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穢れなき者へ



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穢れなき者へ

穢れなき者への評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

発端のグロテスクさとエンディングの新しい朝の対比が見事!

米国では一定の評価を受けているが、日本ではパッとしないマイクル・コリータ(A.ジョリー主演の「モンタナの目撃者」の原作者)の久しぶりの邦訳。カナダ国境に接する寂れた小さな島で起きた大量殺人とその背景にある社会不安を描いたハードボイルド・サスペンスである。
小型ボートに乗っていたイズレルが漂流する大型クルーザーに乗り込むと、船内は血まみれで7人の男が惨殺されていた。第一発見者になったイズレルは15年前に父親を殺害し、15年の刑を終えたばかりという過去があったため犯人視される。同じ頃、隣の島では父親から虐待されている12歳のライマンが密かに隠れ家にしていた廃屋で、大きな傷を負った若い女性を見つけた。女性は手斧を持ち、ライマンに気を許そうとしなかったが、ライマンは食べ物や薬を届けて心を開かせようとする。そんなライマンの行動を怪しんだ父親が、ある日、息子の嘘に気が付いた。イズレル、ライマン、傷付いた女性の3人それぞれが陥った苦境が明らかになるにつれ、犯行の裏にある醜悪な構造が暴かれて行く…。
落ち着いた語り口で凄惨な物語が繰り広げられる、緊張感のあるサスペンス。三人三様のハードボイルドな生き方が感動を誘う。ストーリーが進むごとに新たな衝撃が登場するので、何も前知識なしで読むことをオススメする。

iisan
927253Y1

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