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玻璃の家
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玻璃の家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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2007年ごろのアメリカ合衆国マサチューセッツ州の郊外都市を舞台として描かれる、推理小説。著者は日本人であるが、いかにもアメリカ文学的な情趣を再現することに成功している。 作中では、郊外都市の大学で心理学を専攻する日本人研究員(トーマ・セラ)が探偵役となり、相貌失認症のために殺人犯の顔を特定できない11才の少年(コーディ・シェイファー)の証言に心理学的な分析を加えてゆく。警察と連携して淡々と調査が進んでゆく中、同じ土地にまつわる他のいくつかの時代(1692年、1937年、1968年)のエピソードが挿入され、事件の背景に埋没していたアメリカ史的な不気味さが徐々に明らかになってゆく。 筆致は淀みなく、一切の危うさがない。娯楽大作を小説に期待する人にとっては、この作品のやや生硬な佇まいに鼻白むかもしれないが、古典的な海外ミステリの様式美を好む向きには、文句なくお薦めできるだろう良作である。ある種の読者にとって、好ましい要素群が美文によって秩序づけられた小説作品を読む時ほど、快いことはないはずだ。 星4つとしたいところだが、既存レビューでは相対的に評価が低いと感じるため、5つとした。 巻末に示された島田荘司の懸念を払拭するような第二作も、心待ちにしている。 | ||||
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