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なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数199

全199件 161~180 9/10ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.39: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

Yの悲劇の感想

Xの悲劇に続いて読了。本格推理の代名詞とも言うべき作品であるのは知っていましたが、個人的には好みでは無かったです。フェアに書かれている手がかりから読者も真相にたどり着ける、と言う論理的な内容に文句は有りません。ただ、時代背景なのか国民性なのか分かりませんが、あまりにも差別的に偏った思いによる最後の判断。
前作のレーン氏のヒーローっぷりに魅せられておりましたので、鬱々と苦悩する様子に魅力は半減です。神ならぬ身に探偵は荷が重いのか?
Yの悲劇【新訳版】 (創元推理文庫)
エラリー・クイーンYの悲劇 についてのレビュー
No.38:
(7pt)

グリーン家殺人事件の感想

初の「ヴァン・ダインです。」
頑張ってしばらく古典ミステリーを続けますが、やはり読み辛い。犯人はすぐ見当付く割に話が長いし、トリックは良く分かりませんでしたが、みな行動があまりにも不自然。
次々と事件が起こり、これでも名探偵か?と突っ込みたくなります。本格推理の謎解きと言うよりはサスペンスと捉えるべきかも知れません。屋敷の雰囲気は住人の異常さと合わさり、不気味さ全開ですから。
グリーン家殺人事件【新訳版】 (創元推理文庫)
ヴァン・ダイングリーン家殺人事件 についてのレビュー
No.37:
(7pt)

どんどん橋、落ちたの感想

思ったより面白かった。館シリーズの新作が出る度読んでいたのは随分前になる訳ですが、後書きと合わせて何かエッセイ見たいに感じました。当時の作者の心情が伝わるし、ゲームの話題も懐かしい。YAKATAは評判悪かったので、ファンとして買ったもののやらなかった覚えがあります。
短編それぞれに犯人分からず騙されました。ただ、少々悪趣味な趣向が多かったのが残念かな。
どんどん橋、落ちた (講談社文庫)
綾辻行人どんどん橋、落ちた についてのレビュー
No.36: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

プラチナデータの感想

傑作と駄作、それ以外の標準的作品。東野作品は数が多いだけにどれに当たるかが問題。こちらはあまり期待せず読んだのですが、思ったより面白かったですね。傑作とは言え無いですが、自分的には及第点。違いを楽しみに映画も見てみようと思います。

その後映画鑑賞。設定が変わったり端折ったりしてましたが、完全に小説の方が良かったです。
プラチナデータ (幻冬舎文庫)
東野圭吾プラチナデータ についてのレビュー

No.35:

再会

再会

横関大

No.35:
(7pt)

再会の感想

第56回江戸川乱歩賞受賞作であります。この所読んだ乱歩賞作品の中では完成度が高い。主な登場人物は4人。みんな何か隠しているので、終盤までどんでん返しが続き、結構面白く読めました。こう言う同情出来ない被害者は好きですね。気分が重くならなくて良いです。
私は昨年ドラマを先に見てしまい、驚きがほどんど味わえなかったのが残念でした。興味のある方は是非本から読んで下さい。過去と現在の事件の真相、探偵役の正体、良く出来ていますよ。
再会
横関大再会 についてのレビュー
No.34:
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

殺しの双曲線の感想

西村京太郎がトラベルミステリーを書き始める以前の初期の作品です。クローズドサークル物の本格推理で、30年以上前の物にしてはあまり古さを感じず、面白く読めました。並行して起きる強盗事件も良く出来ており、どう繋がるのか終盤まで興味深かった。ラストも伏線が効いていて、なかなか良かったと思います。
ただし大きな不満が一つ。それは犯人の動機です。最初に、ごくありふれた小さな出来事、と書かれていますので、作者も自覚が有ったのでしょうね。
新装版 殺しの双曲線 (講談社文庫)
西村京太郎殺しの双曲線 についてのレビュー
No.33:
(7pt)

暴雪圏の感想

数々の登場人物とそのエピソードが描かれますが、1日の出来事としては詰め込み過ぎたでしょうか。主人公の出番が少ない感じですし、ラストも何かもう一つですね。
雪のほぼ降らない所で住んでいますので、吹雪の描写に圧倒されました。最後に本作で感じたのは、自然の脅威と、自業自得。
暴雪圏
佐々木譲暴雪圏 についてのレビュー
No.32: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

造花の蜜の感想

山積みにしてある読んでない本から何気なく手に取りました。その翌日著者の訃報に触れ、奇妙な偶然にびっくり。これまで連城作品は恋愛小説のイメージが強く、あまり読んだ事が無かったですが、今作は何とも不思議な雰囲気の話でした。
誘拐物の傑作という評価ですが、確かに最初の事件の不可解さ、下巻で明らかになる真相は驚愕です。ただ全体を通して、皆が何か隠している様な思わせぶりな態度でモヤモヤする。最終章は怪人二十面相な感じですが、これがまたスッキリしない。残念ながら私の好みの話では無かったです。
直木賞作家の著者が最期に発表した長編小説。評価は高い作品ですので、興味のある方は是非どうぞ。
改めて連城先生のご冥福をお祈りします。
造花の蜜
連城三紀彦造花の蜜 についてのレビュー
No.31:
(7pt)

越境捜査の感想

割と読み易くスラスラ進みます。三人称一視点で書かれており、情報が限定されているのがストーリーに合ってる。みんな何かを隠している様に感じられ、次々出て来る新事実とピンチの連続でなかなか面白かったです。
少々都合よく進みすぎ最後の展開がちょっと唐突ですが、ラストは結構好きな終わり方です。しかし本当の警察はこんな物じゃ無いんでしょうね。治外法権で酷過ぎますけど。
越境捜査(上) (双葉文庫)
笹本稜平越境捜査 についてのレビュー
No.30: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

密室殺人ゲーム王手飛車取りの感想

ネット上で行われる推理ゲーム。出題者は実際に殺人を行い、他の人は回答者となってトリックを暴く。それを順に繰り返すと言うお話です。
探偵=犯人、被害者ともに非常に記号的で、非人間的な設定はあまり気になりませんでした。これだけリアリティ無く思い切ってやれば、クイズのような短編集の様であり、面白く読めました。
ただ、ラストはどうなんでしょうか、これで良かったですかね。しかも続編が有るとの事。変わった話ですが、本格推理好きにはおススメします。
密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)
歌野晶午密室殺人ゲーム王手飛車取り についてのレビュー
No.29:
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ABC殺人事件の感想

ミッシング・リンク物の代表的な古典であります。詳しい事は知らなかったのですが、なんとなく犯人は分かりながらも、面白く読むことが出来ました。リアリティは無いですが、良く出来た構成でなかなか緊張感もありました。超有名作ですので、未読であればやはり読んで損は無いでしょう。
ABC殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティABC殺人事件 についてのレビュー
No.28: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

私が彼を殺したの感想

私はミステリーを読むときに、普段から真剣に犯人を推理している訳ではありません。すでに有名な話ですが、今作はラストで犯人の名前が指摘されていません。好みで言えば最後は犯人逮捕でスッキリ終わって欲しかったですね。袋とじ解説読んでも分からず、ネット検索してやっと納得しました。
ストーリー展開、トリックは良かったです。キャラクターは被害者には同情出来ず、犯人も誰でも良いくらいみんな不愉快でしたので、面白かったかどうかは微妙。犯人あてをしたい方には貴重な作品でしょうが。
私が彼を殺した 新装版 (講談社文庫)
東野圭吾私が彼を殺した についてのレビュー
No.27:
(7pt)

モダンタイムスの感想

「魔王」の続編との事で、超能力が出てきたり、政治家(国家)との対決等の共通点があります。それなりに面白く読めましたが、かなり不満点も多い。トータルの評価は7点。続きはネタバレにて。

▼以下、ネタバレ感想
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モダンタイムス(上) 新装版 (講談社文庫)
伊坂幸太郎モダンタイムス についてのレビュー
No.26: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

魔王の感想

安藤兄弟は不思議な力を持っています。しかし、その力の種類と使い道は全く違う。それぞれを主人公にした2編の作品が入っていますが、弟の話の方が好きでしたね。兄の話の方がスッキリ終るし、他作とのコラボも良い感じ。でもトーンが重いし暗い。弟の方は良く分からんまま進み、そのまま尻切れぎみですが、明るい。
SF的設定でミステリーっぽく無いですが、伊坂作品にしては気に入りました。おススメします。
魔王 (講談社文庫)
伊坂幸太郎魔王 についてのレビュー
No.25: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

人格転移の殺人の感想

なぜ人格が転移するのか?CIAはこんなにも凄いのか?他にも書けない疑問が一杯あります。しかし、その辺は全部うっちゃって読むべきです。この設定を全て受け入れた上で、そうで無いと成立しない本格推理を楽しんで下さい。事件の内容の割に、軽い語り口で読み易く面白いです。ラストも良い。
人格転移している為、"肉体A"(=人格b)と表記されるのですが、それでも少し分かりづらかったのが少し残念。とは言え、SF的設定に抵抗が無ければ、是非。結構おススメです。
人格転移の殺人 (講談社文庫)
西澤保彦人格転移の殺人 についてのレビュー
No.24: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

名もなき毒の感想

前作が全くダメだったので、不安を感じつつ読みました。しかし、本作は結構良かったと思います。
クレーマー、連続毒殺事件、土壌汚染、被害者家族、加害者家族、杉村家のお引越し等々、色んな事が詰め込まれ少々長い。しかもご都合主義に全部絡み合い、クライマックス場面なんかはメンバー凄いですからね。
と言いましても結局面白くて、一気に読みました。次作が楽しみです。おススメですよ。
名もなき毒 (文春文庫)
宮部みゆき名もなき毒 についてのレビュー
No.23: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

聖女の救済の感想

何とも評価の難しい作品です。倒叙系のなので、犯人は分かっています。ただトリックが分からない。基本的にはそれで最後まで引っ張るのですが、途中草薙の恋心や内海の冷静な捜査などドラマで読ませます。
しかし問題は肝であるトリックが酷い。作中でも「理論的には考えられるが、現実的にはありえない」と言っていますが、正にその通りでしょう。
そこを見れば最低評価なのですが、小説としては面白いのですね。つまり人間関係のドラマが。
総合的に見れば及第点。やはりガリレオも長編の方が良いですね。
聖女の救済 (文春文庫)
東野圭吾聖女の救済 についてのレビュー
No.22:
(7pt)

ゴルフ場殺人事件の感想

タイトルがいまいちですよね。ゴルフ場はほぼ出て来ないし。内容は犯人捜しの本格推理で、結構面白かったです。
名探偵ポアロシリーズで、今回の相棒は若き時代のヘイスティングズ。どんでん返しが続き、最後まで十分楽しめました。
時代も国も違うので違和感を感じる部分は多少有りますが、本格推理への情熱は感動的であります。キャラクターの変遷を見守る為にも、このシリーズは出来るだけ発表順に読みたいと思います。
ゴルフ場殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティゴルフ場殺人事件 についてのレビュー
No.21: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

帝都衛星軌道の感想

久しぶりの島田作品でしたが、とても作者らしいと言う感じの物でした。まず冒頭に不可解な謎の提示。そして論理的に解決された様で、なんか良く分からなくて全部は納得出来ない結末。また、言いたいテーマがあり、それにストーリーを後付した様な所。しかしそういう意味では、今回は結構バランス良く出来ていたと思います。
長編を前篇と後編に分け、その間に別の中編を挟むという構成でした。どちらの話も人間味が有り、しんみりとした読後感が良かった。
帝都衛星軌道 (講談社文庫)
島田荘司帝都衛星軌道 についてのレビュー
No.20: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

オルファクトグラムの感想

主人公は大怪我をした事をきっかけに、嗅覚が視覚的に見える体質になってしまう。その能力は犬以上の物であり、その力を使って姉を殺した犯人を捜し始める、と言うお話です。
作者はこのアイデアを成立させる為にSF的な設定のサスペンスにした様ですが、とにかく能力の説明に全体の大半を費やしてしまい、同じ話が何度も繰り返される事になります。割と軽い語り口でページ数にしては読み易いですが、もう少し省けるのでは無いでしょうか。相当時間をかけて取材、資料読みしたのでしょう。全部入れたかったのかも知れません。
ミステリーとしては単純でいまいちですが、サスペンス要素は結構緊張感があります。なにより、作者の情熱というか執念、そしてこの設定を書き切る圧倒的才能を感じました。
オルファクトグラム〈上〉 (講談社文庫)
井上夢人オルファクトグラム についてのレビュー