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ももか さんのレビュー一覧

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レビュー数264

全264件 241~260 13/14ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.24: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

海外ミステリーファンなら

自ずと話の展開が予想できる。
予想しながら、こうなるんじゃないかな~と思いながらも、読むのを止められない。
読めば読むほど引き込まれてしまう。

「将軍の娘」を読むまでは、今年のナンバー1小説は「レッドドラゴン」だったのですが
うーん・・・いい勝負になりそうです。

タイトル良し、翻訳良し、
単調になりそうな展開も力業で読者を捉えて離さない。
やっぱり売れる作家の本って、腕力が凄いんだな~、
ジェフリーディーバーよりも腕力はあるかもです。


将軍の娘〈上〉 (文春文庫)
ネルソン・デミル将軍の娘 についてのレビュー
No.23: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

意外にも

ゴールドコーストを読むまで、ネルソンデミルのイメージは本格的なミステリー作家でした。
それが意外にもユーモア溢れる筆致で、この人は何でも書けるのかもしれない!と脱帽したのでした。

映画で有名なのは「将軍の娘」ですよね。
この小説についてはこのレビューのあと書くので、そちらに興味ある方は続けてお読み頂けたらと思います。

主人公に対する私の印象は、若い頃のマイケルケイン。
彼なら、どんな人物を相手にしても自我を通すのでは???
でも、通すことで人生上手くいくとは限らないんだなぁ~。

ゴールド・コースト〈上〉 (文春文庫)
ネルソン・デミルゴールド・コースト についてのレビュー
No.22:
(7pt)

農村のお話し

ミステリー自体も面白かったですが
内容そのものを初めて読むわけじゃないけど、農村の風景や人の暮らしぶりなどが
身近に感じられた小説でした。
こういう話の筋とは直接(といっても、関わりはあるわけですが)関係のない描写も好きです。
登場人物の息づかいが聞こえるというか、小説なんだけど、現実に起こっているような感覚。
これぞ作者と翻訳者の一体化した結果なのでしょうか。
翻訳も自然体で良かったです。

残念なのは、題名ですね。
「xxxxのゆくえ」とか、そういう陳腐な表現は頂けません。






その罪のゆくえ
リサ・バランタインその罪のゆくえ についてのレビュー
No.21:
(7pt)

個性的な捜査官

話が進むうちに、主人公のイメージが段々捉えられるようになっていきます。
「喪失」の捜査官(主人公)の印象は俳優のハーヴェイカイテル.
先週読んだ「レッドドラゴン」の映画版に出ていたハーヴェイがピッタリでした。

小説の内容は最後に近付くにつれて多少尻すぼみ?的な点がありますが
まーこれはこれとしても、警察内部が詳しく書かれてあり、その点が面白かったですね。

この作者の作品は、単にストーリーを追うよりも、緻密に書かれている知識や
今まで知らなかったことを学習辞典のように教えてくれる・・・
そういうミステリーも「アリ!」かもしれません。
もっと男性を主人公にした小説を書いて欲しいなあ~。




喪失〔ハヤカワ・ミステリ1866〕
モー・ヘイダー喪失 についてのレビュー
No.20: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ジェフリーファンの方には是非!

ジェフリー作品を殆ど読破しているものとしてお薦めします。

内容云々、なにこれ?的な個所もありますが
それでも「過去の追憶」と共に楽しんで頂きたい。

軽い小説ばかり読んでいると、たまにこういう緻密に計算された小説を読みたくなります。
今回は、その願望を(なにこれ?的なものは置いといて)満たしてくれるものになっていました。

構想から八ヶ月、そして書き始めたという・・・
こういう練っている(練り上げている)時間って、作家には堪らないんだろうな~。



スキン・コレクター 上 (文春文庫)
No.19:
(7pt)

野球が熱い!

野球そのものを全くみないので、ここまで熱く語られるとちょっとは見てみようかな?となるぐらいリアルでした。

風土も民族も歴史も全く違う日本にいる私が読んでも、親子の感情・思いというのがひしひしと伝わってくる良い小説でした。
親子間にある言葉では言い尽くせない愛情は、何処に住んでいようとも、いつの時代であっても変わらないのだと、この点は嬉しいものがありました。

今度は野球抜きの本格化ミステリーが読みたいな~。
文章が上手い!
もちろん、翻訳も素晴らしいです。



約束の道 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ワイリー・キャッシュ約束の道 についてのレビュー
No.18:
(7pt)

長編で是非読みたい

日頃長編ものばかり読んでいると、短編は物足りなく感じてしまう。
始まったかと思うと、すぐに捕まってジエンド。
焦点を当てた犯罪そのものは面白いのだから、この集の一つでもいいから長編ものとして読みたかった。

短文が多いせいか、日本語の文章としては味気なく感じてしまった。
あともう一ひねり翻訳家の方には頑張って欲しかったなあ~。
訳し方次第では、短文でも光るものがあると思うのですが・・・。






罪悪 (創元推理文庫)
No.17:
(8pt)

インドリダソン三作目

凍るような寂しさが下地にある三作品。
人間描写という点では、この「声」が一番描かれていたと思う。

突然の展開が、「湿地」
寂しさと切なさが読み終えたあとも尾を引く「緑衣の女」
「声」は事件の進み具合よりも、人の考え方・自分では理解できない人の価値観が最後までじっとりと粘りついている。

まるで日本人作家の作品を読んでいるかのような流暢な文章。
翻訳家の才能に感嘆。

声 (創元推理文庫)
アーナルデュル・インドリダソン についてのレビュー
No.16:
(8pt)

ディバインも三作目となると

おおよその展開は分かってきます。
それでも、読み出したら止まらないのは、きっと緻密な人間描写にあるのだと思います。

海外の大学のことは何も分からなくとも、何となく?教授の表情・性格・その人の歴史までもが分かってくるから不思議です。
付け加えるなら、翻訳の巧さもあると思います。

老練でプライド高き教授陣の素顔を?ここまで書けるのは、ディバインしかいないのかもしれない。

悪魔はすぐそこに (創元推理文庫)
D・M・ディヴァイン悪魔はすぐそこに についてのレビュー
No.15:
(7pt)

夜長を楽しむ時

何もすることがない夜
ぼんやりと時を過ごすには勿体ない夜。
そんな時は是非ディバインの小説を読んでみてください。

この作品は多少ユーモアがあって、ドキドキ感もほんのちょっぴりあって
あとは謎解きというよりも、文章や会話を楽しめるものでした。
私は主人公の生き方や価値観に全く同意できませんが、まあーこういう人が世間一般からすると魅力的なのかも??

海外ミステリーの楽しみは、登場する食事やお酒がどんな風に表現されているかという点もあります。
食べたことのないメニューなら、一度は食べてみたいと思うし
聞いたことのなかったお酒なら、ネットで検索したり・・・。
ディバインの小説にはそういう場面が余り登場しないので、ちと残念ですね。


五番目のコード (創元推理文庫)
D・M・ディヴァイン五番目のコード についてのレビュー
No.14:
(8pt)

本格派ミステリー

海外ミステリーに的を絞って約一年少々。
面白そうな小説ばかり読んでいます(中には評判以下のものがあったり、私には不向き?なものがあったり)

評判というのは、人それぞれ見解の違いがあり、やはり自分で読んでみないと分からない・・・。
当たり前ですけどね。

ディバインは、予想以上に面白く正統派のミステリーでした。
派手な展開やアッと驚くような謎解きが好きな人には物足りないかもしれない。
でも、じっくりと本と向き合いたい人には打って付けの小説だと思います。
未読の方は、是非読んで頂きたい!


跡形なく沈む (創元推理文庫)
D・M・ディヴァイン跡形なく沈む についてのレビュー
No.13:
(8pt)

決め手は相棒

相棒が良ければ、会話も弾むし
相棒が良ければ、捜査も進む・・・もちろん、読む速度も進む・・・こういう単純明快が活きた小説。

プロットよりも、生のFBIの様子がこちら側にも伝わって、ノンフィクションのような感じを受けた。
生きにくい人達がいて、そういう人達が血反吐を吐きながら犯人を捕まえているんだろうな・・・と。

リンゼイの小説は、フィクションだけれども、生々しく
そういう世界の一部に現実の私達もいるのだと、読み終わったあと、薄ら寒くなった。





鉄縋 (講談社文庫)
ポール・リンゼイ鉄槌 についてのレビュー
No.12:
(7pt)

犯罪者と追う者とのバランス

ミステリー、刑事物、サイコパス
などなど、追う者と追われる者とのバランスが(ページ数的に)保たれている状態だと、最後まで楽しめると思う。

初めて読んだリンゼイ物でしたが、最後まで楽しめた小説でした。
途中、??と思う個所はありましたが、小説的には及第点ではないでしょうか。

ジェフリーディーバーが同じ作品を書くとすると、この倍は長くなるのだろうな~みたいな
余計なことを考えながら、小さくまとまって、時間つぶし?退屈しのぎには打って付けの小説だと思います。

ただ難点は主役に魅力がなさ過ぎ・・・・男女とも。
どうしてなんだろう・・・ハリーボッシュは登場するだけで魅力満載なのに・・・この違いは・?




覇者〈下〉 (講談社文庫)
ポール・リンゼイ覇者 についてのレビュー
No.11:
(8pt)

とらえ方にもよるけど

最初読み始めた時は、この作品は「ボツ」だなあ~と思いましたが
半分以上進むと、段々とのめりこんでいきました。

猟奇殺人オッケー、血みどろのシーンオッケーの人なら、お薦めです。
かなりキツイです。

小説の終わりが分かったあとでも、もう一度最初から読んでみたいと思わせるような、しっかりとした内容になってます。
ルヘインの良さって何だろう???
行き当たりばったりのように見せかけて、しっかり計算し尽くされているとこかな???
こういうのがミステリーの醍醐味なんだろうな。

闇よ、我が手を取りたまえ (角川文庫)
No.10:
(8pt)

フロストに慣れると・・・

ウィングフィールド作品は二作目です。
初めて読んだ「フロスト日和」はフロストのキャラが強烈で、笑っていいのか?それとも?ここは笑う場面ではないのか?
等々、一歩下がって読んでましたが(と言っても、中盤以降は笑って笑って楽しく読めました)
フロスト流に慣れてしまうと、一歩下がることもなく、堂々と?冗談が楽しめました。

先週、偶然にもユーチューブでテレビシリーズを見付けました。
(想像していたフロストとはちょっと違う顔の役者さんでしたが)
英語が(それもコテコテの?イギリス英語)難しく途中で断念してしまいました・・・涙。
マレット署長や警察長の雰囲気は想像通りでした。


クリスマスのフロスト (創元推理文庫)
No.9: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

テンポ良く

昨日、イレーヌを読んだせいか、テンポ良くストーリーが進み
小説らしく?終わるところが高評価に繋がったと思います。

小説が好きな人は一時の幻?一時だけ現実から離れて別の世界を見てみたい・・・
少なくとも私はそうなのですが。
普段とは違う世界を知って、そして考えて、目まぐるしい展開に心躍らされて次のページ次のページとハラハラドキドキを味わって・・・と、正統派の話でした。



遮断地区 (創元推理文庫)
ミネット・ウォルターズ遮断地区 についてのレビュー
No.8:
(7pt)

終わらない

物語が終わっても何一つ終わるものがない。
悲しい小説でした。

小説の大半は悲しみであったり喜びであったり、それぞれの終わり方があるのに
この話は読んだ後取り残されてしまったような、独り冷たい川の中に残されてしまったような寂しさがあるだけ。
映画も撮られているようなので、一度見てみたいと思いました。

ミスティック・リバー (ハヤカワ・ミステリ文庫)
デニス・ルヘインミスティック・リバー についてのレビュー
No.7: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

とにかく格好良い!

女性なら誰でもハリーに恋心を抱くに違いない・・・とは言い過ぎとしても
半数以上はハリーに恋するに違いない。
(男性だって憧れると思うけど)

ジェットコースターのように流れる展開の中、どの場面でもハリーは男の中の男!
こういう憧れは全世界?共通なのだろうな~と、うっとりとしてしまう。

三級刑事だから、ハリーが格好良く見えるのか、事件がなくても(平凡な日常の世界でも)
ハリー自身が格好良いのか・・・
やっぱり事件が絡むから格好良いのだろう。






トランク・ミュージック〈上〉 (扶桑社ミステリー)
No.6: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ハリーボッシュ、9冊目

ボッシュシリーズで一番好きな小説は?と聞かれたら
「ラスト・コヨーテ」「夜より暗き闇」「暗く聖なる夜」・・・・迷って迷って、「ラスト・コヨーテ」!
二番目に「ブラック・ハート」か「夜より暗き闇」
(ボッシュシリーズ以外なら、「ザ・ポエット」!これは何も迷うことなく決定なんですけどね。)

今回の作品は、ボッシュシリーズの中では「定番」といわれる流れだったと思います。
ハラハラドキドキしながら、順調に話が進んでゆく。
丁寧なボッシュ?サラリーマンじゃないけど、サラリーマン的なボッシュだったと思います。

最後に、タイトルの「ブラック・ハート」。
何の面白みも魅力もない・・・
私だったら「ドールメイカー」あるいはタイトルそのものの「コンクリート・ブロンド」

コナリーは背後から襲うこともなく?真正面からぶん殴るタイプ?だと思うので
ガツン!と直球でタイトルつけませんか?





ブラック・ハート〈上〉 (扶桑社ミステリー)
マイクル・コナリーブラック・ハート についてのレビュー
No.5:
(7pt)

繋ぎ止めるものは

レオの最後の物語です。
どこまでいっても辛い。
終わりはあるのか・・・幸福という終わり方はあるのだろうか。

どこまでも深い、そして冷たい。









エージェント6(シックス)〈上〉 (新潮文庫)
トム・ロブ・スミスエージェント6 についてのレビュー