■スポンサードリンク


“菜々子さん”の戯曲 Nの悲劇と縛られた僕



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

“菜々子さん”の戯曲 Nの悲劇と縛られた僕の評価: 4.00/10点 レビュー 1件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

“菜々子さん”の戯曲 Nの悲劇と縛られた僕の感想

終盤まで何の本だか分からず、どこに落ち着くのかと思いながらの読書でした。
表紙からライトノベルの体裁ではありますが、軽くなく、一般書のような印象でテーマは重かったです。

小学校内で起きたとある事故。
クラスメートのN君は死に、主人公の僕は全身麻痺で瞼も指も何一つ体を動かす事ができない。
脳波から意識が正常なのは分かっているので、お見舞いで足を運ぶ母親や友人が語りかけてくる日々。
事件からたびたび訪れる、クラスメートだった菜々子さんもその一人。
3年経った今、菜々子さんは、身動きできない僕に、あれは、事故ではなく事件だったと語り出す。

まず、面白いと思うのはシチュエーションです。
全身麻痺の僕に、一方的に語られる事故の概要や思考の流れを話します。
僕は、語られてくる話に、正しいとも、違うとも、質問など、反応ができない。
ミステリ本で、読者が一方的に探偵の真相解説を読まされている印象と重なりました。
その時に起きる疑問、そうだっけ?そんな事あったかな。と、合間に起きる思考を主人公の僕が回想する構成です。

また、探偵は何故推理してそれを披露するのか?そんなテーマも感じた次第です。
事故で終結した出来事を掘り返し、別に犯人がいようがいまいが、何とも思っていない場の状況で何故語るのか。
ライトノベルで見られる、思考回路がちょっと捻くれたキャラクター達の心理が面白い所でした。

語り手と受け手の心理模様。何故語るのか。
ここら辺が私の面白かったポイントです。

好みに合わなかったのは、イジメ問題などの人間関係、小学校内のコミュニティでの陰鬱な所を強く読まされた所。
あまり心地よいものではなく、全体的に暗い感じなのが合わなかったです。

egut
T4OQ1KM0

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!