私立探偵・野崎は、ある日、吉野真理子という女から、失踪した老父の捜索を依頼される。

タクシードライバーの浜田英二のところに、ある日一人の女性がやって来る。ミラーごしに見た懐かしい面影。

探偵・浅生、32歳、元商社マン。時として、身体を張って調査をすることもある。

弁護士・谷の同僚、戸部が失踪、つづいて彼と関わりのあった小山民子が殺された。

インテリジェント・ビルのインテリアの仕事を成功させ、独立した美有。

定期的に食事はするが、踏み込まない。響子とは二十二年、そうしてきた。

建築現場で働く法学部の学生新井安彦は、いかさまポーカーで愛車のバイクを奪われた親友敬二のために、嵌めた久野に会う。

固い決意を胸に秘め、男は帰ってきた。港町N市―妻を失った男には、闘うことしか残されていなかった。

俺は20歳のバーテンダー。夢はクルーザーを駆って海原を疾ること。

別れた女に、今の俺が何をできる―。かつての妻・杏子がロス―東京間を結ぶコカイン密売組織のトラブルに巻き込まれた。

デザイン事務所に勤めるインテリア・デザイナー、美有のもとに、思いがけない大きな仕事が舞い込む。

依頼人は若すぎた。義姉の行方を心配する和夫は中三だった。

上得意の客に暴力をふるい、横浜の高級クラブのボーイを馘になった25歳の川本高志は、喧嘩の遠因となった男・室田の仕事を手伝いはじめる。

極限状況での謎解きを楽しんだ読者に驚きの〈真相〉が襲いかかる。

“探偵にゃ、目的がひとつある…真実ってやつさ”私立探偵・野崎は、山中で怪我をした少年・安彦と出会い、介抱した。

躰の中で、なにかが止まった…。四年前のある日、平凡な会社員・立原に生じたある感覚。

愛する女・牧子のために殺人を犯して、暴力団と警察に追われる幸二。

荒海を渡り、絶壁をよじ登って、男は女のもとへやってきた。「私がいる。

スーパーの親爺。ヤクザからは足を洗った。

シリーズ累計100万部突破！ 答えなき難題に挑む柿谷晶、彼女の人生もまた動き出す。

浪人中の里英は、父と共に、伯父が所有していた枝内島を訪れた。 島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。

グレーのスーツ、地味なネクタイ、きちっと刈った髪。よく独り言を呟く神経質な男。

獲物を追って、この街へやってきた。そいつの人生に幕を引いてやる、それが仕事のはずだった。

小川の自動車修理工場に大破したポルシェを持ち込んだのは、お喋りでどこか憎めない男、矢部だった。新車同然に直してやった。

砂糖菓子のように崩れていく―。女はそう形容した。

最終決戦、開幕。 東京は瞬く間に地獄絵図に染まった。

正義派ではない、金のためでもない。ヤミ金融の連中を脅し、言いがかり同然の裁判を起こす。

「なにも言わずに消える。それが俺には納得できなかった」自分の前から、突然消えた女を追いかけて、青年はこの街にやって来た。

画家仲木は傷害致死罪で三年間服役し、山中で創作の日々を送っていた。ある日女子大生暁子が訪れる。

港町N市―市長を巻きこんだ抗争から2年半が経過した。

死体が四つ、転がっている。五つ目の死体を、私は待っていた―。

高校教師の西尾は、突然退学した生徒を探しにその街にやって来た。「臆病なんですよ、俺は。

妻を亡くした元弁護士の木野健。虚無感に苛まれ、本土から離れたこの島へ流れつき、漁師として生きていた。

天才ともてはやされた気鋭の面打ち師・京野英之は、同じく異端の面打ち師として名をはせる高井峰山の面に出会い、打ちのめされた。

冬は海からやって来る。静かにそれを見ていたかった。

夏の海が吼えていた。灼けつくような陽をあびて、私は教会の葬礼に参列した。

羽が舞うように、ふわりとスツールに腰かけた女。黒いドレスに流れるような髪。

泣いたよ。負けることがくやしかったから、俺は泣いた。

俺をハメたのは誰だ？横浜の夜、容疑者を射殺し、刑事の職を追われた梶。

男は、3年前に別れた妻を救うために、その街へやって来た。「なにからはじめればいいのか、やっとわかったよ。

二つの腎臓を失くした「キドニー」と呼ばれる弁護士の宇野。

花屋の主人・浪江。かつてはランキング・ボクサーだった。

強請りに行ったバーテンの水田に逆に叩きのめされてしまったビデオカメラマン村上洋一に、水田の客だという男が仕事の話を持ち込んできた。

S市郊外のトンネルを抜けると蜃気楼のような街が眼の前に広がる。私はかつての師・市来を捜すためにこの街へやってきた。

「生きてるのがつまらないという顔をしてるな」無為な日常のある日、俺に声をかけてきた爺さんは、クラブのジャズピアニストをやる裏で、薬を売っていた。

喧嘩ばかりの毎日を送る28歳の設計技師・村田真司。

冬が海からやって来る。毎年それを眺めているのが好きだった。

新劇出身の役者・永井光三、人気コラムを持つ演劇評論家・大木良二、酒場のマスター・井木荘一。

機械的に吐き出されるネジの音を聞きながら、哲二は見えない敵を思う。昼は作業着、夜はセルッティのスーツが哲二の戦闘服だ。

見届けよ、ミロの最後の闘いを。桐野夏生の傑作ノワール・エンタメ最終幕！　私の愛した男たちは皆行ってしまった。

画家である「私」は、今日も独り、絵を描いている。

時は、幕末。時勢は否応なく男たちを呑み込んで行く。

椎名留美は元警官。山形市に娘と二人で暮らし、探偵業を営んでいる。

愛する息子が殺された。 犯人として逮捕されたのは、息子の妻・想代子の元恋人。

お嬢さん、十八かそこらで、なんでそんなに悲しく笑う？暴力を唯一の趣味とする新道依子は、関東有数規模の暴力団・内樹會にその喧嘩の腕を買われる。

知人の老女がひったくりに遭う瞬間を目にした大学生の春風は、その場に居合わせた高校生の錬とともに咄嗟に犯人を追ったが、間一髪で取り逃がす。