石に鳥の絵を描く不思議な男に河原で出会った青年は、微睡むうち鳥と男たちについての六つの夢を見る―。

失踪した猟犬探しを生業とする探偵・竜門卓の事務所に、盲導犬の行方を突き止めてほしいという仕事が舞い込んだ。

“竜門猟犬探偵舎”に奇妙な依頼が舞いこんだ。

軍靴の音が忍び寄る昭和9年。かすかな地響きをあげ、数多の自転車が中山道を疾走する。

1935年、千代延子爵家の次男・義正は、左翼運動に挫折し、父の宗平とともにパリへ渡った。

東京から青森まで―緑まぶしい五月の国道四号線を完全装備の自転車でツーリングする中年グラフィク・デザイナー、桐沢風太郎。

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

女子大生と円紫師匠の名コンビここに始まる。爽快な論理展開の妙と心暖まる物語。

妻子ある勤務医が殺害された。第一発見者は、不倫相手だった娘。

人を撃てる、こんな機会を誰が断わるか―。

アメリカはニューイングランド地方の田舎町、トゥームズヴィル。

民族の悲願、独立国家の樹立を求めて暗躍する中東の少数民族クルド。

ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。

日本最西端に位置する与那国島の沖合に建設中の“オーシャンテクノポリス”。

400日ぶりに東京に帰ってきた私立探偵沢崎を待っていたのは、浮浪者の男だった。

あの「灰色熊」のような男になりたい。香坂正次は胸に野心を秘め、海外進出日本企業の非合法活動を担うその男に近づいて行った。

雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。

親子、恋人、友人―。誰もが目に見える絆や繋がりばかりを欲している現代で人はより生きづらくなっていく。

ブラッドベリの幻の作品集として名高い処女短篇集『黒いカーニバル』から精選した作品にウィアード・テールズなどのパルプ雑誌に発表された作品を加えた初期傑作選。

ある女のひとを守ってほしい―沢崎の事務所を訪れた十才の少年は、依頼の言葉と一万円札五枚を残して、雨の街に消えた。

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。

ポオの衣鉢をつぐ幻想文学の第一人者、SFの抒情詩人ブラッドベリの名声を確立した処女短編集「闇のカーニバル」全編に、新たに五つの新作を加えた珠玉の作品集。

見渡す限りの砂塵。傍らの突撃銃と残骸になった軍用ヘリ。

ロサンジェルスを襲った大地震は、ボッシュの生活にも多大な影響を与えた。

ハリー・ボッシュが帰ってきた!ハリウッド・ボウルを真下に望む崖下の空き地に停められたロールスロイスのトランクに、男の射殺死体があった。

「山背」とは初夏の東北地方に吹く冷たい風のことをいう。その山背が渡る大地で様々な厳しい営みを続け、誇り高く生きる男たち。

火星への最初の探検隊は一人も帰還しなかった。火星人が探検隊を、彼らなりのやりかたでもてなしたからだ。

北海道で撮影旅行中の動物写真家・吉本はある日、巨大なヒグマに襲われ、九死に一生を得る。

シャクリと呼ばれるポンプ・アクション6連発銃、ウインチェスター・M12。その銃を手にした男たちのそれぞれの生き方―。

傭兵経験のある桧垣耀二は、除隊後の事業に失敗し、鬱々とした日々を送っていた。

11人もの女性をレイプして殺した挙げ句、死に顔に化粧を施すことから“ドールメイカー(人形造り師)”事件と呼ばれた殺人事件から4年―。

青葉ヶ丘中学3年A組―悪魔のようなこのクラスを、担任教師が名づけて「沈黙の教室」。

「殺る前に、一つだけ面白い話を聞かせてやろうか。

渡辺探偵事務所の沢崎のもとに望月皓一と名乗る金融会社の支店長が現われ、赤坂の料亭の女将の身辺調査をしてくれという。

1941年12月8日、日本海軍機動部隊は真珠湾を奇襲。

ハワード・エライアス殺害犯を追うボッシュは、事件の背後に過去の少女誘拐殺人が深く関わっていることを知る。

本書は沢崎シリーズの、第二期のスタートを告げる作品。

希望に燃え、警察学校初任科第九十八期短期過程に入校した生徒たち。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

幻想と叙情の詩人ブラッドベリの魔法の力で、読者はこの世には見えないものを見せられ、触れられないものに触れることができる。

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。

伝説の名船長・柚木静一郎は最後の航海を迎えていた。横浜への帰路を襲った海賊の罠。

ミスター・ボーンズは犬だ。だが彼は知っていた。

抗いきれぬ宿命ならば、恐れるものは何もない。男は再び札幌へ戻った。

日本最大の貯水量を誇るダムが、武装グループに占拠された。職員、ふもとの住民を人質に、要求は50億円。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

船戸与一最高傑作堂々復刊 冒険小説の第一人者、船戸与一最高傑作『山猫の夏』が、この夏堂々復刊。

秋田の貧しい小作農に生まれた富治は、伝統のマタギを生業とし、獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。

200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

次々と興信所を訪れては、およそ事件とは思われない奇妙な依頼をしていく謎の女・平林貴子。

競馬評論家・大友隆一が東北の牧場で銃殺された。ともに撃たれたのは、牧場長とサラブレッドの母子・モンパレットとパステル。