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りーり さんのレビュー一覧

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レビュー数163

全163件 61~80 4/9ページ

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No.103:
(7pt)

今だけのあの子の感想

 女性の心理に焦点を当てた短篇5集、小学生から老人まで様々な年代の女性心理をロジックとして組み込み、男性では決して成立し得ないストーリーに為っている。 
 粗筋だけ見るとイヤミスを想起させるが単純な齟齬からの真相が顕れ、軽く明るい終わりを迎える。 とりわけ第五編の老婦の今の若者では中々想像しにくい思考を取り入れた作品は良かった。 
 一貫したテーマでここまでの短篇を作り上げた作者に拍手!
今だけのあの子 (創元推理文庫)
芦沢央今だけのあの子 についてのレビュー
No.102: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ドラマ化おめでとう記念


 閻魔堂沙羅シリーズ初の長編。 殺人者の子供という業を必死に隠しながら41歳のシングルマザーとして生きる新山律子。 娘との関係にぎくしゃくした毎日を過ごす中、自身の過去を詮索するものと出所した母が現れる。 日常を守るために犯した殺人、そして自らも何者かに殺されて・・・。 

 テーマは親子関係、それも殺人者の娘という特殊な関係。 奇しくも自分の娘に自信と同じレッテルを与えてしまった律子が閻魔堂で何を感じ、現世でどんな清算を取るのか。 長編に相応しい重厚なテーマと沙羅ちゃんの痛快な語り口、非常に読後晴れやかな作品。 
閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠し (講談社タイガ)
No.101:
(7pt)

メーラーデーモンの戦慄の感想


 「一週間後にお前は死ぬ」 とある会社のガラケーに送られる死のメッセージ。 
お客様を殺されたらいちは探偵として捜査を開始する。 浮かんでくるのはライバル通信会社の陰謀?
一方、先頃の事件で傷心中の藍川警部は休暇を貰い謎のペンションへ・・・。 仮面を付けた宿泊者たちはどうやら上木らいちを知っているようで・・・?  推理合戦の末に行きつく驚愕の真相、二人の再会はいつ?


ほぼ過去シリーズ必読。 シリーズ好きなら読んでおいていい。  
中々ユニークなトリックがあって感心しちゃった。 ★は7つ。
メーラーデーモンの戦慄 (講談社ノベルス)
早坂吝メーラーデーモンの戦慄 についてのレビュー
No.100:
(7pt)

パーフェクトフレンドの感想


 周りに比べてちょっと頭のいい小学四年生の理桜。 ある日先生に頼まれて訪れた不登校少女は既に大学の課程を終えた天才少女だった!? 学校に行く必要を感じない彼女に苛立って放った言葉「あなた友達いないでしょ!!」、斯くして友達とはなにかを証明するための天才少女との日常が始まった。

 予想だにしない展開の連続、友達の大切さをとくピュアな小説かと思いきやシリーズ最終章に続くミステリアスな長編。
パーフェクトフレンド 新装版 (メディアワークス文庫)
野﨑まどパーフェクトフレンド についてのレビュー
No.99:
(7pt)

小説家の作り方の感想


 ‘この世で一番面白い小説’ を書くために小説の書き方を教えてください。

5万冊の書物を読めど1冊の本はおろか文章さえ書いたことのない少女と駆け出しの小説家。 2人の奇妙な作家教室は今までに例のない作品に向かって突き進んでゆく、思いもよらない着地点へ。 
小説家の作り方 新装版 (メディアワークス文庫)
野﨑まど小説家の作り方 についてのレビュー
No.98:
(7pt)

閻魔堂沙羅の推理奇譚 負け犬たちの密室の感想

 
冥界の推理ゲーム第二弾。 今回の挑戦者はなんか癖のある方々、誰が何の為に俺を殺したのか。

サブタイトル作を含む三編。 沙羅ちゃんが可愛く人生を説いてくれます。 
閻魔堂沙羅の推理奇譚 負け犬たちの密室 (講談社タイガ)
No.97: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

閻魔堂沙羅の推理奇譚の感想


 自分を殺したのは誰だ? 死の直前の記憶から犯人を推理せよ、蘇りか地獄行きか閻魔大王の娘沙羅から課される推理ゲーム!

いいですね。 形式としては犯人当ての短編集ですがいい感じに伏線も張られてるし、死後の世界の経験によって主人公たちが明るい転機を迎えてくのもグッド。 設定は特殊だけどそれよりかはストーリの筆致が評価されたメフィスト賞としては珍しい作品ですね。
閻魔堂沙羅の推理奇譚 (講談社タイガ)
木元哉多閻魔堂沙羅の推理奇譚 についてのレビュー
No.96:
(7pt)

探偵が早すぎるの感想


 トリックを仕掛ける前に犯罪を暴け! 莫大な遺産を継承することになった女子高生を狙う一族の罠。 窮地を救うのは事件を起こさせない究極の探偵!?

 事故死に偽装させないといけないという犯人側に大きな制約はあるものの(気にし過ぎな気もするが)、降りかかる災厄を次々と解決する様は爽快感抜群。 ラストへのストーリー展開も見事。
探偵が早すぎる (上) (講談社タイガ)
井上真偽探偵が早すぎる についてのレビュー
No.95:
(7pt)

死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~の感想


▼以下、ネタバレ感想
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死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~ 新装版 (メディアワークス文庫)
No.94: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

幽女の如き怨むものの感想


 3つの時代に跨る奇怪な身投げ事件は過去に命を落とした幽女の仕業か・・・? 遊郭を舞台におおよそ人間の仕業とは思えぬ不可思議な出来事に刀城言耶が下す解釈とは・・・。

いままでの刀城言耶シリーズとは打って変わって、派手な多重解決や意外な真相は無いが遊郭に纏わる怪談話に合理的な解釈を与えつつ、整合性のとれた結末を迎える様は流石三津田信三の一言。 ホラーの中にミステリアスを秘めた秀作中の秀作。
幽女の如き怨むもの (講談社文庫)
三津田信三幽女の如き怨むもの についてのレビュー
No.93: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

[映] アムリタ





                この映画はきっと、とても面白いのだ。










[映]アムリタ 新装版 (メディアワークス文庫)
野﨑まど[映] アムリタ についてのレビュー
No.92: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

闇に香る嘘の感想

 私の兄は果たして本物なのだろうか――。 視力を失っていた私は中国より永住帰国した兄の顔を確認していない。 孫の腎臓移植のために頼れる血縁はもう兄しかいない、残された時間はあと僅か・・・全盲の私は兄の正体を掴むため行動を開始する。

 盲目ものミステリー。 事件を追う中で主人公が遭遇する危機或いは救済が誰によって何の為に行われているのか、まさに「闇」。 スリリングな展開と孫を救おうと奮闘する老人の姿に心惹かれる。 流石受賞作と言える傑作。
闇に香る嘘 (講談社文庫)
下村敦史闇に香る嘘 についてのレビュー
No.91: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

人格転移の殺人の感想


 米国カリフォルニア州、辺鄙なファストフード店に集った面識なしの男女7人。 地震による倒壊で閉じ込められたのは人格を入れ替える地下施設だった! 1人が謎の死を遂げ、残された6人はいつ起こるか分からない人格の交換に慄く。 そこから起こる連続殺人は誰が何の為に行ったのか、ハウダニットとフーダニットが交差する長編SFパズラー。

西澤保彦氏の七回死んだ男に並ぶSFミステリですね。 中盤までは登場人物の多さと人格転移の回数にちょっと驚かされ物語に付いていけるか不安だったのですが、後半にかけては意外にスッキリとした解決編。 他の西澤氏SFに比べて装置の想像がしにくいのが難点か、★は7つ。
人格転移の殺人 (講談社文庫)
西澤保彦人格転移の殺人 についてのレビュー
No.90:
(7pt)

たまらないね


▼以下、ネタバレ感想
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誰も僕を裁けない (講談社文庫)
早坂吝誰も僕を裁けない についてのレビュー
No.89:
(7pt)

天啓の殺意(散歩する死者)の感想


 ミステリーの問題編と解答編とを別々の作家が描く。 推理作家・柳生照彦から提案された企画は順調に進んでいくかと思われたが提出された問題編は半年前の事件をそのまま告発したものだった。 そして失踪する柳生照彦と殺されてゆく事件関係者。 問題編から犯人は「あの人物」しか成しえないと結論づけられるが・・・。

 1982年出版、中町氏の模倣の殺意と並ぶ快作。 しかし旧題の「散歩する死者」は最後までよく分からなかったなぁ。 時代が時代なら超傑作として脚光を浴びれたであろう作品。 ★7つ。

▼以下、ネタバレ感想
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天啓の殺意 (創元推理文庫)
中町信天啓の殺意(散歩する死者) についてのレビュー
No.88:
(8pt)

人生を取り戻せ

 闇金融から友人を救い出すため、大金を用意しろ! ATMを騙す偽札造りに奔走する主人公たち、一世一代の大博打は成功したように思えたが・・・。 更なる強敵と力強い味方、壮大な復讐計画、お金と一緒に人生を取り返せ!

真保裕一初読みです。 ヤクザとのスリリングな攻防、犯罪に人生を賭けた仲間達の団結、意外なラスト。 初めてがこの作品で良かったです♪ 星は8つ。

 
奪取(上)-推理作家協会賞全集(86) (双葉文庫)
真保裕一奪取 についてのレビュー
No.87:
(7pt)

嫌いじゃない

 山奥の村で起きた集団自殺。 唯一の生き残りの少女は自身の生存に死人が関与したと主張する。 神の起した奇蹟か或いは人の為した凶行か、探偵は奇蹟を証明するためにすべての可能性を否定しようとする・・・。

まぁ可能性全てを羅列して全てを否定するのは不可能に近いので、探偵に挑戦する者がもっともらしい推理を披露してそれを探偵が否定する流れを取っている。 なので真相を求めるというよりも最後までもっともらしいことを述べた方が勝ちになる。 屁理屈が好きなら読んでみる価値あり。 
その可能性はすでに考えた (講談社文庫)
井上真偽その可能性はすでに考えた についてのレビュー
No.86: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

メインテーマは殺人の感想

 作家である私「アンソニー・ホロヴィッツ」は紆余曲折を経て元刑事の「ダニエル・ホーソーン」と事件の調査を共にし、その顛末を小説として書き残すことになる。 自らの葬儀を手配したその日に殺害されてしまった老婦人、彼女は自分の死を予見していたのか? 取材を介して判明する被害者の過去。 フェアを追求した超本格。

 作者が主人公の犯人当てミステリ。 読者に誤解のないようにフェアな文体を意識した推理小説。 
メインテーマは殺人 (創元推理文庫)
No.85: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

チェーン・ポイズンの感想

 
 「本当に死ぬ気なら、1年待ちませんか?1年頑張ったご褒美を差し上げます」
無機質で孤独な日々を送ってきたOLはある日不思議な提案を受ける。 1年後に安らかな死を・・・、女は死地への旅支度を始めた。

三人の服毒自殺、何故彼らは絶望的状況から1年を待って自殺を選んだのか。 雑誌記者の原田は三人の自殺の奇妙な関連とその裏にいるであろう黒幕の存在を疑い始める・・・。

自殺へひた走るOLと一連の自殺の真相を追う記者の2人視点のストーリー。 人間の生きる意味と価値とは・・・。
チェーン・ポイズン (講談社文庫)
本多孝好チェーン・ポイズン についてのレビュー
No.84:
(7pt)

弁護側の証人の感想


▼以下、ネタバレ感想
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弁護側の証人 (集英社文庫)
小泉喜美子弁護側の証人 についてのレビュー