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シンセミア



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シンセミアの評価: 3.38/5点 レビュー 68件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.38pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全68件 1~20 1/4ページ
No.68:
(5pt)

面白い 漫画みたいな娯楽作品

オーディブルで聴取。
構成や最後がきれいにまとまりすぎているがフィクション作品としては問題なし。
面白かった。

ナレーターさんがうまかったこともあるが、青年誌あたりに掲載されている漫画を読んでいる感覚で最後までだらけずに聴けた。
各キャラが立っているというのもあるだろう。
悪い意味でよくある、ほのぼののほほんとした日本の田舎の歴史や日常をリアルに描いてくれている。

最後、〇〇さんは「自分は安全だ」的なことを言っていたが、あの意味はよくわからなかった。
続編への布石なのか、それとも純粋にそういう性格のひとなのか?

ゴミ問題がテーマの一つなので、光る物体は当然化学汚染物質的なものだというオチを想像していたが結局なんなのかわからなかったもの残念。

それら一部不明のまま終わった部分もあるが、それら抜きにしても面白い。
シンセミア(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上) (講談社文庫)より
4062775484
No.67:
(5pt)

戦後日本の歪みを寓話化した傑作

アメリカがもたらした戦後日本の歪みを抱えて物語は始まります。
その歪みを背景に俗悪をきわめた登場人物たちが織り成す群像劇が、一つの大きな寓話になっている。
非常に優れた大傑作です。
シンセミア(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上) (講談社文庫)より
4062775484
No.66:
(5pt)

困難の先に行きつくカタルシス

これは素晴らしい一大文学を立ち上げたな、というのが率直な感想です。

複雑な事件がきれいに結びを迎え、カタルシスを得られます。
しかしこの物語は、それ全体が一つの寓話となっており、いろいろな読み方が可能なのも大きな楽しみです。
シンセミア(下) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア(下) (講談社文庫)より
4062775492
No.65:
(2pt)

何が言いたいのかよくわからない小説

とにかく込み入って複雑な物語を書きたい。そういう作者の「こういうものが書きたい」「立派な作品だと思われたい。」という思いばかりが先行してしまっている感がする。登場人物が多すぎる。前兆もなく急に表れて紹介もないまま、さっきから居たかのような書き出しになっているところもある。結局、途中で人物が散らかって、誰が主人公なのかもわからなくなる。そして誰にも焦点は合わないまま。

第三章 畏怖する人間たち P377 そのページ付近での中心人物である田宮博徳が、大人なのにおねしょをして恥じらうシーンだけは妙に描写がリアルだと感じた。「ティッシュペーパーを取ろうとして、ベッドから起き上がった博徳は、股間に冷たさを感じて不吉な予感を抱いた。即座に下腹に手を回し、股間や臀部を触ると、ブリーフがじっとり濡れていた。もしやと思って蒲団を捲ってみると、シーツに大きな染みが出来ていた。おねしょをしたと判り、博徳は苦笑いした。」とある。比較的近年といえる2000年代の小説ながら、田宮博徳はブリーフを付けている。独身の男性なら今の時代でも、オープンにこそしていないものの、白のブリーフが持ち合わせのパンツの中にある人も多いだろう。当方も白のブリーフを穿いているが、白ブリーフでのおねしょはとても恥ずかしい。おねしょをしてしまって明け方に目を覚ましても、最初はどうして妙な時間に目が覚めたのか気付かないことが多い。そして体を起こし、腰を反らしたときに、べったりとブリーフがあそこの先っぽ、袋、鼠径部のあたりにへばりつくのを感じ、もしや・・・と思いヒヤっとして、パジャマのズボンに手を入れて、白ブリーフに手を触れると、じっとりと濡れた感触。身体にブリーフの布がくっついてしまっていることで、姿勢を変えるまで気付かず、身体を動かした瞬間に生まれる焦りと、ブリーフが濡れていることが手指に伝わった瞬間と、ブリーフの白い布が濡れて黄色く染まっているのを見たときの羞恥。したことがある人でないと表現できない感覚がここでは妙にリアルに描かれていて、読んでいてこちらも恥ずかしい気持ちになった
シンセミア(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上) (講談社文庫)より
4062775484
No.64:
(5pt)

平成を代表する文学作品の一つ

近代文学臭さを消して、ある意味、神話的な枠組みで小説を描き続けてきた作者前期の集大成的な作品。
近代文学的な意味での人間の心が描かれている小説ではないので、そういうものを求めて読むと、非常に醜悪な人々ばかりが出てくる気持ち悪い物語、と感じるかも知れない。
(実際、ここのレビューで星1を付けている人たちはそうなのだろう。)
だが、そうではないのだ。
これは神話のシステムや物語論の中で動いている小説なのだ。
そしてやはり文学性を剥ぎ取られた批評的な文体が、ここでも正確に機能している。
純文学というジャンルにおいて平成を代表する作品の一つだろう。
シンセミア(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上) (講談社文庫)より
4062775484
No.63:
(5pt)

大きな構想

アメリカの存在が先ず最初に作品の根本背景として設定され、そこに戦後日本社会の社会状況と風潮が交差する形で作品描写が始まっている。今後の展開を期待させるシンセミア上巻を読み進めています。
シンセミア(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上) (講談社文庫)より
4062775484
No.62:
(5pt)

クセの強い田舎者たちが巻き起こす群像劇

単行本、朝日文庫、講談社文庫これらの間でアマゾンレビューの評価がかなりかけ離れているので、購入を迷っている方はそれぞれ目を通すとよいかと思います。
 本書の舞台のような田舎町の文化を知る者にとっては、本書に出てるような人物や人間関係にはリアリティがあります。町の中だけで威張っている議員やヤクザくずれ、土建屋など。変態もいるし男女問題も激しい。不良気取りの中高生が元気。
 そういう舞台を設定して、多くの人間のトラブルを絡み合わせ、クライマックスの大事件(派手なシーン)につなげていくプロットはうまいと思う。阿部の著作の中で私は大好きな作品です。
 ちなみに現実の神町の中心には木村屋というパン屋があって、阿部和重の生家です。その向かいにはあすなろ書店という本屋があります。お椀のような山、空港に近い橋、エスカレーターのあるショッピングセンター、ボウリング場、どれも近くに実在します。
シンセミア(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上) (講談社文庫)より
4062775484
No.61:
(1pt)

読んでみたが不快

芸術、なのかもしれないが、露骨な性的描写、暴力の表現は読むのが苦痛、不快で、無理やり最後まで読んだものの後味の悪さしか残らなかった。魅力的な人物も出てこなかった。最後に伏線回収かと思いきや、登場人物がみな死んだだけ。
伊坂さんが好きで、キャプテンサンダーボルトが好きで、本作も読んでみたが(他にも2作品読んでみた)、もうこれ以上はいいやと思った。
シンセミア(上)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上)より
402257870X
No.60:
(1pt)

ひたすら俗悪なだけ

本書は、文庫本で上下1000頁にわたる大作である。
山形県の神町という田舎町が舞台になっており、登場人物は60人以上という多数に上る。
時代はちょうど2000年だが、第二次大戦後米軍により進駐がなされたことが、物語の発端になっている。

本書に登場する60人以上の登場人物は、老人も若者も、男性も女性も、ひたすら俗悪・醜悪であり、凶悪である。
常識のある人物や親切心のある人物が一切登場しないのは、作者である阿部和重氏にとって一つの試みなのかもしれない。
しかし、登場人物たちの人物の造形は驚くほど一致しおり、性格の描き分けはなされていない。
文体は読みやすいものの弛緩しており、描写は醜悪な場面以外は浅いという他はない。
結末は物語の途中で予想できるものであり、読後感もいいとは言えない。

下巻の池上冬樹氏による解説を読むと、阿部氏は本書において構成の緻密さとか構築力を意識したことが分かる。
だが構成にしても、例えば東野圭吾氏のミステリとか、伊坂幸太郎氏のエンターテインメント小説と比べて、
特に緻密というわけではない。いや、東野氏や伊坂氏の方が上だろう。

評者は本書を読了して、俗悪さだけがこれでもかこれでもかと強調された低俗・醜悪な小説というだけという感想を持った。
本書は毎日出版文化賞・伊藤整文学賞をダブル受賞したとのことだが、全く解せない話である。
シンセミア(上)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上)より
402257870X
No.59:
(5pt)

安易な地元礼賛作品への痛烈なフィストファック、これも一つのアマルコルドだ。

全ての小説から一作だけ選ぶとしたら俺は本作を選ぶ。初めて読んだときの衝撃ったらなかった。
この作品を読んでまず、強烈な既視感に襲われた。俺はこれを知っている。覚えている。というか生まれ育った。
住宅街の側にホテル街が立ち並び、家の隣の草むらはカーセックスのスポットになっていて、路上にはコンドーム
が飛散していて、頭のイカレタじいさんが自転車で徘徊している地方都市の風景を俺は肌で感じてきた。
ここ最近地元に回帰する事を良き事として描く作品が大衆に支持されているという。どういうことだろう?
田舎って素晴らしい。都会という砂漠から見るとオアシスのようだ。ということだろうか?
しかし俺は田舎のどっかしら狂っているところも知っている。おそらくは阿部氏も存じあげているのだろう。
まず登場人物のキャラクター造形が素晴らしい。おそらくはこのパン屋の長男も妻も警官もみんな「しあわせのトンボ」
を夢見て都会に飛びだしたはずなのだ。でもそんなものは現実にはなく、他に帰るところもない出戻り組の持つ哀愁と狂気、
標準語を口にする彼らに対して方言を喋る「居残り組」との対比の妙、カメラという間接的な媒体が無ければ情欲(リアリティ)
を感じられない長男の性癖は主題との一致を見せる実に秀逸な設定である。
文体の革新性については至る所で語られているところなのでこの場で省くが、本作が三人称多元という形で、かの村上春樹氏
が長年夢想している総合小説の試みに肉薄している点は明記しておきたい。
通常の文学のみならずあらゆる物語形式においてシンボリックな読みときから現代社会を読み解くタイプの評論が主流だが、
そうした視点ではおそらく本作は読み解けないだろう。
監視カメラという道具立てから、見る=見られるという関係性が捻出され、それが有機的に物語との関連性を見せて、そこからアレゴリカルに「何もかも見えすぎるためにかえってなにも見えない」(パン屋の長男)「自分の思い描いた物語しか見えない」(警官)「周りを見ようとして何も見えなくなる」(最後の粉塵爆発)というモチーフが展開されて、過去の歴史を掘り出したために「何も見えなくなってしまう」者が現れて終幕を迎える物語が、盛大なズドンで始まり相互に誤送されたガジェットの誤爆で迎える雪崩崩し的なカタストロフィからあっと驚く終幕を迎える本作はおそらくは文学史上においても、画期的な作品の一つに数えられるのではないでしょうか。
ともかく阿部和重才気煥発の大傑作なので、エログロ描写に抵抗が無ければどうぞ。
シンセミア(上)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上)より
402257870X
No.58:
(2pt)

みーんな同じ

大きな物語を書きたい。そういうたくらみがひしひしと伝わってくる。
いろんな人がでてくる。
いろんな性癖やイベント出てくる。
でもどれもとっちらかって、ついに最後まで誰にも焦点があわないまま、
読後に浮かび上がってくる登場人物の人物像は不思議とどれも似通っていて、
同じ価値観や思慮の深度でできた1種類の人間に思えてくる
(ひいきめに細分化しても「イライラしている中年オヤジ」「性癖の強い青年」「自暴自棄の女」の3タイプ)。
ちなみに意図的なものか、書けないのか、魅力的な女性はひとりとして出てこない
(皮肉だがほとんど説明のない佐藤百合が一番謎めいていて奥行きがある)。

エログロは一辺倒で幼稚、中学生の女の子がいくら性の犠牲になっても起伏や落差にとぼしい。
得意げに書かれている「熊女」はもともとがどういう人だったか曖昧。気の毒だが心は傷まない。
この退屈な露悪趣味は、中高生(の男子。女子ではない)がセックスを覚えて「すげーだろ!」と周囲に自慢しているのと大差ない印象。
これだけ滑稽だとさすがに白々しく、この作者は幼稚なのではなく、
サービス精神の強いお人好しなだけなのかもしれない、とすら勘ぐらせて、
やっぱりキライにはなれない。

郷土史っぽさは水上文学(この話の場合、「道具」はビデオカメラですね)、軽さはビートニクを足して割った感じでしょうか。
でも読み進めるうちに、ああ、このエログロは
ひょっとして野坂昭如『死人葛』を作りたいんだなと思ったりして、でもそれなら野坂さんを読めばよく、何より冗長すぎる。

この作者が得意な薄っぺらさをともなうユーモアは、
『アメリカの夜』が唯一成功して、やっぱりそれ以降は全て自己模倣の延長戦を続けている。
今はもうファンの冷笑が行間から広がる感じ。
無理に思わせぶりなフルコースの壮大な話をかこうとせず、
胡散臭い三文記事的なストーリーを誠実に書くこの作者が好きだった。もう20年近く前の話なんですね。

表紙は朝日から出ていた少女が写ったハードカバーの方がよかった。
もう二度とこの作者の作品を読むことはない。
シンセミア(上)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上)より
402257870X
No.57:
(1pt)

読み易さだけが取り柄の「俺頭いいだろ」的三文小説

何やらすごい賞を二つも獲ったらしいので読んでみたが、本当にひどい。
意識の流れだかメタフィクションだか何だか知らないが、活字がでかくなったり作者が登場したりするところは本当に痛々しい。
去勢の恐怖がどうのこうのというところもダサい。巻末の謝辞もダサい。
そもそもパン屋が町を牛耳ってるという設定自体スケールが小さい。そこに薄っぺらい歴史を無理に絡めてくるところといったら・・・。
こんな中二病みたいな小説を褒めてしまって大丈夫なのか、この国は。
無名の新人がこれを発表したらタコ殴りにされることは間違いない。世の中は摩訶不思議、まさに冥利に尽きるということか。
褒めるとすればただ一点、すごく読み易いということだ。
俺頭いいだろという感じの小説なのに辞書を引かなくて読める、というところ良いのかもしれない。
帯の宣伝文句は今回も大袈裟、もはやこの作家の特徴といってもいいだろう。
出版のもつハッタリ商売という一面がこれほど露骨に感じられる小説もなかなか無いと思う。
シンセミア(上)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上)より
402257870X
No.56:
(1pt)

今まで読んだ中で一番くだらない本

今まで読んだ中でいちばんくだらない本。
まずページを開くと全登場人物の名前が数十人分羅列してある。まずここでげっそりする。
そして物語が始まるが、不自然な展開、魅力がない人物ばかり、魅力がないどころか嫌悪感を催す人物ばかり。
そして小説とよぶのも腹立たしいほどの程度の低い読み物が延々2冊も続く。
ある意味拷問に近い。
才能のない人間は本を書いてはいけない。
本が好きな人間として嫌悪感を覚える。
シンセミア(上)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上)より
402257870X
No.55:
(4pt)

途中から楽しめました

上下巻含めた感想。

ロバート・アルトマンの”ショートカッツ”のような小説(映画でいうとグランドホテル形式ってやつか)。阿部和重の小説で”神町”を舞台とするのは、ニッポニアニッポン、グランドフィナーレとこの作品を含めて3作ある。

最初は読みにくくて放置していたが、2度目のトライでは上巻半ばから引き込まれた。多彩な登場人物が欲望丸出しで動く様は、露悪的ではあるが、その様々な思惑が連動していく纏め様はなかなのもの。
シンセミア(上)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上)より
402257870X
No.54:
(1pt)

要らないね

単行本で買ったのですがすぐ売りました。反芻するつもりでしたがいらんで。グランドフィナーレはなんども読んだけどな。
 阿部氏の作品にはエロネタが散りばめられるんだが、村上春樹もこんな感じで手法を使う。これって単にただの自己満足やろが。退廃したエロチシズム。そんな内容はいらんで。おれは官能小説はきらいなんや。
シンセミア〈1〉 (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア〈1〉 (朝日文庫)より
4022643773
No.53:
(1pt)

お金と時間の無駄

どうせ長くて読めなかったんでしょと言われると悔しいので一応全巻読んではみたものの、何が面白いのかさっぱりわからなかった。

この作家の誇大広告には腹が立つ。

薄っぺらい登場人物とか気色悪い話を描いたところで全然面白くないし。

天皇とか戦後とかいってる書評もあるが、はっきりいって馬鹿馬鹿しい。

字がでっかくなるところとか、去勢の恐怖がどうのこうのとのたまうところとか、ありとあらゆる部分が素人くさくて痛々しい。ダサい。

読んでる最中に感動がない。

誉めてる奴は長い作品を読んだという達成感で高揚しているだけの阿呆だ。

こういうレビューを投稿している自分も阿呆だしダサいに違いないが、つまらんものはつまらんというべきだ。
シンセミア〈1〉 (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア〈1〉 (朝日文庫)より
4022643773
No.52:
(2pt)

よくわかりません。すいません。

コーラを女子中学生の肛門につっこんで、そのにおいを嗅いで喜ぶ男が世の中にどれだけいるんでしょうか?
恋人のためにコーラのビンを肛門に突っ込む女子中学生がどれだけいるんでしょうか?
露出狂の市議会議員がどれだけいるんでしょうか?
コカインが好きな田舎の女性がどれだけいるんでしょうか?
UFOに連れ去られたと主張するおばさんがどれだけいるんでしょうか?
いまだにUFOを信じて撮影する人がどれだけいるんでしょうか?

こういう人たちが田舎にいて、まだまだこれ以上醜悪な人間が出てきます。
この話を信じろと言われても信じられません。
現実の話なのかファンタジーなのかわかりません。

よくわからないが僕の感想です。ごめんなさい。
影響を受けたというフォークナーはもっと人間の根源的な欲望を書いていたと思います。
こんな話ではないと思います。
シンセミア(下)Amazon書評・レビュー:シンセミア(下)より
4022578718
No.51:
(4pt)

蠱惑的な「神話」

大作ですが、文体の持つ映画のフィルムが流れるようなスピード感で一気に読み進められました。読むのが遅いと自負していた私ですが、こんなに早く読めたのは驚きです。登場人物のもつ際だった異常性がもつれながら猛スピードで終焉に向かっていきます。多くの方が寄せているように、まともな人間が全く出てきません。
 自分と同じ人間として読むと、非常に嫌悪感を持ってしまいましたが、「これは人間の話ではないんだ」と考えてみると、ギリシア神話のように異能の神々や英雄が登場する「神話」に似ているように思います。すさまじい異常性において超越的であり悲劇的である神々が跋扈するステージとしての「神町」。個々のエピソードに死と再生の象徴性を探りながら、神町の叙事詩を読み直してみると、作品の見方が変わってくるはずです。ただの不快な小説では終わりません。
シンセミア(上)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上)より
402257870X
No.50:
(5pt)

壮絶な名作

阿部和重氏の本は「アメリカの夜」以降読んできたが、この圧巻のリアリズムの完成度を誇る作品は絶品だ。すべての登場人物のグロテスクな面が余すところなく見事に描かれ、ストーリーテリングの実力も相当なものだ。著者はデビュー作の「アメリカの夜」にて田中康夫氏より『読まずに語る文芸批評』にて「ただの凡人」とこきおろされた。その作品を読んだ僕も同じ印象だった・・・・。その作家がここまで成長するとはまったく思いもしなかった。〜ストーリテリングにエンターテイメントの手法を持ち込む事を「後退」と評す人がたまに散見されるが、はっきり言って、純文学をエンターテイメントのストーリテリングに盛り込む方が単なる描写に徹するよりも遥かに難しい。これは自分で小説を一本でも書いてみればわかる。阿部和重氏は今後の期待が大きく膨らむ。
シンセミア(上)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上)より
402257870X
No.49:
(5pt)

壮絶な名作

阿部和重氏の本は「アメリカの夜」以降読んできたが、この圧巻のリアリズムの完成度を誇る作品は絶品だ。すべての登場人物のグロテスクな面が余すところなく見事に描かれ、ストーリーテリングの実力も相当なものだ。著者はデビュー作の「アメリカの夜」にて田中康夫氏より『読まずに語る文芸批評』にて「ただの凡人」とこきおろされた。その作品を読んだ僕も同じ印象だった・・・・。その作家がここまで成長するとはまったく思いもしなかった。〜ストーリテリングにエンターテイメントの手法を持ち込む事を「後退」と評す人がたまに散見されるが、はっきり言って、純文学をエンターテイメントのストーリテリングに盛り込む方が単なる描写に徹するよりも遥かに難しい。これは自分で小説を一本でも書いてみればわかる。阿部和重氏は今後の期待が大きく膨らむ。
シンセミア(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:シンセミア(上) (講談社文庫)より
4062775484

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