駅前の商店街で紗江子に声をかけてきた女性は、中学時代、卒業を前に転校したクラスメートの美幸だった。

人材派遣会社を営む紀ノ川由希子は42歳、独身。恋人には妻子がいる。

生まれて初めて芽生えた殺意という名の感情。

「頭がいい奴は金を持って生き延びる」が口癖で、詐欺紛いの金集めに執心していた祖母。

父親の秘密を見つけた女子高生の日記「トロフィー」、母の死を引きずる43歳独身男性の日記「道化師」、姉妹で同居している結婚を控えた姉の日記「サムシング・ブルー」、熟年夫婦の日常を記した夫の日記「夫婦」。

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。

多香子は、届いた手紙を手にして息を呑んだ。それは、母の親友・郁子が、死の直前に出したものだった。

中堅保険会社に勤める5人のOL。条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。

老人福祉施設のデイサービスセンターに勤める純子は偶然、一生忘れようとしても忘れられない女性の担当になった。

色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった…。

以前生涯学習センターで男の料理講座の講師を務めた美由紀。

仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は…(「崩れる」)。

連続結婚詐欺&不審死事件の容疑者―稀代の毒婦、佐竹純子。

読んでみたくありませんか?9つの「捨てる」物語。人気女性作家が初競演!書き下ろし短編集。

三姉妹の長女・百合が次女を殺した。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

女性誌「フレンジー」の人気連載小説「あなたの愛へ」。

内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。

高級老人ホームに住む資産家女性が殺された。犯人は金を無心していた孫なのか。

萌子は、かつて夫だった男と待ち合わせをしていた。折り入って相談があるというのだ。

母の訃報に接しても祈子は動揺しなかった。生後まもなくの祈子を見捨て、連絡を絶っていた人だ。

心の奥底に封印した過去、口にできなかった一言、それが解き放たれるとき、普段の風景は恐怖の色に塗り替えられる…。

高齢者が国民の三割を超え、破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法案」を強行採決。

すべては、乙女のいびつな欲望から始まった ――衝撃のラストが待つ背徳のミステリー その朝、双子の老姉妹が手に手をとり、崖から飛んだ。

石屈日和は文具メーカーで働く三十歳。創業者の孫ということもあり、職場では恵まれた立場だ。

同棲している彼女・桃里に、連続殺人犯と似ているといわれたことから、蒼太の日常に変化が訪れる。

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。

「ひとりの生活」をテーマにした6名の女性作家によるオール書き下ろし競作集。物騒なので番犬のレンタルサービスを始めた女性。

わたしを裏切った男と侮辱したあの女は絶対に許せない!ふたり同時に復讐するには、あの方法しかない―男に妻も子どももいると知った愛人の心に燃えたぎった嫉妬と殺意。

尽くし続ける女が鬼になる瞬間。誰にもかえりみられぬ女がほくそ笑む理由。

誰よりも美しくなりたい!と願う女性たちが集まる、青山の高級エステサロン『ヴィーナスの手』。

祖母と一緒に行くはずだったお伊勢参り。

かつて一世を風靡した美貌の女優・野崎有利子。彼女に魅せられたエリートサラリーマンが、殺人と詐欺の容疑で逮捕された。

牧丘南欧子、三十四歳。つまらない仕事。

男と女の愛憎を描く、直木賞作家のサスペンス傑作。

―君のこと忘れたこと、なかったよ、これから先も、百歳になっても。十六年前に起きた『西池袋事件』。

産業カウンセラーとして、ヒーリングスタジオなども運営する友部真幌。

夫、息子と幸せに暮らす宏美は9年前に恋人を飛び降り自殺の巻きぞえで失っていた。

ドラマの記録係として活躍する田所有記は、見知らぬ女から「復讐殺人の一部始終を記録して欲しい」と頼まれる。

人生は楽しく、充実していなければ。そこそこ出世した旦那に、健康な息子。

我が家を地獄につきおとしたのは、母でした――娘の口から明らかになっていく、母の異常犯罪とは。

文具メーカーで働く由紀江は耕次と付き合って半年。気分屋の彼は機嫌が悪くなると手がつけられない。

田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。

婚姻届を出すのは待ってほしい―彼が結婚を決断しない理由は、思いもよらぬものだった(「二年半待て」)。

女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。

この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。

ぼんやりした不安と不満を抱え、それでも平凡に暮らしていた三人の女性が、突然、高校時代にタイムスリップさせられてしまう。

少女漫画 『青い瞳のジャンヌ』 をこよなく愛する”青い六人会”。

母と娘。二種類の女性。

指名手配犯に逃げ切られることは、全警察官にとって、もっとも恥ずべきこと―――だが世の中には、罪を犯しながらも逃げ続け、時効を成立させる者もいる。

高齢者向けの結婚相談所“サードライフ”で働く保奈美。

異動先の編集部で、偶然目にした未発表の原稿『聖域』。なぜ途中で終わっているのか。

ペットの洋服作りの仕事が軌道に乗ってきた芭子と、パン職人の道を邁進する綾香。

優しい夫に白い猫―満ち足りた生活は、夫の溺死によりピリオドが打たれる。

天才的頭脳と、絶望的な孤独。授けられたのは、それだけだった。

出版社で働く派遣社員の倉本渚は、ある日AV女優連続不審死事件の容疑者が遺したルポ「アルテーミスの采配」を手にする。