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閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠し



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【この小説が収録されている参考書籍】
閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠し (講談社タイガ)

閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠しの評価: 7.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ドラマ化おめでとう記念


 閻魔堂沙羅シリーズ初の長編。 殺人者の子供という業を必死に隠しながら41歳のシングルマザーとして生きる新山律子。 娘との関係にぎくしゃくした毎日を過ごす中、自身の過去を詮索するものと出所した母が現れる。 日常を守るために犯した殺人、そして自らも何者かに殺されて・・・。 

 テーマは親子関係、それも殺人者の娘という特殊な関係。 奇しくも自分の娘に自信と同じレッテルを与えてしまった律子が閻魔堂で何を感じ、現世でどんな清算を取るのか。 長編に相応しい重厚なテーマと沙羅ちゃんの痛快な語り口、非常に読後晴れやかな作品。 

りーり
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No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠しの感想

シリーズ6作目。シリーズ内屈指の出来栄えではないでしょうか。惹き込まれるストーリーでとても良かったです。
3,4,5作目...と刊行ペースが速いが質が薄くなっていると感じて手に取るのを躊躇っていました。が、本作はそんな気持ちを払拭する出来栄え。著者の力量と幅を感じた1冊でした。
このシリーズは1作目以降は何処から読んでも大丈夫です。

本書はシリーズ作品とは思えない程、雰囲気が違い、重い話で進行します。
主人公は41歳の母親。シングルマザーとして仕事と家庭の悩み、反抗期の娘との関係。行方不明だった前科のある毒母親の影が身の回りに現れ暗雲が垂れ込まれます。この流れはイヤミスのように陰鬱な気持ちにさせていきました。今までのシリーズ作品のようにライトでサクッとしたイメージと違い、重く感情に響いてくる内容。ただ読みやすい文章は今まで通りなので、重い話で長編とはいえ一気に読めました。
事件の背景も込み入っており面白い。この規模を短編のページ数でやってしまうと手がかりと回答だけの薄いストーリーになってしまいそうなので、長編の作りは功を奏していると感じます。

今回の沙羅は人間にサービスし過ぎなぐらいよく喋り、閻魔のルールとしてどうなのかなと疑問を感じる所はあります。が、ツンデレのように沙羅は基本的に人間に優しい一面があると感じられ微笑ましく思えました。不幸な話の中での希望も描かれており、惹き込まれた読書でした。
このシリーズ気に入っています。読みやすさと物語の面白さは〇。今回は感情に響く話も書けるときたので、次はミステリとして沙羅もが驚くような意外な結末話を読んでみたいと期待してしまいます。
次回も楽しみになりました。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
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