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水の時計
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.67pt |
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退出ゲームなどが評価が高くて最近名前を知った作家である。この本はファンタジーとするレビューを目にしたが私はそうは思わない。逆にとてもリアルな話しだと感じた。自分の身体を難病や過酷な運命にさらされ、死を待つだけの絶望の淵にいる人たちのため臓器提供を願う少女。その臓器を届ける役目の少年は世間の荒波に飲まれた孤独なライダー。しかし、本人も気付かないところで少女との接点があった。各章で臓器提供を受ける側の人たちの悲惨な、あるいは愛に溢れた心と行動の物語を紡ぎ、警察や族の仲間たちに追われる少年を絡ませてひとつのストーリーを見せる。普段表舞台で語られることはそう多くない臓器移植の問題。待つだけの人々。ドナー登録はあっても適合の問題や費用の問題。あまりにも過酷な現実。生と死の重いテーマに暗くなりがちだが、少年の再生への希望とピュアな心情に触れるストーリー展開とに依って読後の気分は悪くない。これがデビュー作だが文章もこなれていて読みやすく感情移入もしやすい。他の作品も楽しみだ。 | ||||
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私は初野作品は他にもいくつか読んでいますが、それらの多くがこの作品から派生しているのではないかと感じます。具体的に言うのはネタバレなので避けますが、出だしの奇想天外さなんかは「あー。初野作品だ」と思わず笑みがこぼれました。 | ||||
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