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白虹(はっこう)



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【この小説が収録されている参考書籍】
白虹(はっこう) (PHP文芸文庫)

白虹(はっこう)の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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No.1:
(8pt)

白虹(はっこう)の感想

ある出来事で警察を辞めた男が、ちょっとした係わりから一つの殺人事件について調べを進めるうちに、自身の過去とも向き合うようになり立ち直りのきっかけを掴むようになる。簡単なストーリー紹介で云えばこんな内容で、よくある話といえば
まぁそのとうりだけれど主人公を現実逃避からアルバイトで山小屋で働く男にしてあるところが舞台背景として面白い。山小屋の様子や山歩き、登山に関したエピソードがいろいろ書かれていてちょっとした山岳小説のようになっているところがミソだ。ちょっとしたことで助けた人間の人となりから感じた印象から殺人事件のあり方に違和感を感じ、携帯に残されたメッセージをどうしても忘れ去ることができず調べ始める主人公。この辺の心情は読者の心をつかむようにしっかりと書かれているので主人公の行動にそのまま感情移入していきます。でも、正直に言えば関係者の証言を得るのに都合よく次々と一週間で会える展開が少しアザトイと思います。でも出てくる人物がみんな人間臭く上手く主人公が調べまわる過程がみられるのでその辺は良しとしましょう。山の仲間や警官時代の先輩刑事など周りの人物たちとの交流というか関わり合いが物語の中での色合いとして良い味を出している一因になっていると思います。事件の結末は意外とはいっても始めからしっかり伏線は張られていますからその辺は作者も抜かりは有りません。ちょっとした山岳小説風を楽しめて絡まった糸が解れていく様子がキチンと描かれており一味違うミステリとして楽しめるのではないかと思います。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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