道場破り
- 捕物帳 (130)
- 時代小説 (398)
- 鎌倉河岸捕物控シリーズ (32)
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へその緒の扱いが、ぞんざいに感じられた。 山の手の阿弥陀参りを紹介。 大声での話し合いが、殺人のきっかけとは…豆腐屋は寝覚めが悪かろう。 | ||||
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佐伯泰英作品にはまりました。テンポの良い流れと結末が気持ち良い。 | ||||
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後に親戚付き合いほどに金座裏の面々と親しくなる女剣士が初登場、わくわくでした。 | ||||
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本シリーズ『鎌倉河岸捕物控』、総じて登場人物、とくに武士名の命名法が変テコリン。 むろん、現代の読者が対象なので、現代の感覚を「髷物」に持込んでもらって構わないと思うんだが、江戸時代と設定した小説の登場人物に、会話中「メートル法」なんか使われたんでは鼻白んでしまうのと一緒。やはり「髷物」なら尺貫法を使って欲しいと、そういう意味の時代情緒というか、雰囲気的リアリティーね。 本書第1話、お旗本のご子息「仁賀保家御嫡男太郎佑氏智(ルビ=じんがほけごちゃくなんたろうゆううじとも)様」ってのが、まだ、元服前で「公方様御目見得」も済んでない子供らしいのに、「氏智」なる「諱(いみな=実名)」を持っているのって、まるで変。「たろうゆう」って「化名(けみょう=通名)」の読みも変テコで、作家さんのつもりでは、たぶん「幼名」ではないかと思う。 でも、普通は、15〜16歳で元服するとき、前髪を落とし、幼名に代えて烏帽子親(後見人)に実名を付けてもらい、初めて大人扱いになる(身分的シンボルとして「通名」を持つ)。 むかし、お侍は、たとえば、「安さん」こと「堀部安兵衛武庸」や、「鬼平」こと「長谷川平蔵宣以」、「金さん」こと「遠山金四郎景元」みたいに、通名と実名、名前を2つ重ねて持った。だが、「武庸(たけつね)」「宣以(のぶため)」「景元(かげもと)」のような実名(=諱)って、つまりは「忌み名」で、家族のうちで親が子供の名を呼ぶとき、おおやけに任官して官姓名を名乗るときくらいしか使わないもの。ふだんは専ら通名の「安兵衛」や「平蔵(本所の銕こと"銕三郎"は幼名)」、「金四郎(従五位下・作事奉行に任官したとき通名を"左衛門尉"に改めた)」で呼ばれたのは、時代小説ファンなら先刻ご承知のとおり。 明治時代、戸籍上どっちか一つにするよう決められ、現代の日本人は名前一つということになった。 戦後の総理大臣でも、喜重郎、一郎、信介、勇人、栄作、武夫、赳夫、宗佑、喜一、富市、龍太郎、恵三、喜朗、純一郎、晋三、康夫、太郎なんてのは通名の系統。茂、哲、均、正芳、善幸、康弘、登、俊樹、護熙、孜なんかは実名だね。角栄って、どっちなんだろう。湛山はお寺さんの出。 その辺のところが、どうも本書の作家先生、あまり解ってないのと違うかな。 作中に登場するお侍の姓名が、通名と実名、入り乱れてグチャグチャ。 「太郎佑」の父親なる旗本「仁賀保伊賀守主税様は当年とって三十一歳」ともなると、通名+通名で実名がない。 通名とは身分の標章であり、「輔、丞、郎、衛門、兵衛、大夫」、みな律令制の官位官職に由来する。 「伊賀守」は、もちろん「伊賀の国」の受領のことだけど、この「主税」っての、朝廷の「主税寮(ちからりょう=米穀の出納を掌った)」に勤務するお役人の官職名で、長官の頭(かみ)か、次官の助(すけ)か、判官の允(じょう)の、どれかが省略されているケース。『忠臣蔵』の「大石内蔵助良雄」の長男「幼名・松之丞」は、討入直前に元服して「大石主税良金(おおいしちからよしあき)」を名乗ったね。 こういう武家の習いが解らないのなら、登場するお侍の姓名なんか、全部、通名で押し通してしまえば、突っつかれることもないのにね。 作中人物の命名に凝ったつもりが自分勝手に大恥を掻いているだけ。 ついでに言うと、「仁賀保家」は出羽・由利十二頭の一家で「にかほ」と読む。 寄合旗本に「仁賀保家」が実在したか否か、そこは小説だから作家さんに委ねるとして、「じんがほ」なんてルビを振ったら、秋田県の人たちに総スカン喰うこと請け合い。 どちらの作家さんが書いた時代小説でも、鵜の眼、鷹の眼でアラ捜しを始めると、一つや二つは勘違いや錯覚があるものだが、本シリーズのように読んでいる傍からポロポロと、次から次へ考証ミスを連発するのって、やはりちょっと寂しいような気がするね。 第2話、「この界隈、通りの右側は御家人屋敷や大縄地が続き、紀伊中将家の抱屋敷(かかえやしき)の塀が延々と……」っての、旗本屋敷と違って、御家人たちは組毎ひとまとめに屋敷地が与えられた(『江戸切絵図』ご参照)。あとは自分たちで適当に土地を区分けして各自負担で住居を建てた。それが「組屋敷」、「大縄地」。「大縄地」イコール「御家人屋敷」なんで、これでは「いにしえの昔の武士の侍が戦いの場の戦場で……」や「法律に精通している弁護士」というたぐい。まるっきり無駄な重複。 また、前も指摘したが、この「紀伊中将」って何さま? 御三家の紀州徳川家じゃないの? だったら、紀伊家のご当主は最低でも「従三位・参議」でしょうに。この寛政の時代なら、「従三位・権中納言・徳川治宝候」。 どこの釣堀で「中将」なんて引っ掛けてきたんだろうか、まるで解らねぇーや。 なお、紀州家の赤坂藩邸は「抱屋敷」でなく、ご公儀より屋敷地を拝領した「中屋敷(公有地だから非課税扱い)」。お大名が自費で民間から買取った土地に建てたプライベートハウスが「抱屋敷」。地籍上、抱屋敷は「百姓地」なんで、大名屋敷でも所有者に「お年貢(現在なら固定資産税)」の負担があった。 結構ストリー的には面白いんだけど、毎度ながら、こういう粗っぽい考証ミスの連発にはガッカリさせられてしまうなぁ。まったくもって残念だ。 『鎌倉河岸捕物控(10)埋みの棘』に続く。 | ||||
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鎌倉河岸シリーズは、描かれている人物の人情に魅かれれる作品です。 徐々に金座裏の親分に変化していく政次と、その政次を頼もしく見つめる しほ、登場人物が織り成す人情模様。自作を期待させる作品です。 | ||||
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