモンドチャンドラーの”ロング グッバイ”だ。日本を舞台にして、この空気感は出ないだろうなと思っていたら、同じ空気感を持っている作品に出会った。それが、この矢作俊彦の”ロング グッバイ”だ。題名からわかるように、レイモンドチャンドラーの作品のオマージュになっている。しかし 題名は Long ではなく Wrong なのだ。しゃれが聞いている。基本的なストーリーの枠組みは同じだ。友人と出会い、別れ、また再会する。それだけなのだが、場所を良く知っている横浜、横須賀を舞台にしているせいか、小説のなかにのめりこんでいく。謎解きは二の次だ。大人のエレガントさを感じた。 | ||||
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『リンゴォ・キッドの休日』、『真夜中へもう一歩』の主人公、二村が帰ってきた。その二作を読んだのは高校生のころだから、もう20年も経つ。 久しぶりに読んだが、当時のハードボイルド・ブームが思い出されて懐かしい。 題名からしてレイモンド・チャンドラーへのオマージュなのだろうが、矢作俊彦らしさもあって、決してパロディーっぽくなってはいない。 横須賀や横浜の街をうまく使いっている。たしかに、日本でハードボイルドが似合う街は東京ではなく横浜かな。 二村はフィリップ・マーロウなのだろうが、マーロウが私立探偵になる前の地方検事局にいた頃はこんな感じだったのだろうと思わす。やたらと、頭を殴られて気絶するところまで、そっくりだ。 うーん、ハードボイルドっていいなぁ。また、『リンゴォ・キッドの休日』、『真夜中へもう一歩』やチャンドラー、ハメットあたりを読みたくなってきた。 | ||||
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『リンゴォ・キッドの休日』、『真夜中へもう一歩』の主人公、二村が帰ってきた。その二作を読んだのは高校生のころだから、もう20年も経つ。久しぶりに読んだが、当時のハードボイルド・ブームが思い出されて懐かしい。題名からしてレイモンド・チャンドラーへのオマージュなのだろうが、矢作俊彦らしさもあって、決してパロディーっぽくなってはいない。横須賀や横浜の街をうまく使いっている。たしかに、日本でハードボイルドが似合う街は東京ではなく横浜かな。二村はフィリップ・マーロウなのだろうが、マーロウが私立探偵になる前の地方検事局にいた頃はこんな感じだったのだろうと思わす。やたらと、頭を殴られて気絶するところまで、そっくりだ。うーん、ハードボイルドっていいなぁ。また、『リンゴォ・キッドの休日』、『真夜中へもう一歩』やチャンドラー、ハメットあたりを読みたくなってきた。 | ||||
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彼の作品はストーリーが面白いというより、街の風景がリアルで、生きたヨコハマを楽しむことができる。 昔、友人に連れられて、沖縄で米兵達だけが集まるバーへ連れて行ってもらったことがある。 その店のにおいが漂うような本である。 特に超人的な何かを持つわけでもない普通の刑事が、油の混じった匂いのする潮風に吹かれながら、真相に近づいていく。 若者が読んで面白い本とは言えないが、昔のハマを知っている大人が詠むには最高の一冊である。 | ||||
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彼の作品はストーリーが面白いというより、街の風景がリアルで、生きたヨコハマを楽しむことができる。昔、友人に連れられて、沖縄で米兵達だけが集まるバーへ連れて行ってもらったことがある。その店のにおいが漂うような本である。特に超人的な何かを持つわけでもない普通の刑事が、油の混じった匂いのする潮風に吹かれながら、真相に近づいていく。若者が読んで面白い本とは言えないが、昔のハマを知っている大人が詠むには最高の一冊である。 | ||||
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