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ジュリエット
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ジュリエットの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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賽ノ河原で延々と小石を積んでいるような、囚われた心理パターンを延々と続ける登場人物達。こういう書き手って多いね。郵便屋(芹沢準)もそうだったし、視野の狭さに辟易してしまうなぁ。もちろん、それが面白い場合もある。しかし、こういった心理パターンがデフォってどうなんだろう。その点、乃南アサは、かなり巧く使い分ける作家ですね。・ 良い点吐露、心理描写、情景描写の織り交ぜ方が非常にうまい。夢と現のはざまを行ったり来たり、混乱するかしないか、もしくはその混乱自体が、穏やかに楽しめる。選評の島文学って良いネーミングだと思う。まさに、リゾートの思い出に浸るような感覚で、「混乱」をうまくホラーに噛み合わせている。それと盛り上げ方もうまい。小出しにしつつ、演出を図っているのは好印象。この人、純文学の方がいいかもね。・ 悪い点ごちゃ付き過ぎ。選評通り、ネタに一貫性がなく、関わりも希薄。せっかく小出しに演出しているのに、関連の薄さが全てをダメにしている。軽い物を積み上げて行くのは、良いが、関連が無いために全然心に残らない。ホラーとして積み重ならない。ネタ、一つ一つは、良質ホラーの前振り程度の能力はあるのに、積み重ならないから、より強い恐怖につながらないし、印象にも残らない。まったく――。もったいない。それと、囚われた心理パターンを延々と続ける作家さんに多いのが「くどさ」かな。そういう執着はある意味怖いが……。ただこの作家さんの場合は、軽快な会話や、一人遊びめいた呟きがあるから、割合楽しめる。あとは、結局何が書きたかったんだ? ってところかな。ネタと同じようにテーマも一貫していない。小説読むと、作家の性格ってモロ分かりだよねぇ。---ふと思う事として、なぜ大人は子供の心理が分からないんだ?通ってきた道だろう? なぜ忘れてしまうんだ?しかも5歳の子供に「死」が分からないって??? 御冗談を・・・。ああ、人による(子供による)かもしれないな。ただ、少なくとも、洋一は感受性が高く、察しの良さそうな子供だぞ。 | ||||
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第八回日本ホラー小説大賞の大賞受賞作品ですので、文章は例に漏れず、文句なしに玄人レベル。しかし申し訳ないのですが、今までの大賞受賞作品に比べるとやや見劣りしてしまいます。第二回『パラサイト・イブ』、第四回『黒い家』、第六回『ぼっけえ、きょうてえ』…二年に一度ホラー史に残る傑作を輩出してきた賞の受賞者だけにレベルは勿論かなりのものですが、難点はテーマが弱くどうしても印象に残りにくいという所です。一回読んで少し経ったら、どんな話だったか忘れてしまいました。書評にもありましたが、日本版『シャイニング』のような話です。少しずつ狂気に捕らわれていく様を上手く書けるのは筆力の賜物でしょうが、折角ここまで書けるなら、もう少し独創的なアイデアが欲しいところです。それとタイトルから連想できるインパクトが弱い作品。再考の余地はありますね。亜熱帯の蒸し暑い気候の中、少しずつ背筋が冷えていくような建物一画の様子が鮮明に頭に描ける描写は見事。地元の言い伝え、噂、少女期の微妙で不安定な心の機微など、さりげなく挿入していく恐怖演出が、平凡な題材をありきたりなパラノイア作品のまま終わらせず、端正な小説に仕立上げています。しかしホラーよりも精神医学関係の話の方が面白く書ける方かもしれません。文章で読むかテーマで読むかによって好き嫌いの分かれる作品でしょう。少なくともホラー初心者にはおすすめできません。 | ||||
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圧倒的な筆力によるかなりの秀作である。梗概から「シャイニング」を想起してしまう人も多かろうが、そのせいでものすごく損をしてしまった作品に思う。描かれているものの本質も、舞台も全く別だ。冒頭部分から鳥肌がたちっぱなしである。ラストに至る流れはまさに圧巻。気に入った! | ||||
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思う。けど、ホラー要素は薄く、乙一っくになっているので、怖いものが読みたい人は避けたほうがいいかも。 切ない恋愛小説的な部分に力を入れちゃったものだから。 いや、こうゆうのもありだと思うけどね。 | ||||
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「橋をわたる」が私的におもしろかったので、こちらも読んでみた。やっぱり、なんか独特な世界がある。ホラーのようでいてホラーではないから、おどろおどろしたものを期待してる人には向かないかも。 これはむしろ、ちょっと変わった恋愛小説のような気がする。主人公の「ルカ」という少女が、とてもよかった。弟の「洋一」も。思い出たちも。ホラー大賞取ってるからホラー的に読まれてしまうだろうけど、これは不可能な恋について書かれたものだ。最後は切なくなって涙が出てしまった。フミオさんがなんか、哀しくていいなあ。 | ||||
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