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水死



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【この小説が収録されている参考書籍】
水死 (100周年書き下ろし)

水死の評価: 3.50/5点 レビュー 12件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

作家は水死する

例の「超私小説」の手法で、あらゆるぺーじにおいてあらゆる登場人物はあらゆる発言をもって主人公=「分身かされた大江健三郎」にかんしてしか関心をもっていないみたい。つまり「大江健三郎」とかかる小説しか存在しないような世界があいかわらず描かれているのは(いかに欺瞞的なエゴ露出であろうと)まだいいが、いままでエッセイにだけあって小説には(すくなくともそのままの形で)露出してなかった例の政治的言説が、今度の作品をしかも異常に露骨なやり方で満たしているのに反吐がでるほど失望した。
(自分としてはほぼ同じ政治的立場でいるつもりであろうとも)
ご自分の極端なまでに単純化された政治的ヴィジョンを(自己)主張するために、氏はもはや手段を選ばないということか。
(漫画的な)政治的悪党どもを打ち負かすためにそれらの強姦の《被害者》までを平気に動員して、かかる「モラール」とは、「男は強姦する、国家は強姦する」、と。
氏の60年間通して主張して来た政治思想はつまり、この程度のものか。
これほどやすっぽいかつ逆効果的な隠喩にこそ反吐がでる。
「私は民主主義者です」と最後まで「言い張る」ためにだけこの稚拙な政治劇を書いた作者へ、
ちがう、「君は、馬鹿だ」としか答えようがない。
水死 (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:水死 (100周年書き下ろし)より
4062154609

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