女たちが死んだ街で
- サスペンスミステリ (39)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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元プロのスカッシュ選手という異色の経歴を持つ新進女性作家の初邦訳作品。ロサンゼルスに暮らす6人の女性たちの、どうにもならない悲しみをドラマチックに描いたヒューマンドラマである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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「女たちが死んだ街で "These Women"」(アイヴィ・ポコーダ ハヤカワ・ミステリ)を読み終えました。 舞台は、ロスアンゼルス。ウェスタン・アヴェニュー周辺で起きた連続殺人事件が背景にあって、この物語を覆い尽くしています。犠牲者は、13人のセックス・ワーカーたち。一旦捜査は打ち切られましたが、15年が経過し、同じような凄惨な手口の事件が発生します。一体誰が?何故? 構成がこの物語の肝だと思います。フィッシュフライ店の店主、ストリップクラブのダンサー、女性刑事、アーティストとその母がそれぞれ連作短篇集のようにこの事件を語り継いでいきますが、もう一人、15年前の事件のサバイバーの物語が合間にインサートされていきます。オーブンで焼かれる死んだ鳥、プロテスト団体の活動家、ロスアンゼルスのストリートを生きる"These Women"といくつかのメタファー。 ミステリですから、明かすことができない要素が多くありますが、この小説はミステリというジャンルを超えて、米国に確かにある人種差別、性差別、通りを隔てて格差が隣り合う社会への小さな叫びが呼応しながら、連鎖していくような米国を見せてくれる物語として評価すべき一篇なのだと思います。 掃溜めのようなサウスウェスト署の風俗取締係・エシーの存在は、「レイトショー」(マイクル・コナリー)のレネイ・バラードのパラレル・ワールドを生き、<誰も耳を傾けなかった>"These Women"の物語に寄り添おうとします。 本当に彼女たちの声はいつかは届くのだろうか? | ||||
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