■スポンサードリンク


死への疾走



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
死への疾走 (論創海外ミステリ)

死への疾走の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

思いがけない拾い物

「パズル・シリーズ」で有名な(実は、一作も読んでいないのだが)パトリック・クェンティンの1948年の作品。シリーズ全8作品のうち、ただ一作だけ未訳だったものが翻訳されたとのこと。他の作品を読んでいないので解説に頼ると、本作はシリーズ中では異色作になるらしい。
メキシコを観光中の主人公ピーター・ダルースは、20歳前後の美少女デボラと出会い、一緒に観光地に向かい同じホテルに泊まるが、翌日、デボラが殺された。犯人は、当時、同じホテルに泊まっていた4人のアメリカ人の誰かではないかと疑うのだが、確たる証拠が得られなかった。さらに、ピーターは誰かに狙われている気配を感じるのだが、その動機も犯人も特定できなかった。デボラを殺したのは誰か、なぜ自分が狙われるのか? 4人の全員が怪しく見えてきて疑心暗鬼に落ち入ったピーターは、孤独な戦いを強いられることになる。
犯人も犯行の動機も、推理が二転三転して、どんどん引き込まれていく。ストーリー展開も軽快で、軽いハードボイルドを読んでいるような快感があり、とても60年以上前に書かれた作品とは思えない。
シリーズを知っているかいないかに関係なく十分に楽しめて、思いがけない拾い物をしたようなお得感があった。古臭いと先入観を持たずに手に取ってみることをオススメしたい。

iisan
927253Y1

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!