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ロンド



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【この小説が収録されている参考書籍】
ロンド (上) (創元推理文庫)
ロンド (下) (創元推理文庫)

ロンドの評価: 5.50/10点 レビュー 2件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.50pt

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No.1:
(8pt)

ロンドの感想

創元推理文庫で読んだ。上・下巻に別れていてけっこう長い。幻の絵画ロンドにまつわる連続殺人事件の物語。絵画と言えば花やポートレートのような人物画とか印象的な街並みを描いた風景画を想像する。しかし、その一方で

死生観を表わした宗教的な意味合いを持つ残虐でグロテスクな画もたくさん有る。時の権力者たちに依って描かされた、あるいはおもねって描いたその様な絵も歴史的に存在する。このロンドも狂気のような絵画として知る人がホンのわずかという

幻の絵画となっている。魅せられた人たちに起こる忌まわしい事件。謎の人物からの個展の招待状。そこには有名な絵画を模した死体が用意されていた。主人公もロンドに魅せられた若い学芸員。幻の絵画ロンドとは。

抽象的な表現が多いが絵画にまつわるエピソードをいろいろ語り、事件に巻き込まれた主人公の行動を追う展開が上手く描かれていて眼が離せない。

それほどまでに画に魅せられる気持ちがいまひとつ理解出来ないのはこちらが凡庸なせいでしょうが、熱くなるその世界の人間の気持ちは正確に描写されている。初めてのミステリとしては良く書かれていると思う。

異質の作家の異質なミステリという事ですか。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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