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陰気な私は地球を回さない さんのレビュー一覧
陰気な私は地球を回さないさんのページへレビュー数87件
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前作を読んでいないとわからない小ネタが所々にあるので、そちらを読んでからの方が良いかもしれません。
演奏しているシーンの光景が全く浮かびませんでした。わからない言葉が飛び交っていてはてなマークだらけです。またその場面が長く、数ページに渡って音楽を描写していてよくこんなに頑張って書けるなと…著者が本当に好きなことを書いてるということは伝わって来ましたが、文字を追う徒労感だけが溜まる作品でした。ミステリーとしての要素は良かったとは思うのですが、申し訳程度に切って貼った程度。音楽とミステリー、どちらかだけでは作品にならないから合わせちゃえ!とでも考えたのか、1つの作品としてまとまってなかったように感じます。密室からチェロが消えるトリックなどは面白かったので残念です。 舞台が名古屋なのは新鮮ですが、訛った台詞は愛知県出身の私でも読みにくい。みなさんにはいかがなんでしょうか。 |
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誰にも予想できないような驚愕の結末を期待していただけに少し物足りなかったです。物語の構成にもう一捻りあったらかなり楽しい作品だったのでは?と思います。とはいえ、誰が犯人でどうやって犯行を行なったか、丁寧に考えながら読むことができ楽しめました。綺麗にまとめられている印象を受けましたが、最後のシーンがなんとも良かったです。
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本書の冒頭で全ての結末が明かされ、それに至るまでの経緯を全てを知っている俯瞰した視点から語られる文章を読者は読んでいくことになる。もしあの時あれこれしていれば(していなければ)、ユーニス・パーチマンはロウフィールド館に住む一家を惨殺することにはならなかったのに…というような神にでも選ばれたかのような視点からの文章が面白さであり、辟易もしました。というのもカヴァデイル一家の岐路に立たされた時の選択と、惨劇の強い因果関係が見出せなかったので…
識字できないユーニスが、文字にとらわれる度に激しい憤りに満ちる様子が丁寧に描かれていましたが、それが発展し殺意に至るまでの描写があっさりしすぎていたかなと思いました。 |
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どの短編もそこまでの驚きはありませんでした。それがどんでん返し??と思わず聞き返したくなるのもちらほら。タイトルで必要以上に期待してしまったようです。
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特別な面白さは感じませんでした。せっかくの物語を台無しにしている一番の要因は、ダラダラと続く会話でしょう。「誰それが犯人だ!」、「私は殺してない!」、そんな会話の繰り返し。フィクションであるにも関わらず、全く中身のない会話が多過ぎるように感じました。地下シェルターに閉じ込められているという設定も大して活きていなく、100ページ程度の短編でもお腹一杯になりそうな物語でした。
事件とその推理に関しては面白さがあったので残念です。 |
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小学生の視点から、彼らが見たら感じたりしているものを丁寧に描き出している作品でした。大人になった主人公が、子供時代を振り返って手記を書いていてそれぞれの目線の違いがくっきりと表されていますが、それだけでは終わらないのが道尾秀介氏でした。いつものごとく、大きな驚きを伴わずにあっさりと終わらせてしまうことがありませんでした。
解説を読むまで気付きもしなかったことが溢れていて、そこまで考えて書いてるのか!と感心させられてしまいました。 |
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温かいミステリーでした。紅茶に信じられない量の砂糖を入れる人がいたり、車のシートカバーが盗まれたりと、平凡な日常にありそうな謎を軽やかに解決してしまうところに面白さがありました。落語や文学が好きな主人公と落語家の探偵役で構成されていて、洒落た会話が奥深さを感じさせてくれます。
落語には詳しくないのでその設定の分かりづらさが、少し読みにくく感じてしまいました。 |
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誰も書きそうもないことを書いているという印象です。
1番の特徴は視点となっている「私たち」。あらゆる場面に飛んで情景を見せてくれるのだが、物語には影響しない。映画で言うところのカメラマンのような役割だと思います。ほとんどの小説では誰か視点となる人物の主観で物語が語られますが、本作では誰かに感情移入するとかではなく、離れた場所から俯瞰して見ているという感じでした。 物語は難しかったです。場面1つ1つにしっくり来なかったり、物語全体としても意味がわからなかったりでした。書いてあることを読んで書いてないことを想像することが求められていると思います。行間を読むではなくて、ストーリーとストーリーの間を読むような感じでしょうか。 |
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交互に手紙を送り合う形で、過去のことを振り返ることを中心に進んでいきます。湊作品らしいイヤミスではなく、温かみのある印象を受けました。
手紙形式で過去にこんな事あったよね〜と書かれていても、いまいち話に入り込みづらかったです。全体的に退屈でしたが、ただの話で終わることはなく、ミステリらしい仕掛けが用意されていたのが良かったと思います。 |
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1つの出来事から別のことがドミノ倒しのように連鎖し、大きな事に繋がる物語。全く繋がりのなさそうな話がいくつも入れ替わりで書かれていて話の数がかなり多いので、頭が混乱しました。
全体的に短くまとまっていて、詳しいことはほとんど書かれていないので、少しわかりにくいです。 |
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非常に感動しました。なんて泣ける話なんだと思いました。でもあまり好みではありませんでした。不器用な父親が素直になれずに空回りしながらも子供を愛する話ですが、どこかしっくり来ません。よくできた話に思えてしまいます。家族でもない地元の人に愛されすぎでしょと思ったらその考えが拭えなくなり、そのまま最後を読み終えてしまいました。
子供がいるとまた違った感想を抱くのかもしれませんね。 |
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他の伊坂幸太郎の作品と比べて特異的であるように思います。はっきりとした結末に、理解しやすい内容であるいつもの雰囲気とは少し異なる作品でした。私の話と猿の話、どっちの内容だったか途中でわからなくなってしまったことなど、丁寧に読まないとわかりにくいです。ただ、2つの話が平行して進んでいく構成は、続きを読みたい!と思わされて、一瞬で話にのめり込んでいきました。曖昧な言い回しが多く、はっきりしたことを伝えずに、捉え方は読者に任せているのかなと感じました。
どんなことにも因果関係がある、という切り口から異なる話がどこかで繋がるという話なのかと思っていたら、中盤にはその考えは消えていました。何が良くて何が悪いのか、そんなメッセージを伝えたかったのかなとも思いますが、はっきりそうとも言えない感覚もあります。私には難しい作品でした。 主人公の1人が二郎という名前なのに、兄が出てこないのは少しモヤモヤします。 |
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亡くなった人と一度だけ会うことができるという物語。一味変わった設定は良かったですが、ミステリ要素を出すための伏線が長く、それほどまで興味を刺激される話ではありませんでした。
前半の4編と最後の1編で全く違った話になります。それまでとは違う形で、謎が紐解けていきますが、最後の話はミステリーの答え合わせ的な役割というよりは、それまでの作品の雰囲気を悪い意味で変えてしまったかなと思いました。結局何が書きたかったんだろうとモヤモヤさせられてしまいました。 |
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真相は良かったと思います。なるほどと思わされましたが、ちょっと頭の体操をしているみたいになります。タイムトラベル物はそういうものなのでしょうか。理屈を聞いて「はい、そうですか」となる話ではないので嫌いな人は嫌いだと思います。
細かい情景描写はほとんどなく、淡々と出来事だけがテンポよく書かれている印象を受けました。なので日記を読んでいるような感覚でした。 主人公が傲慢で人を見下したようなキャラクターで、感情移入ができませんでしたが、「リピート」という特殊な状況で葛藤を抱える心情が上手く書かれていて、自分ならどうするかと主人公の立場で考えずにはいられなく、その時が一番物語を楽しめました。 |
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トリックを知った時には、少し非現実的にも感じますが、その気持ち良さに清々しくなりました。登場人物が多く、斜め屋敷の構造を把握するのに時間はかかりますが、すぐに物語に浸ることができると思います。
この作品の楽しいところは、一見どうでも良さそうなことを長々と書いてるのかと思ったら、しっかりとヒントを伝えてくれているというか目と鼻の先に突き付けてきているところですね。まさに「読者への挑戦」でした! |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
ネタバレを表示する
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全くミステリーを読んでいるという気分にはなりません。というのも、人が立て続けに亡くなっているのに、何もなかったかのように日常生活が続き、家族団欒とした食事シーンやピアノの練習など細かく書かれ過ぎていているからだと思います。
それでも話はとても面白くて、タイトルからわかるように音楽をテーマとした小説ですが、詳しくない自分でも演奏シーンにはその情景が目に浮かぶ描写は素晴らしいと思います。音楽に関する記述の気合の入り方に退屈を感じることもありましたが… 物語も終盤の忘れた頃にミステリーらしさが表れます。そこでがっかりしてしまいました。驚きが強くて、嫌いではない結末でしたが、はてなマークが頭に浮かびました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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短編集の本作は、回想によって事件の結果を最初に出し、徐々にその全容が解明されていきますが、その全ての話において想像にもしていなかった結末が待っていました。どの作品も気持ちの良い読後感がありましたが、どこか動機に納得できなかったり、感情に寄り添えなかったのが残念です。
物語の舞台は大正から昭和初期がほとんどで、あまり馴染みのない物や言葉が溢れており、読みにくさを少し感じてしまいましたが、美しい文章で書かれた情景や心情に、古き心を感じることができました。 |
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非常に読みにくかったです。似たような名前で(直接は登場しないので当たり前だが)個性の薄い登場人物が多く、星座や惑星や金属物質を覚えるのが大変で、序盤で読むのをやめたくなりました。
視点に関しても、探偵役の御手洗潔の目線では書かれていないため、基本的に会話文で進んでいきますが、誰が話しているのかわかりにくい部分も多かったです。また、読者への挑戦ということで仕方はないとは思いますが、謎を隠すために必要のない話が多いため長く感じてしまいました。 期待しすぎたかなと思いましたが、それでもトリックには「なるほど!」と思わずにはいられない素晴らしいものでした。 御手洗潔というキャラクターがとても魅力的だったので他の作品も読んでみたいです。 |
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