ヒルダよ眠れ

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長編
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あらすじ

2008年09月05日 ヒルダよ眠れ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

仕事を終えて帰宅したジョージを迎えたのは、ガスの充満した台所と、そこで息絶えた妻ヒルダの姿だった。自殺と思えたが、死体に外傷があり、警察の追及はジョージへと向かう。逮補、そして裁判へ。そこへ帰国したジョージの戦友マックスは、友の無実を信じ、独自の調査を始める。だが、ヒルダの周囲の人々に聞きこみをすると、そこに意外な事実が…強烈なサスペンスで一世を風靡したガーヴの代表作を新訳決定版で贈る。(「BOOK」データベースより)

評判

ヒルダよ眠れの評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク

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ヒルダよ眠れの総合評価:

7.20/10点 レビュー 10件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.10
(5pt)

終わり近くでの登場人物たちのジレンマ秀逸

このレビューのタイトルどおりです。この作者の「ギャラウェイ事件」や「レアンダの英雄」はプロットは優れているのですが、理が勝ち過ぎているためインパクトが弱い。本作は作りが雑ですが(他のレビュアーの方のご指摘のとおり、ヒルダの分析が弱い。)プロットに迫力があります。悪女ものでも後味が良く、小説として優れていると思います。
ヒルダよ眠れ (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ヒルダよ眠れ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150733546
No.9
(3pt)

50年代の有名作品ではあるのだけど

妻殺しの疑いで逮捕された夫の無実を晴らすため、夫の親友が奔走するというお話。

妻その人の事を聞きまわるうちに、彼女の性悪さが徐々に明らかになる。若い頃、自身の魅力を持て余した女性が、結婚を境にだらしなくなっていき、今度はまわりが持て余していく。その過程は面白いのだが、肉親から忌み嫌れるほどかというと、そうでもないような。

ミステリの結末は、アレレ、あまりにあっけなく、(翻訳小説ではおなじみの)納得できかねる急展開なラブラブがあるなど、どうにもこうにも。

50年代の有名作品ではあるのだけど。
ヒルダよ眠れ (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ヒルダよ眠れ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150733546
No.8
(5pt)

必然的被害者の研究

1950年発表のガーヴ名義の第一長編にしてサイコパス的な異常心理を扱ったミステリの先駆的傑作。
犯人当てミステリとしての興味もさることながら、いわば必然的被害者であるヒルダの奇怪で邪悪なパーソナリティが暴かれて行く過程が強烈なサスペンスをもって描かれる。『メグストン計画』(1956年)や『ギャラウェイ事件』(1958年)といった後年の傑作群に比べれば完成度は劣るが、その現代的なテーマの衝撃は全く薄れていない。
ヒルダよ眠れ (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ヒルダよ眠れ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150733546
No.7
(3pt)

無実の友を救え!

アンドリュウ・ガーヴの処女作。
 妻殺しの容疑がかかった友人を救うべく、捜査を始めた主人公。
 しかし、殺された友人の妻には恐るべき真実があった・・・。

 本書が、当時の他のサスペンス作より異色な出来に仕上がっているのは人格障害者をリアルに描いている点である。
 それまでのサスペンス作がプロットやトリックを重視していたのに対し、人格障害者の言動を周囲の人間の証言で読み進めるごとに実体化させる手法は、当時としては画期的である。そのうえ、犯人ではなく被害者を人格障害者として描くことは既存のサスペンス作に対する一種の挑戦とも受け止めることができる。
 難を挙げるとしたら、なぜヒルダが人格障害者になってしまったのか、もっと掘り下げてほしかった。
 それでも、本作はサスペンス作における革命的な地位を崩すことはないだろう。


ヒルダよ眠れ (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ヒルダよ眠れ (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150733546
No.6
(4pt)

ヒルダは悪女か…

本作品は、1950年に発表されたものですが、
本書は1979年刊行のハヤカワ・ミステリ文庫を新訳化し、
2008年に発行されたものです。

物語は、ロンドンに住むジョージ・ランバートが
仕事を終え帰宅後、
居間で警察の到着を待つところから始まります。
妻のヒルダがガスの充満した台所で
ガスオーヴンに頭を突っ込んで死亡していたからです。
検死の結果、暴力の跡があること等により
殺人と断定した警察は、
アリバイの不明確な夫のジョージを逮捕します。
ドイツ帰りの友人、マックス・イースターブルックは、
彼の窮状を知り、犯人捜しを始めることとなりますが…。

この作品を有名にしたのは、ここからの展開で、
調べを進めていくと、ヒルダは、
ジョージの語る、静かで、のんびりして、身持ちの堅い妻、
という姿とは全然違う、
異常とも言える別の顔が見えてくるところ。
NO TEARS FOR HILDA(原題)
−−ヒルダに涙はいらない、涙に値しない女性だったのです。

こうしたヒルダの人物造型が当時は衝撃的だったようで、
本書解説にもあるとおり、
本作品以後、異常とも言える性格を持った人物を
主題にした作品が多く書かれていることからも、
本作品の影響の程が知れます。
現代のサイコ・ホラー系作品の原点として
読む価値は高いと言えましょう。

ただ、精神障害についての知見が広まった現代では、
本作品には別の見方ができるかもしれません。
(著者の意図とはもちろん違いますが)
ヒルダは、ある種の精神疾患にかかっていたようにも思えます。
だとすると、彼女は病から来る、
自分ではどうしようもない衝動に突き動かされて
行動していたわけで、
涙に値しないではなく、
大変に気の毒な女性にも思えてくるのです。
これから本書を読まれる方が
どんな印象を持たれるのか、興味深いところです。

本作品は、「悪女もの」というのを
どこかで耳にしたことがありますが、
それとは異なる印象を持った作品でした。
ヒルダよ眠れ (1979年) (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: ヒルダよ眠れ (1979年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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