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理由



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【この小説が収録されている参考書籍】
理由
理由 (朝日文庫)
宮部みゆきが読まれる理由
理由 (新潮文庫)

理由の評価: 5.25/10点 レビュー 8件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.25pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

私はハマリました

Amazonでは批判的というか、面白くなかった、評価できなかったという書評がかなりある通り、好き嫌いが分かれる作品だと思う。その要因はドキュメンタリー的手法であり、登場人物の背景をきわめて丁寧に描いてドラマを作り上げて行く構成であり、なぞ解きより時代背景を重視した社会派小説的アプローチにあるのだろう。しかし、個人的には「模倣犯」に匹敵する傑作だと評価した。
これはあくまで趣味・嗜好の問題なので作品の出来栄えとはまったく無関係だが、「魔術はささやく」、「龍は眠る」、「蒲生邸事件」などのSF的ミステリーの方は、もう読む必要がないかなと思っている。
さて、作品は「占有屋」という奇妙な存在を核に、現代社会が抱えてしまった危機、血縁や絆など家族のあり方の問題、人間の欲望や感情など、さまざまな要素が絡み合って、きわめて重層的で重厚な作品世界を作り上げて行く。読み進むにつれて、なぞ解きの面白さが深まるとともに、それ以上に、現代の家族が抱える問題の複雑さに引き込まれ、まさに社会派ミステリーの傑作だ。
最近の宮部みゆきはファンタジーや時代小説が中心で、社会派的な作品が見られないのが、本当に残念だ。社会派への再挑戦を期待したい。

iisan
927253Y1

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