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夜と少女



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【この小説が収録されている参考書籍】
夜と少女 (集英社文庫)

夜と少女の評価: 4.00/5点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

釈然としない

風俗というか世相は良く書けていると思う。着るものなどの描写も的確なのだろうと思う。そういうところは読ませる。
犯罪のトリックではなく、読者を欺くトリックが明かされたところで、ほとんどの人が登場人物表を見直して、「なんだかなぁ」と呟いたのではないだろうか。
夜と少女 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夜と少女 (集英社文庫)より
4087607739
No.1:
(5pt)

先入観を与えることによる巧みなミスリードが光る作品

ミュッソの作品を初めて読みます。
 この作品を一文で表すなら、作中の引用文に倣い「この本はおそらく探偵小説なのだろうが、トマは探偵ではない」になるかと思います。
 アメリカ在住の小説家トマは、リセ・サン=テグジュペリ(サンテクス)の創立50周年の記念祭と体育館の改築を知らせる新聞記事を読み、南仏コート・ダジュールへと戻ります。
 サンテクスでは25年前、女子生徒ヴィンカと"アレクシス"が駆け落ちし失踪した事件が起こっていた。
 その事件の真実の一部にトマは関わっており、隠された秘密が暴かれることを恐れての母校再訪だった。
 サンテクスの生徒だったトマが恋慕っていたヴィンカは誰をも惹き付ける魅力と気品を備えた少女で、ヴィンカが深い交際をしていた相手が"アレクシス"。名前の与える印象が読者に先入観を与えます。
 25年を経てトマを脅迫する「復讐」の文字。トマは25年前を知る関係者をたどっていきます。
 封印を一つ一つ解いていくような緻密なストーリー展開、プルーストあるいはロマン・ロランのような文学性、エドガー・アラン・ポーのような不気味さがあり、ガッツリ本を読みたい読者さん向けの作品だと思います。
 作中、子を守るためにすべてを犠牲に差し出す父と母が登場しますが、肉親はこうあって欲しいという作者の願望かもしれませんね。
 ジョークで『ディスタンクシオン』の名が出てきますが、その本で読んだ以上にフランスの学制が複雑なこともわかります。
夜と少女 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:夜と少女 (集英社文庫)より
4087607739

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