佐伯泰英(さえきやすひで)の作品一覧

佐々木道場の跡目を継ぐため、浪人・坂崎磐音は生計の鰻割きを辞し、住み慣れた金兵衛長屋に別れを告げた。

坂崎磐音とおこんは危難に満ちた船旅を経て豊後関前藩へと辿り着く。母・照埜と念願の対面を果たすおこん。

水戸光圀公の影警護から一転、再び流浪の身となった大安寺一松。

胸おどる出会い。迫り来る危機。

夏目影二郎の元に、旧知の韮山代官・江川太郎左衛門からの依頼がきた。

安永六年、初夏。江戸随一の両替商・今津屋では佐々木道場の改築完成を間近に控え、主な老分番頭が祝いの品を思案していた。

「参りました」惣三郎が突如、頭を下げた……。

自ら考案した行灯づくりの指南に水戸に行くことになった小籐次。だがなぜか、同行者の中に探検家・間宮林蔵の姿が。

改築中の佐々木道場の地中から古甕が見つかった。

幕末の波高し!若き剣豪に新たな使命が 千葉周作なき玄武館を左片手突きの道場破りが襲う。

惣三郎の次女結衣が姿を消した。昇平によれば、結衣が宮地芝居の小屋から出てくるところを見かけたという。

吉原にいる奈緒が山形の紅花商人に身請けされることになった。

江戸・深川の六間堀で浪人暮らしの坂崎磐音は八月十五日の早朝、六間湯の一番客となった。

久慈屋の大番頭、観右衛門の依頼で芝神明大宮司、西東正継を助けることになった小籐次。

天保の改革の一環で贅沢が禁止されるなか、歌舞伎の名題役者、七代目市川團十郎が襲われた。

秘伝の奥義で刺客を討て!白熱の第2弾 覚悟の主殺しを果たした本宮藤之助(ほんぐうとうのすけ)は将軍家定との謁見をすませ、旗本家当主座光寺為清(ざこうじためすが)に成り代わった。

坂崎磐音の父で豊後関前藩家老の正睦は、日光社参の無事を祝って城中で催された猿楽に異例の招きを受ける。

偉大な師米津寛兵衛の死から一年が過ぎようとしていた。

偉大な師米津寛兵衛の死から一年が過ぎようとしていた。

燕飛び交う初夏に、将軍家治は日光社参を決行する。

元禄五年（1692）冬。大安寺一松は水戸藩元藩主・光圀より影警護の依頼を受け、船旅に同道する。

御鑓拝借に始まった騒動から年が明け、文化十五年。赤目小籐次と、肥前鍋島本藩を含む四家が組織した追腹組の死闘は続いていた。

安政地震の報に、旗本座光寺家(ざこうじけ)の江戸屋敷へ信州伊那から駆けつけた若者本宮藤之助(ほんぐうとうのすけ)。

深川の長屋で浪人暮らしの坂崎磐音は、日光社参の勘定を担うことになった両替商・今津屋からある提案を持ちかけられる。

天保の改革の煽りで料理茶屋「嵐山」までが営業停止に追い込まれた。

享保八年秋、飛鳥山の菊屋敷は、棟方新左衛門と久村りくの結納を祝う一座で賑わっていた。

師走、寒気増す江戸深川・六間堀長屋。

小金井橋の死闘で小城藩の刺客を斃した小籐次だったが、己が生涯追われる身になったと悟り、怪我を押して甲斐国へと向かった。

大黒丸は信之助の待つ琉球泊湊へ寄港した。

秋風が吹き始めた江戸。磐音は研ぎに出していた備前包平を受け取りに研ぎ師・鵜飼百助のもとを訪ねる。

幕府の練兵場から演習の最中、鉄砲十挺と設計図が盗まれた。

江戸に炎熱舞い落ちる頃、稼ぎが減って干上がる間際の坂崎磐音。

侮辱された主君の恥を雪ぐため、大名四家の御鑓先を強奪する騒ぎを起こした小籐次は、紙問屋久慈屋の好意で長屋に居を構え、研ぎを仕事に新たな生活を始めた。

琉球沖の大黒丸遭難で総兵衛以下、又三郎、駒吉など主だった人材を欠いた富沢町大黒屋を柳沢吉保の魔の手が襲う。

吉原で新たな太夫を客が選ぶ催しが行われることに。

豊後相良藩二万石の徒士組・金杉惣三郎は、固い絆で結ばれた藩主・斎木高玖から密命を帯びる。

穏やかな新年を迎えた江戸深川に、引く手数多の浪人がひとり。坂崎磐音である。

身の丈五尺一寸、風采の上がらない五十男。しかし実は来島水軍流の凄まじい遣い手――。

巨大帆船大黒丸の乗組員だった船大工箕之吉に柳沢吉保一派が目をつけた。

おこんの慰労をという今津屋の心遣いで海晏寺まで紅葉狩りに出かけた磐音たち。

元禄5年、葉桜の季節。薩摩藩下屋敷の広大な谷地に、槍隊、弓隊を組織した百人の屈強な藩士が待ち構えていた。

夏を迎えた江戸深川。浪人、坂崎磐音の用心棒稼業は相も変わらぬ貧乏暇なし。

“影”の指令は、将軍綱吉の側室へさる公卿の娘を送り込まんとする柳沢吉保の陰謀の阻止であった。

鬼子母神の祭りの夜、夏目影二郎の目の前で二人の武士が斬られた。背後には御三家に配された五家の陰謀がちらつく。

正月を迎えた江戸。

年の瀬も押し迫った江戸。金杉惣三郎の愛娘みわは不逞の浪人に取り囲まれ、窮地に陥っていた。

秋の気配を漂わす西海道を急ぐ直心影流の達人、坂崎磐音。

木剣で叩き割られた頭蓋。だが、そこに鋭利な刃物でスパッと斬られたような痕があった。

二千石を超える巨大船、大黒丸が完成した。執拗な与力の探索を躱し、極秘の任務を負った大黒丸は江戸湾を出航した。

父・常磐豊後守秀信の影御用を務める夏目影二郎の前で巫女が襲われた。

安永二年、深川の夏祭りをめぐって、地元の親分の間で起こった諍い。

徳川吉宗の一声により、天下第一の剣者を決める「享保剣術大試合」の開催が決まった。

「おれは侍になる！」父を殺され、江戸を放逐された中間の倅・一松は、3年間の流浪の果て、大安寺一松弾正と名を変えて江戸に舞い戻ってきた。

川越から甲府に転封となった柳沢吉保は、武田信玄の昔に勇名を馳せた赤備えの騎馬軍団、武川衆を復活させた。

従姉妹の祝言に呼ばれ、亡き両親の故郷である川越に出立したしほ。

「二十三年も前、余がまいた種の芽を摘み採ってきてほしい」。影御用を務めてきた夏目影二郎に新たなる命が下る。

め組の姉御お杏が、待望の男子を出産した。惣三郎らは家族同然に歓喜し、祝いの酒を交わす。

突如伊勢詣でが流行しはじめた。大黒屋小僧の丹五郎、恵三、栄吉の三人も抜け参りで店から消えた。

江戸に衝撃が走った！上州の侠客、国定忠治が押し込み強盗を働いたのだ。

「密命も今回かぎりに御免被りとうございます」と、大岡越前の密偵役を辞退して半年。

名優団十郎が殺された。この日、総兵衛は彼の相談を受けるはずだったのだ。

金杉惣三郎の肩口が存分に斬り下げられ、血飛沫が舞った。惣三郎はお杏の目の前で川に落ち、消息を絶った。

赤穂浪士を斬れ。〈影〉からの指令に総兵衛は苦悩する。

深川蛤町の極楽島で、勘定所の役人が惨殺された。勘定奉行の父・常磐豊後守秀信から命を受けた夏目影二郎。

表向きは古着商大黒屋、裏は徳川の隠れ旗本として、徳川家危難の際には身命を捨てて闘え──家康は死の間際、初代総兵衛に命じた。

日本橋小伝馬町の牢から出された一人の男。名は夏目影二郎という。

長崎代官の季次家が抜け荷の罪を着せられ、とり潰しとなった。