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女たちが死んだ街で



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【この小説が収録されている参考書籍】
女たちが死んだ街で (ハヤカワ・ミステリ1972)

女たちが死んだ街での評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

それぞれに理由があって悲しい女たち

元プロのスカッシュ選手という異色の経歴を持つ新進女性作家の初邦訳作品。ロサンゼルスに暮らす6人の女性たちの、どうにもならない悲しみをドラマチックに描いたヒューマンドラマである。
LAのサウスウエストで起きた連続女性殺人事件は13人の犠牲者を出したところで新たな事件が起こらず、犯人が不明のまま捜査打ち切りとなった。それから15年後、同じ手口の事件が発生した。同一犯人が、また犯行を再開したのか? なぜ犯行が中断されていたのか? かつて事件に直接、あるいは間接的に関係していた6人の女性たちは再び事件に巻き込まれ、運命を狂わされていくことになった。
15年前に襲われながら生き残った女性、娘が犠牲者となった女性、新たな犠牲者、捜査に携わる女性刑事など、6人のそれぞれに異なる悲劇と生きづらさの告白が連続短編集のようなつながりで展開され、やがては事件の解明につながるという構成で、犯人捜し、謎解き、サスペンスというより、現在でも繰り返されている女性差別への怒りの方が印象に残る。
2021年のエドガー賞最優秀長編賞の最終候補となった作品だが、ミステリーとしてはいまいち。卑しい街で生きていかざるを得ない女性たちのドラマとして読むことをオススメする。

iisan
927253Y1

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