学校の殺人



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初公開日(参考)1960年01月
分類

長編小説

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学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)

1960年01月29日 学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)

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書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

学校の殺人の総合評価:7.30/10点レビュー 10件。Cランク


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(7pt)

ちょっと穿った感想になっちゃいました(^^)ゞ

今までのミステリプロパー以外の作家によるミステリとは文壇に既に名を成していた作家の手遊び的な物が多かったが、本書の作者ヒルトンはちょっと違う。私は今まで彼の作品に本作以外触れたことがないので、よくは知らないのだが、ヒルトンはイギリス文学界のみならず世界的文豪と呼ばれるくらい著名らしい。が、本書はその彼がまだその名声を得る前の不遇時代に別名義で書いた唯一のミステリである。有名になった後は1つも書いていない。こういうシチュエーションだと、これほどの作家ならば若気の至りということで、その作品は抹消して「なかった事」にするものだが、死後今なおこうして残っているというのはその出来栄えに世に出しても、後世に残しても恥ずかしくないというそれなりの自負があるからだろうと思う。
今でこそ学園ミステリというのは国内外ともに多く書かれているが、私の拙いミステリの知識では黄金期に書かれた学校を舞台にしたミステリというのはセイヤーズの『学寮祭の夜』以外、ちょっと思いつかない。そのセイヤーズの『学寮祭~』(傑作!)が書かれたのは1935年のことで、本書はその3年前の1932年ということになる。

漫画の世界でも新人作家が手っ取り早く人気を得るために取るのが学園物だというのはもはや定石となっているが、それは学校という特殊な環境に対して誰もが特別な思いを抱いているからだろう。
まずどの人もすべからく学校生活を経験しているという共通性がある。したがって読者は作品世界で起こっている出来事に対して自分の想い出を重ねて追体験し、またあるいは主人公ら登場人物を介して、自分がしたくて出来なかった体験を面白く読めるところがまず大きいだろう。つまりかつてあった青春時代の追体験が出来るというのがまず最大の魅力だろう。
さらにその外部から閉鎖された独自の共同生活圏が形成されているというのも特徴的だ。学校という空間には外部社会とは別の独自のルールがあり、一種治外法権的な色合いが非常に濃い。学校に通う者同士でしか通用しない冗談や言葉が必ず存在する。そんな小社会性もこのジャンルが持っている蠱惑的な魅力である。
前置きが長くなったが、その題名が指すように学校を舞台にした本書もまた青春ミステリのような青さと甘さを持っており、それが本書の魅力の一端となっている。

学校で起きた一見、事故死とも思える事件を文学青年レヴェルが校長から調査を依頼される。過去にとある紛失事件を見事解決した手腕を買われての依頼だった。そして発見された遺言状からその事件は奇妙な様相を呈し、やがて第2の事件が起こるというもの。
ミステリとしてはオーソドックスと云えるだろう。元々ミステリプロパーでなく、また初期の作品であることからプロットそのものも入り組んでいなく、物語は実に教科書どおりに進む。が、しかし人物描写、学校生活のみずみずしい描写はやはり後に文豪の名声を獲得する萌芽を感じる。
そして確かに本書には後世に残すだけの美点が確かにあった。最後の展開はなかなかに面白い。単にとっつきやすさだけで学校という舞台を選んだのではなく、きちんと意味合いを持たせていることも解るし、また登場人物の1人の動かし方にちょっと感心した。不遇の時代だからこそ早く売れたいという意欲ゆえのこのサムシング・エルスなのかもしれない。

さて主人公の文学青年レヴェルは詩人でもあり、最初と最後に彼の詩が挿入されている。詩人で探偵というと浮かべるのはP・D・ジェイムズのアダム・ダルグリッシュ警視だ。もしかしたらその人物設定の根幹にはこのレヴェルという人物がジェイムズの頭にはあったのかもしれない。あっ、今気づいたが、この作者のファーストネームはジェームズであり、ジェイムズと一緒ではないか!やはりここにダルグリッシュの源泉はあったのだ(いや、単なる偶然でしょう)!

Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.9:
(2pt)

わかりません

最悪状態です。腹がたった
学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)Amazon書評・レビュー:学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)より
4488117015
No.8:
(3pt)

感情描写のオニ。

(ネタバレ)
イギリスのパブリックスクールで、両親のない兄弟が、相次いで死亡し、少なくとも、あとの方は、殺人であるという疑いがあり、その謎が解明されないまま、今度は教師が、睡眠薬の飲みすぎで死ぬ。……その後、その教師と親交のあった女性が、その教師が、兄弟を殺した犯人であると、本人から聞いたと証言する。
……筋がやたら複雑な割に、伏線とか、巧妙なトリックやアリバイ工作があるわけでもなく、いきあたりばったりで、読み手の意表をつくような筋書きにしてるだけという感じが否定できない。……それと、人物描写や、感情描写が多すぎて、昔の私小説を読まされてる感じがします。……思うに、作者は、推理小説に文学的な要素を盛り込もうとしたんじゃないかということなんですが、推理小説に文学の要素は必要ないと思います。……同じ作者の『チップス先生さようなら』も、個人的にあんまり好きじゃないし。……至るところに、事件とは全然関係ない主人公の感情描写が長々と続いて、なかなか先に進まないので、イライラします。……それを我慢して読むほど面白い話でもない。……特に、主人公が、話してる相手がなにか言うたびにイラついたりムッとしたりして、甘ったれのボンボンという感じがして、それが鼻につく。……最後に、被害者の兄のフリをしていた刑事が、主人公に、実は自分は刑事だったと、種明かしするけど、なんでそんなことをしなくちゃいけなかったのかという必然性がない。……後半はずっと、意味のない内容に、苦しい言い訳を聞かされている感じ。……本格推理の、古典的名作と言われているらしいけど、自分には、名作だとは思えなかった。
学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)Amazon書評・レビュー:学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)より
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No.7:
(5pt)

活躍してるんだかしてないんだか、いいぞいいぞレヴェル君!

『チップス先生、さようなら』でよく知られるジェームズ・ヒルトン(1900~1954)の初期作品。文筆
で身を立てたい、やがて28歳を迎えようとする有閑青年コリン・レヴェルは、作者像そのままでは
もちろんないだろうが、パブリック・スクールの経験含め、作者の経歴がそこには反映しているだろう
し、生き生きした描写に説得力がある。
 犯人当てについてだけ云うなら、それほどの意外性はないかもしれないが、この作品の魅力は
それだけでは言い尽くせない。先述の、20世紀初頭のパブリック・スクールのあれこれ(冷たい朝食、
校長の威厳、寮生の悪戯、級長、ガス灯、警察にも諾々とは従わない学校の自治、古い建物と芝生の
美しさ等々)、さらに、マントを付けた校長、戦争で心身に傷を負ったランバーン、取るものも取りあえず
かけてきたのにフロック・コートと縞のズボンをちゃんと身につけている老医、など、人物造型それぞれに
魅力があること、とくに主人公のレヴェルは、皮肉屋のつもりの自信家なのだが、存外親切で気のいい
青年だし、「クロイツェル・ソナタ」で盛り上がっちゃう愛すべき人物である・・・・・というようなことも勿論
あるのだが、やはり推理小説として上手くできているということを強調したい。読者を巧みに惑わせ、先へ
先へと読み進めさせることに長けているのだ。レヴェル君の活躍が、小説の筋の流れにどうはまって
いくかというのを読み進めるのが本当に楽しかった。(訳者解説にある、「専門作家として濫作を強いられ
るより、数少ない作品に集中したことが卓越したトリックや構想に恵まれるための原因のように思える。」
というのに膝を打つ。)全体に、意地悪すぎない皮肉とおかしみと悲哀があって、頗る好ましい。
学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)Amazon書評・レビュー:学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)より
4488117015
No.6:
(2pt)

木偶の坊探偵

第7章まで読んだ時点で、小学生でも、犯人および動機が解ってしまう。 ミステリファンであれば、もっと前に気づくであろう。 刑事に振り回されるコリン・レヴェルは、アホとしかいいようがなく、まったくもって探偵の資格がない。 犯人が判明した後、まだページが半分ほど余っており、読むのが苦痛なだけなのだが、 あとは、彼もしくは彼女が、だれをスケープゴートにしようとたくらんだのかが焦点となる (もちろん読者からの見方であるが)。 刑事の推理にしても、直感と偶然の機会を利用しただけのもので、ちっともロジカルではない。 やはり、これは、文豪の余技として、笑って済ますのがいちばんのようである。
学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)Amazon書評・レビュー:学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)より
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No.5:
(5pt)

コリンくん、大いに奮闘す

『チップス先生さようなら』で知られる文豪、ジェームズ・ヒルトンの書いたミステリ。
イギリスのパブリックスクールを舞台にした雰囲気のある作品だが、
何より主人公、コリン・レヴェルの造形に魅力があるのが、本書の最大の収穫だろう。
もしシリーズ化されていたら、きっとコリンくんは大いに人気者になったと思う。

どんでん返しも連続技で決まっている。
暗闇での追跡劇など、手に汗にぎる場面も用意されていて、なかなか読ませる。
真相を知って、あごを落とすコリンくんの様子も見もの(読みどころ?)。
地味なタイトルながら、忘れ難い味わいを持ったミステリだった。
学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)Amazon書評・レビュー:学校の殺人 (創元推理文庫 M ヒ 3-1 Sogen Classics)より
4488117015



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