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ベルリンに堕ちる闇



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【この小説が収録されている参考書籍】
ベルリンに堕ちる闇 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ス 22-1)

ベルリンに堕ちる闇の評価: 8.50/10点 レビュー 2件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(8pt)

主人公の悲哀がヒリヒリと伝わる歴史警察ミステリー

英国の歴史小説作家によるナチ時代のベルリンを舞台にした初の歴史ミステリー。連続女性殺人事件の捜査を中軸に虚実交えて、犯人探し、ナチ政権下の生きづらさを鮮明に描いた傑作エンターテイメントである。
1939年12月、戦時下のベルリン。元レーシングドライバーで切れ者の国家保安警察の警部補シェンケは突然、ゲシュタポの局長に呼び出され強姦殺人の捜査を命じられる。被害者は元女優でナチ党の古参党員の妻だが、生前の行状に問題があったという。事件が党内の勢力争いに利用されたり党の体面を汚すことを恐れる党幹部が、党員ではないシェンケを選んだらしい。政治に距離を置くシェンケは刑事の本分を全うすべく淡々と捜査を進めるのだが、まもなく同様の手口の事件が発生。さらに事故として処理されてきた過去の案件の中に関連性がある事案が見つかり、連続殺人の疑いが濃くなった…。
単なる連続殺人(この本筋もよくできている)だけでなく、ナチ党内の勢力争い、戦時下、ナチ政権下の閉塞感がリアリティ豊かに描かれた歴史ミステリー。警官として愚直に任務を果たしたいシェンケが否応なく権力闘争に巻き込まれ苦悩する姿は、今の時代の閉塞感にも通じるものがあり、多くの読者の共感を呼ぶだろう。
歴史ミステリーファン、警察小説ファンのどちらにもオススメする。

iisan
927253Y1
No.1:
(9pt)

ベルリンに堕ちる闇の感想

時代考証も入念にされ、細部にわたってスキのない描写、ストーリー展開も無理無駄を感じない。ナチズムの抗しがたい世相の中で、ぎりぎりの所で果敢に戦う姿勢に憧憬の思い。初のミステリーとのことだが、次回作を熱望する。

万年筆
E1AWJZGL

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