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靖国への帰還



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靖国への帰還の評価: 3.88/5点 レビュー 42件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.88pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全42件 41~42 3/3ページ
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No.2:
(4pt)

小説仕立ての「靖国原論」。とてもスピリチュアル。

B29と交戦、被弾して厚木へ帰還した夜間戦闘機「月光」。
負傷し、意識を失っていた搭乗員が目覚めた時、そこは見知ったはずの基地ではなかった。
戦争中の日本から、いきなり現代の日本へへタイムスリップした若者が見たものは‥。
 いつまでも「靖国」で右往左往する日本に、著者は祀られている者の口を借りて、
〈恐らくは〉著者の思いであろう意見を吐露している。
 現在のさまざまな状況を鑑み、「そんな単純なものじゃ、ないんですよ」と言葉を挟ませたり、
論争させたりしているが、著者は、「祈り」とは単純であたりまえ、宗教以前にまず祈る心がある、
と喝破する。
 死者の前で真摯たれ、が日本の習慣だと言う。
「覚悟」と「責任感」のない、今の世の中に、怒りを通り越して、絶望しているかのような
内田康夫がいるのだと思った。
 誰しも死にたくはない。
 だからこそ、国を守るために死んだ人たちを祀り、その死によって自分たちが生かされている
ことに、感謝するのだ。
 靖国は、人を祀ることによってその行為を顕彰しているのだと、思う。
 本書を読んで、すなおにそんな気になれた。
 他国の思惑ばかり気にしている政治家の皆さんに、是非読んでいただきたい。
 戦死者に、国として敬意を表さないのは日本だけなのだから‥。
靖国への帰還 (講談社ノベルス ウA- 19)Amazon書評・レビュー:靖国への帰還 (講談社ノベルス ウA- 19)より
4061827286
No.1:
(5pt)

平常心では読めない

当初の舞台は昭和20年5月の厚木基地方面上空。
本土に焼夷弾を撒き散らすB29を迎え撃つべく、死闘を展開する日本航空隊。
凄まじい場面の連続で、手に汗握るばかりだが、間もなく舞台は平成19年の現代に移行する。

物語は靖国神社の存在意義について、非常に多方面の角度から検証する。
それは、太平洋戦争の戦時、平時である現在、兵士の家族や恋人、そして戦死した英霊の立場からと、
これでもかという程、多くの角度からスポットを当て、靖国を通して太平洋戦争を見つめる。

物語中では、タイムスリップという、非現実的な現象も起きている。
この事には当初は違和感も感じるが、物語の凄まじさの前には、霞んでしまう。

それにしても、兵士と恋人の関係から見た靖国はやりきれない。
その切なさに引き込まれて、一気に読み進んだ。

靖国を通して、太平洋戦争そのものを問う、重いテーマの本書。
とても平常心では読めない。
靖国への帰還 (講談社ノベルス ウA- 19)Amazon書評・レビュー:靖国への帰還 (講談社ノベルス ウA- 19)より
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