■スポンサードリンク


夜と少女



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
夜と少女 (集英社文庫)

夜と少女の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

公の自分、個人としての自分、そして秘密の自分

現在フランスで最も売れているミステリー作家というミュッソの長編ミステリー。25年前にコートダジュールの名門高校で起きた魅惑的な美少女失踪事件に起因する愛憎劇を描いた、サスペンスたっぷりのヒューマンドラマである。
作家として成功しているトマは昔からの親友であるマキシムに呼ばれて、母校の50周年式典のためにコートダジュールに帰ってきた。それというのも、トマとマキシムは25年前にある秘密を共有しており、それが暴露されれば間違いなく二人は破滅することになるからだった。25年前、魅惑的な少女・ヴィンカが忽然と姿を消すという出来事があり、周囲は同時期に行方が分からなくなった教師・アレクシスと駆け落ちしたみなしたのだが、実はトマとマキシムが深く関係しており、しかも二人は証拠の死体を建設中の体育館の壁に隠していたのだった。だが、体育館が解体されることになり、トマとマキシムは絶体絶命の窮地に追い込まれる。さらに、二人の元に何者かが「復讐」と書かれた脅迫状を送り付けてきた。
完全に隠したはずの過去に裏切られるというのはよくある物語だが、ミュッソはそこにもう一ひねりを加え、あっと驚く結末を見せてくれる。誰が善人で誰が悪人かという単純な話ではなく、登場人物すべてに複数の顔があることから生まれるミステリーとサスペンスは、さすがのベストセラー作家の力技である。
人間くささが濃厚なミステリーのファンに自信をもってオススメする。

iisan
927253Y1

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!