田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。

地方への転勤辞令が出た青野雅人は、恋人の佐知子から意外なことを打ち明けられた。

家族の気持ちがバラバラな若菜家。その中を取り持ってきた母の玲子の脳にガンが見つかった。

本を愛する人々が興奮し感動にふるえ、２０２０年度の本屋大賞にもノミネートされた『店長がバカすぎて』。

まったく新しい高校野球小説が、開幕する。 秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。

彼女たちは、蟻地獄の中で、必死にもがいていた。 愛媛県伊予市。

４７歳で若き官房長官となり、総理への階段を駆け上がる男は、周囲を魅了する輝きを放っていた。

ヒーローだけが主人公じゃない。補欠も就活生もお母さんも、誰だって主人公なんだ! 読むほどに人生が愛おしくなる。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

サッカー部引退を間近に控えた高校三年生の宮島大地は一度も公式戦に出場したことがない。

ないものねだりの又八、座右の銘マニアのジン、天ぷら屋の心優しい跡取りジャンボ。幼馴染の三人は高校卒業後、別々の道を進む。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

継承される血と野望。

95年、渋谷。時代に抗うように、街を駆け抜けた、17歳の少年たちがいた。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

なぜ少年はテロリストになったのか――衝撃と感動が迫りくる慟哭ミステリー 「すべて、吹き飛んでしまえ」 突然の犯行予告のあとに起きた新宿駅爆破事件。

第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作! 戦慄のノワールサスペンス 26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。

１年前、外の世界を見ようと家を飛び出し、愛媛中を旅した伝説のデブ猫・マル。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

それは、ただのレースではない。２年連続で本選出場を逃した崖っぷちチーム、古豪・明誠学院。

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。

神よ、なぜ応えてくれないのですか?私はその答えを『沈黙』の中で雄弁に語り尽した。明かされる『沈黙』秘話。

村内先生は中学の臨時講師。言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。

京都が生んだ、やさしい奇跡。

皆が望む、「いい子」を演じていた。 あの家族に出会うまでは――。

中堅ゼネコン勤務の父・陽一は仕事でトラブルを抱え、母・裕実子は勤め先の上司と不倫関係に。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

孤高の検事の気概と執念を描いた、心ふるわすリーガル・ミステリー! 検事・佐方貞人は、亡くなった実業家の書斎から高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男の裁判を担当していた。

20年前、大リーグのニューヨーク・フリーバーズでプレーをしていた藤原雄大。

メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。

その眼で患者と病を見つめてきた医師にしか描けないことがある。

深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。

甲子園に憧れていた。予選を勝ち進んだ。

「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

小さな喫茶店を営む女性が殺された。 加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人というだけ。

尾木遼平、46歳、元刑事。

村が水害にあい、練習もままならない蜷谷高校・通称ニナ高の野球部。剛速球投手コーキも、日々その素質をくすぶらせていた。

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」中２の夏休み、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出したー。

妻との離婚以来５年ぶりに会った愛娘とともに、テーマパーク・ドリームランドを訪れた元刑事の仲山。

ホームレスの老女が殺され燃やされた。犯人草鹿秀郎はもう18年も引きこもった生活を送っていた。

就職して理想の一人暮らしをはじめた美帆（貯金三十万）。結婚前は証券会社勤務だった姉・真帆（貯金六百万）。

圧倒的筆致で天才の青春を描いた野性時代フロンティア文学賞受賞作、文庫化 圧倒的「数覚」に恵まれた瞭司の死後、熊沢はその遺書といえる研究ノートを入手するが――冲方丁、辻村深月、森見登美彦絶賛!選考委員の圧倒的評価を勝ち取った、第9回野性時代

野党第一党の高月馨は窮地に追い込まれた。

夫婦、親子、姉弟、先輩と後輩、知り合うはずのなかった他人ー書下しし掌編を加えた、七つの「小さな世界」。

大人になる途中で、私たちが取りこぼし、忘れてしまったものは、どうなるんだろう――。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

京都の小さな町で、遺書らしきメモとともに34 歳の女性・小倉由那の遺体が発見された。

林ちひろは、中学3年生。

無二の親友は確定死刑囚だった――。司法の裁きと救済の意味を問う、哀切の社会派ミステリ! 囚人に仏道を説く教誨師の顕真。