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警官の血



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警官の血の評価: 4.20/5点 レビュー 106件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全106件 41~60 3/6ページ
No.66:
(5pt)

評判通りの素晴らしい作品

戦後まもなく警官となった祖父清二、公安のスパイとして心身ともに崩れていった父、民雄、そして、和也はいきなり素行の悪い上司を観察にうるべくスパイとして公務につく。親子三代にわたって警官になった一家の警官の職務への忠誠と葛藤。祖父が謎の死を遂げるが、ゲイの連続殺人を追っていた彼がなぜ死んだのか、職場を離れた上での自殺という形で不名誉な扱いを受けたことを、民雄は納得できずその謎を追う。彼も結局不可解な死を遂げるが、その謎を追うのが和也だ。彼が監察のスパイとして上司を追う場面がこの作品でもっとも面白い。ある意味、前半のやや抑揚のない作品の流れが嘘のように、話が進んでいく。彼もやがて過剰捜査の中で監察に捕らわれるが、彼がその監察と対決する場面がある意味この作品のテーマである。警官は大きな悪を追うためには何処まで小悪を許されるのか。彼は祖父や、父と異なり、もっと世慣れており、また頭も切れる。巧みな脅しとコネを上手く使い、巨悪を追いかけていく。後半の部分でこの作品が2007年度の「このミス」第一位になったことが納得される。ちょっと小さな挿話も話の落ちがついてくる。
あまり好きではなかったこの作者ではあるが、この作品で私も彼を見る目が変わったように思う。
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
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No.65:
(5pt)

おもしろいです。

この作者の北海道警シリーズが好きで集めています。状態がきれいで満足です。
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X
No.64:
(5pt)

おもしろいです。

この作者の北海道警シリーズが好きで集めています。状態がきれいで満足です。
警官の血〈下〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈下〉 (新潮文庫)より
4101223238
No.63:
(4pt)

ミステリ・・・なんだろうか

祖父清二の深い愛情が強く印象に残ってます。民雄、和也と世代が変わると共に時代が移ろい、戦後の混乱期を、まさに「生きた」時代から、バブルで踊った「活きた」時代まで、その匂いがとても良く伝わってきました。ミステリとしてはあまりにも判り易く、「謎を解く」と言う楽しみはほとんどありませんでしたが、先にも書きましたが、時代の流れと、人の価値観と、そんな事がとても深く書き込まれていて、思わず読み進んでしまいました。
警官の血〈下〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈下〉 (新潮文庫)より
4101223238
No.62:
(3pt)

面白いが・・・

若干、終盤は話の展開が早過ぎた感があります。2部作なので仕方がないとは思いますが、上巻に比べると個人的にはちょっと物足りない印象を受けました。しかしながらこの作品を読んで作者の他の作品も読むきっかけにはなりました。
警官の血〈下〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈下〉 (新潮文庫)より
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No.61:
(2pt)

狂気の警視庁に翻弄される警官三代・・・

敗戦後すぐ、食い詰めて警官になった初代主人公の変死を皮切りに、
警視庁内の異常性・汚い闇仕事で、人生を狂わされる警官一家の年代記。

社会を守る警官という仕事を三代続ける事の誇り・意義をうたいあげるような、
感動的だったり渋かったりかっこいい話ではまったくありません。

知名度も高く、世評も高く、大型テレビドラマにされたりしてますが、
なんか宣伝やここでのレビューの数々と読んでみた内容がずいぶん違いますね・・・・。
物語の縦糸となる初代主人公の変死の真実も下劣でくだらなく、
ミステリらしく知って膝をたたいたり、昭和史と絡んだ驚きなんてものはないです。

三代目和也は祖父・父・自分とあんな目にあって、事実を知っても
よく警官って仕事に執着し続けるなぁ。続編出たし。
こんな屑仕事から、とっとと転職した方がいいと思うんですけどね。

例によって佐々木作品おなじみ、「さっさと死ね、地獄に落ちろ」と言いたくなるような、
人間の屑の警官が登場します。
・・・作者は何か警察に恨みでもあるのでしょうか。

これ読んだ後だと、もちろんフィクションですが、警官見たり交番見ると顔背けたくなりますね。
マトモな警官がこの世に一人もいない気がしてきます。

そういう意味ではインパクトのある作品ですが、どういうミステリファンに勧めていいか困ります。
うーん、
・警察嫌いの人・若年者に警察の異常さを啓蒙したい世代の人・警察を今まで完全に信用してた人
でしょうか?

私、警察小説でくくられるジャンルはこれが初なのですが、
ミステリ+警察の暗部+ハードボイルド+アクションの「新宿鮫」シリーズの方が
警察を舞台にしたエンターテイメントとしてバランスがずっといいですね。
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
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No.60:
(5pt)

戦後の色んな時代の世相や犯罪事件を時系列に追いながら、その時代時代に生きた人の熱い気

最近、難しい新書ばかり読んでいて疲れたので、「このミステリーが凄い」の裏表紙を立ち見して、過去のグランプリ作品からアットランダムに選んで読み始めた作品。親・子・孫の三代に渡って上野〜谷中の界隈で警官になった3人のそれぞれのストーリーを追った作品だが、目茶苦茶面白かった!上下巻ある小説なんて読み切れるかなあ、と読む前は思っていたが、下巻の中盤を過ぎた頃からはあとちょっとで終わるのが寂しいと思いつつも、先のストーリーを読みたい欲望を抑えきれないまま読み続けた。
 面白いポイントは、戦後の色んな時代の世相や犯罪事件を時系列に追いながら、その時代時代に生きた人の熱い気持ちを追体験できるところだろう。特に、2人目の主人公が絡む学生運動の頃の事件は、非常に興味深く読み応えがあった。
 読みやすくて面白い、警官ものの小説を読みたい人にお勧め。
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X
No.59:
(5pt)

親子3代で警官になった男の人間ドラマ

文句なしに面白い。

ハッピーエンドかバッドエンドかで片付けられる簡単な話ではない。

親子の関係、正義とは、仕事とはなど、色々なことを考えさせられたヒューマンドラマだった。
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X
No.58:
(5pt)

繰り返し読んでも興奮を新たにしてしまう

やはり大傑作。
本作の後日談にあたる『警官の条件』を読んだ余韻で、
もう一度読みはじめたら、途中でやめることができず、
最後まで読みきってしまいました。

上巻は、兵役体験のある清二と、その子民雄が主人公。
民雄は昭和40年代の学生運動最盛期に成人する。
下巻は、民雄と、その子和也が主人公。
時代は昭和から平成へと移り、犯罪者の質的変化、
警察機構の軋みなどが、存分に盛り込まれてゆく。

もし、ミステリーとして評価されたのなら、それはそれでいい。
しかし、犯人捜しだけに限ったら、大抵の読者は途中で、
「誰か」に(あるいは「なぜ」にも)気づくはず。
だからといって、この作品が二流なわけでは、決してない。

かつて自分は、この上下2冊を、戦後日本人が備えていた
「種」が、半世紀をかけてじりじりと変容し、
脆弱になりながらも、継承し続けた遺伝子の尊さ、
……その軌跡を描いた“博物誌”として読んだ。
再読してみて、その感銘をいっそう新たにした。
警官の血〈下〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈下〉 (新潮文庫)より
4101223238
No.57:
(5pt)

人生を読む

ミステリーにとどまらない、壮大な作品。伝記ともちょっと違う「人生を読む」そして「警官の血」の物語です。
読み終わったときにタイトルの深さが染込んできました。タイトルはこれ以外ありえないでしょう!
これほどのボリュームで、かつ重厚な筆調であるにも関わらず、一気に読んでしまう勢いを持っています。

起こったことを書いているだけ、会話を並べているだけ、のような読みやすい文章を求める方にはお勧めしません。
小説という手法でなければ描けないすばらしい作品です。
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X
No.56:
(4pt)

味わえるその時代の空気感が心地よい。

警官の血、そのタイトルに違わず、
地味なストーリーだが、味わえるその時代の空気感が心地よかったです。
戦後を通して発展してきた日本。
警察官という職業を選んだ人のストーリー。
それが3代続いていく。
時間軸としてはかなり長い。
清二の職を選んでいく姿が現代と違った価値観がよく伝わってきました。

ミステリー要素が少し稀釈と思われるが、「どうなってしまったのか?」と思った話しについて
それなりに下巻に入ってから結末は気になってくる程度の読み応えはありました。

ヒーローものでもなく、派手さ、スリリング感も無いが
物語として矛盾もなく筋が通っているので、読んでいて興ざめしてしまうことはありません。
映画にもなった同著の「笑う警官」とは全く違った警察もの小説です。
この小説の主人公となる3人が決して警官として珍しい人生であったのではなく、
警官であることだけで、普通のサラリーマンとはかけ離れた人生となってしまうのかと思いました。
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X
No.55:
(5pt)

警官に対するイメージが変わった。

職場の上の人がこの本は面白いよと何かの時に言っていたのを思い出し購入しました。

民雄編に入ってからは舞台が北海道に移り、それも影響してか瞬く間に最後まで読んでしまいました。

日本人が牙を失っていない時代、思想の甘美に酔いしれる人、公安という存在、そして、組織に翻弄される人間。

何というか、単なる一辺倒ではない正義、そして、苦悩する人間、壊れゆく人格、人間という存在を警官を通して描いている作品だと思いました。

そう、こういう人間学的ドラマを私は求めていました。

本当に面白い作品です。感銘を受けました。お勧めです。
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X
No.54:
(4pt)

面白い

これはミステリーというより警察小説です。
謎は弱いですね。すぐわかりました。
でも、警察官三代の物語としては重厚で、
読み応えがあったと思います。
若干、最後の和也のお話があっさりとしすぎていて
物足りなさも感じましたが、
全体として満足なデキでした。

警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X
No.53:
(4pt)

警察小説として面白い

TVを観た後に、原作を読む。展開は分かっていたので、推理小説というより、警察小説を読んだ感覚。

清二-民雄-和也と三世代に渡り続く警官人生。
清二の不可解な死、
父の真相を追い続けあと一歩という所まで追い詰めた民雄
祖父と父の軌跡を辿り、自身を振り返る和也

それぞれの時代背景への描写、心理を的確に描いている。上下巻と文書量は多いが、面白いのでさっと読める内容。
個人的には、和也と上司の加賀谷との心理的な駆け引き、その後の和也の成長について触れてほしかったけれど、それは
DVD版の方で楽しめるのでまあいいかな?
警官の血 上巻Amazon書評・レビュー:警官の血 上巻より
4104555053
No.52:
(5pt)

3代続く警官の物語

戦後間もなくの混沌とした時代。
学生運動がさかんだった時代。
そして平成の薬物犯罪の時代。

ミステリーの要素もありますが、一要素に過ぎないと思います。
むしろ、戦後から平成に至る時代背景と犯罪の傾向、
その犯罪に立ち向かう3代に渡る警官を丹念に描いた作品でしょう。

上下巻の長編ですが、密度の濃いストーリーに引き込まれ3日くらいで
読破しました。読み応え十分の作品です。
警官の血 上巻Amazon書評・レビュー:警官の血 上巻より
4104555053
No.51:
(5pt)

上巻での謎が明らかに

3代続く警察官の重厚な物語です。
単なるミステリーではなく、3代それぞれの時代背景と犯罪を描いた警官物語として読むべきでしょう。
上巻では謎のままだった事が下巻のラストで明らかになります。
戦後間もなくの「清二」と、学生運動最盛期の「民雄」は、ぐいぐい引き込まれる内容でした。
平成の「和也」は若干冷めた感じが残念。

3代通しての評価は、文句なしの秀作です。
戦後史が好きな方にも、お勧めしたい本です。
警官の血 下巻Amazon書評・レビュー:警官の血 下巻より
4104555061
No.50:
(5pt)

面白かった

自分自身の人生が思い通りにいかない。ましてや、子供の人生が父親の思う通りになんていかない。息子をもつ親として日々思っていることです。そして、この作品でもその通り。思う通りにいかない事ばかり。しかし、親子3代、警官の血は見事に引き継がれている。うらやましいと思いながら読みました。また、警官業務も思う通りにいかない中、皆がそれぞれの立場で最善をつくしていく、という姿にも好感を持ちました。長い長い3人の異なる人生を克明に追いながら、全てがつながり無駄の無い構成だとも思いました。時代の流れによる状況の違いも考慮に入れながら、計算されつくされている、と感じました。真相も、伏線の巧みさから素直に受け入れられました。なお、下巻3章の和也と由香のエピソードは”エロい”と思い、ドキドキしながら読みました。そこもこの作品を気に入った一因です。
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X
No.49:
(4pt)

面白かっただけに残念!

三代それぞれのストーリー・キャラクターは非常に楽しい。ぐいぐい世界観に引っ張られます。それだけにこのお話をまとめてくれるであろう和也の章は期待感が上がりまくりでハードルを高めすぎてしまったかもしれません。縦軸として使われている事件の真相も比較的序盤で想像がつくし、タイトルに「血」を入れるほどの「濃さ」を感じることはできませんでした。うーん、とっても面白かったんだけど、マイナスひとつです!
警官の血〈下〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈下〉 (新潮文庫)より
4101223238
No.48:
(4pt)

優れた警官ミステリー

三代に渉っての警官の血筋を辿りながら、職務に忠実な警察官の日常と、日常を脅かす謎と陰を描いていく。
このような人々によって治安が守られてきたのであろう。しかし一家ごと駐在所に住み込んで、近所と親しく交わり、銭湯にも出入りして会話を交わし、夫婦喧嘩の仲裁までした「駐在さん」は日本では殆どいないかもしれない。
歴史の流れの中をストーリーは進んで行くが,要所要所に緊迫感がある。
父と子という大きなテーマもある。全身全霊で駐在警官として生きていた父清二が、火事の最中に現場放棄したという汚名をきたまま、殉職ではなく自殺として処理されたこと。父が現場を放棄することなどあり得ない。何か重大な秘密が あったのだ。このことを心にわだかまりとして持ちながらも、子の民雄は警察官の道を歩み始める。優れた頭脳を持っていたことと、死んだ父の後を追って警察官の職を選んだことで、警察の信頼を得て、公安警察の潜入捜査官として働き始める。
しかし、組織に入り、周りを欺いて情報を集める仕事の中で、自分のアイデンティティを保つことの難しさの故に、心を蝕まれていく。
1、2代の警察官は、不器用なほどの誠実さを持ち、それが故に悲劇に出会うが、3代目和也はしたたかな強さを持ち、一筋縄でいかない世界に自らも策略を持って立ち向かって行く。
警官の血〈下〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈下〉 (新潮文庫)より
4101223238
No.47:
(4pt)

警察小説のひとつの完成形

待望の文庫化。前評判が良かったので、かなり期待して読み始めましたが、期待通りの作品でした。昭和、戦後の混乱期から現在まで、3代に渡る警官の大河小説なのですが、その時々の社会不安の現況。戦後復興前の混乱期、学生による共産党運動、平成の暴力団の台頭など、戦後の警察記の様相も含まれており、60年以上にわたる日本の犯罪史を作品から垣間見ることが出来る。その中で、一人一人の警官としての生き方、人間としての職業倫理なども深く掘り下げてあり、特に人物が描ききられている。その中で3代に渡る血をめぐる大きなテ−マが流れており、作品の骨格を太いものにしており、読み出したらやめられない、面白さがあふれている。推理小説とも違う、警察小説のひとつの完成形とも言える作品であると思う。上下2冊、ボリュ−ムは十分!!そのペ−ジ数に負けない、充実の作品
警官の血〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:警官の血〈上〉 (新潮文庫)より
410122322X

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