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なおひろ さんのレビュー一覧
なおひろさんのページへレビュー数106件
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小学校5年生にしては大人過ぎますね。不自然。登場人物の背景、事件の内容も暗い為、読んでいても可哀そうで気分が良くない。ただその辺割り切れれば、結構良く出来た本格作品と言えます。
倒叙系なので、それらしい記述は裏があるのだろうと思いましたが、上手く騙してくれましたし、伏線が回収されていくのも見事です。少年のキャラクターに好感が持てた事も良かったですが、ラストに救いがあるとは思えないですね。犯行の動機を作るためだけに子供を使ったらいけません。 まあそれだけ感情移入出来たからでしょうし、作者の才能を感じる作品ではありました。好みではありませんが。 |
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ドラマが好きだったので評価は甘目。結構違和感が無いキャストでした。今作のみで考えれば少々厳しいかもしれませんね。作者にはもっと良く出来た長編が有りますので、他の作品をおススメします。ただしどれを選んでもギャグは満載なので、そこが合わない方はやめた方が良いですが。
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ミス・マープル物の短編集で、ファンの評価はかなり高い作品の様です。個人的には1話1話が短いので、推理クイズでも読んでいるみたいで物足りなかったですね。それぞれ結構面白い謎が提示されますので、あっさり読めて空いた時間用にはぴったりだと思います。初心者向けかな。
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今回はいつもとは状況の設定が違う。鮫島は九州のある都市でトラブルに巻き込まれるが、通常の捜査は出来ないので、協力者を見つけながら単独で解決を目指す事となる。私立探偵ものの雰囲気があり、他のレギュラーメンバーも誰も出ないので、かなり異質な作品である。
出だしから中盤まではすこぶる面白い。しかし、登場人物が多い上各人のつながり方が分かりづらく、方言のセリフでもいちいち引っかかる。キャラの掘り下げも弱いが一番の問題は終盤のまとめ方で、残念な失速という印象が残る。 期待が大きいから反動があるが、平均点ではある。傑作が最後凡作になってしまっただけ。 |
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アガサ・クリスティのデビュー作で、90年以上前の作品です。当然古さは感じるものの、ポアロの推理も論理的ですし、最後に指摘される犯人には結構驚かされました。途中描かれる法廷場面もなかなか良くできていて、十分楽しむ事が出来ました。ポアロとヘイスティングズの掛け合いも良いですね。まずまずの佳作だと思います。
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ヤクザに関係して行く大学生を主人公とした青春小説です。とにかく若い、甘い、身勝手で短絡的、主人公の性格、行動にはうんざりします。この素晴らしいタイトルが、大体内容を示唆してますが。ただ、他の登場人物はみな魅力的ですし、ストーリーがどんどん展開して行く所は、かなり読ませてくれます。さすが大藪春彦賞受賞作。結構エグイ描写も多いですが、ホラーがメインの作者らしく、堂に入っています。
終盤まで文句なく楽しめたのですが、ラストが気に入らない。個人的にかなりマイナスなので減点です。他の方の感想も聞きたいですね、是非読んで見て下さい。 |
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直木賞受賞作と言う事で、期待のハードルが高いのでしょうか、アマゾンのレヴューは厳しいですね。まあ著者の長年の功績に対して、と考えれば良いのだと思います。警官の血の方が素晴らしいと当然思うのですが、それはともかく個人的にこの作品の評価は低くはありません。
まず、休職中の刑事が個人的な相談に乗って捜査をする、と言う設定が面白い。どういう状況なら事件に絡んで行けるのか、逆算的にストーリーを組み立てたのかも知れませんが、あまり違和感を感じず物語を楽しめました。派手さは全く無くて地味な話ばかりですが、たまにはこんなのも悪くないと思いました。 |
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ST(警視庁科学特捜班)シリーズ三作目です。完全にシリーズファン向けではありますが、十分面白く読む事が出来ました。なぜロシア?しかも全員集合どうして出来るの?と考えてはいけません。それぞれのメンバーが持ち味を発揮して事件が解決出来ました、それで良いと思います。真面目な話、オススメですよ。
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県警警務課長の失踪事件が起きる。簡単に表ざたに出来ない事態に、県警幹部達がそれぞれの思惑や事情を抱えて暗躍する群像劇、となっています。そこに阪神大震災がどう話に絡んでくるのか、非常に興味深く読みました。
残念ですが、今作は正直期待外れでした。面白く無くは無いですが、震災と同時期に進行している所も生かされていないですし、事件の真相もいまいちで、幹部達の行動やその描写も感情移入出来ない。あえて喜劇的に揶揄したのでしょうが、緊張感が無く勿体ない作品という評価になりました。 いつもの短編では書ききれない群像劇は読みごたえ有りましたが、一ネタで引っ張るのは長編では厳しいかも知れませんね。カタルシスが不十分でした。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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4編が収められた作品集ですが、今作は警察官、殺人の前科者、新聞記者、裁判官とすべて設定が違う趣向になっています。好みの問題ですが、表題作の「動機」が良かったですね。相変わらずの緊張感と、最後のどんでん返し。最高です。ただ、作品世界の幅は拡がったのでしょうが、後半の2編はあまり好きではありませんので、現時点での横山作品では最低の評価となります。もちろんツマラナイ訳ではありません。発表当時の評価の高さが示す通りです。十分オススメですよ。
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雪の孤島に集められた8人の探偵。目的は「アリス・ミラー」を探す事だが、手に入れられるのは最後まで生き残った者のみ。そして一人づつ殺害され始め、その犯人は?密室、犯人消失の謎は?と言うお話です。
「アリス・ミラー」とは何か?なぜ命懸けでこの島へ来たのか?とにかくおかしな事ばかりで、普通に言えば、話す事は何も無いバカバカしい作品です。設定に無理があり、登場人物にリアリティが無く、何とも言えない。特に動機が一番酷い。ただ、最後まで真相には全く気付きませんでしたので、本格パズルと考え、人物を駒として深く考えなければいいと思います。そういう意味では不快感は感じませんでした。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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物語は、犯人の視点、被害者の友人の元警部の視点、息子を疑う母親の視点から描かれます。叙述トリックの傑作と呼ばれていますので、どこに仕掛けがあるのか、結構注意しながら読みました。
途中辛いのは、エログロ描写が凄くて自分には合わない所、また犯人の心理描写も気味が悪い事。しかしトリックは良く出来ており、最後の大オチまで真相は分かりませんでした。その後遡って読み返し、細かく整合性の取れた記述になんとも感心。解説にも有りますが、現代社会のある問題を扱っている面もある訳ですね。 結局、本作に何を求めるか?が問題で、驚愕、感服はしましたが、達成感、感動は無かった。とにかく気持ち悪いのを我慢して読んで、ただビックリしただけなので、個人的には評価は微妙です。 |
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企業からリストラを請け負う会社の社員が主人公のお話です。ミステリー的要素は全く無く、サラリーマン小説であり、主人公の恋愛小説(何度も性描写が出て来る)でもあります。
テーマは重いですが、書き方は軽く、非常に読み易く出来ています。 とは言いましても、やはりリストラの話は気分は暗くなるかも知れませんが。 |
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カナダで氷山ハンターをしている主人公の元へ姉の訃報が届く。10年ぶりに帰国した後、姉の息子が誘拐されてしまい、犯人より脅迫を受ける事になる。犯人の正体は?いったい何をやらされるのか?子供は無事助かるのか?3日間の物語です。
登場人物はそれぞれ魅力的なのですが、少し多すぎて視点が飛びまくり、話が間延びする様に感じる。また、出て来るのが割と好人物が多いせいか、途中の緊張感が薄い。犯人も結構分かり易く書いてあるので、動機には興味がわきましたが、意外性はあまり無かったです。ただ、終盤はかなり緊迫して来て、加速度的に面白くなります。 もう少しシェイプして常にサスペンスが途切れない方が、スピード感があって良かったと思いました。 設定から期待が大きすぎ、辛い感想になりましたが、全体を通して作者の人間への優しさを感じる作品です。少しマイナーな気もしますので、多くの方に楽しんで欲しいです。 |
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ユーモア本格ミステリー作家の長編デビュー作。この頃からスタイルは確立されていた様で、くだらないと思いながら、ついついハマってしまう文章です。謎解きの部分に関しては、コレが最初の長編の為に温めていた渾身のトリックだったとしたら、やや物足りないかも。登場人物が少ないし、伏線も分かり易いので、犯人、トリックについては割と簡単でしょう。ただし動機は無理やりな感じで、これは分からなかったです。
作者の本格への愛と情熱が感じられる佳作。同じ志を持つ方には、食わず嫌いにならず笑って読んで欲しいと思います。 |
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直木賞始め数々受賞の道尾秀介デビュー作で、ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作です。その後発表している作品から考えても随分ピッタリの賞があったもので、コレも当然ホラーテイストが強い作品になっています。色々な謎が最後は現実的な犯罪として決着するのか?それとも超自然現象とされ、解明されないままなのか?と非常に興味深く読めました。個人的には、ラストシーンを含めて良い結末だったと思います。
また、京極堂シリーズの影響をもろに受けそっくりになっておりますが、比較すると、多少取っつきやすいがその代り深みが無い、という印象にはなりました。ただ、この元ネタがあるおかげで、最初の作品の割にはかなり良く出来ていて、面白かったのかも知れません。まずまずの佳作でありました。 |
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警察小説で有りますが、現役捜査官がテレビで犯人に語りかける「劇場型捜査」を決行するというお話です。事件が連続児童殺害事件で、遺族の描写も丁寧にしてある為に、全体的に重苦しい雰囲気に包まれています。途中の展開は解決へどんどん進む訳ではなく、警察内部の問題やテレビの視聴率争いにページが割かれ、少し長いと感じました。結末が気になり一気に読みましたので、面白くなくは無いのですが、期待が大きすぎたのかも知れません。ただエンディングは感動的で、一読の価値は有るまずまずの良作でした。
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一人称のハードボイルドで、終盤は山岳冒険小説のおまけ付き。気取った言い回しが良い雰囲気を出しています。しかし全体としては物凄く勿体なくて、傑作になり損ねた作品だと思います。
まず父親、義母の性格設定が行き過ぎ。それから、敵と味方の書き分けがはっきりし過ぎてひねりが無い。登場人物が相互に絡み合わず、バラバラに放って置かれるのでそうなるんでしょうか。終盤の怒涛の展開も強引に幕を引いた感じで、伏線を全部回収する気持ち良さとか、大団円のカタルシスとか、すべて無くした絶望的な哀しさ等の余韻がなにも無い。 せめてもう少し冬山でガンガン戦って欲しかった。好きなジャンルなんで本当に残念です。 |
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小説家、脚本家、ライターの3人が主要登場人物で、過去あった自殺系サイトの真相が謎の中心になっています。最初の内は何が出て来るのかさっぱり分かりませんが、中盤から事件の内容と、犯人は何を隠したかったのかが見えてきます。ずっと自殺についての記述が長く続きうんざりしますが、全体を覆う不思議な、落ち着かない雰囲気に引き込まれました。終盤はまさにサスペンス。どちらが犯人なのか?、ラストも悪くないと思いました。
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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