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(短編集)
痺れる
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痺れるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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9編の短篇集。1冊で9話の「まほかる」を味わえるおトク、贅沢な文庫。「普通じゃない」を筆頭に、「やはりこの人関西のオバハン」的な。「まほかる殺人小説」をもお笑いにしてしまうのも「関西」なのか。まほかリスト?を満足させない作品もあるかもしれないがどんでん返しのラストも待ち受ける、そして想定外思わずニンマリもあるある、納得の短編集。 | ||||
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代表者作品の中に見るサスペンスとはまた違った日常の中の人の中に潜む倒錯感といった恐怖を味わえる作品でした。人間って怖い。。短編集の1つ1つに登場する人たちごとの倒錯感、凄みみたいなものを私は感じて、とても堪能させていただきました。 | ||||
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情緒的な官能的な自然的なそんな作品。短編一つ一つに人間の奥底に眠るある種の嫉妬や罪が明らかになっていく。恐怖とまではいえないが、冷たい霜のようなうすら寒さを覚える。ミステリー性はそれぞれ読み手次第だが、こんなミステリーもありだと私は感じた。また読んでみたい。 | ||||
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孤独な男女が主役の、どことなく昭和な雰囲気が醸し出された短編集。 いわゆるイヤミスとはちょっと違うポップな作品も収録されていてバリエーションは豊か。著者の作品に見られる女性からみた男性への怨念は、それほど感じないので、男性でも気楽に読める作品集となっている。 若い男性に心奪われた山荘に住む女性「ヤモリ」、映画館の痴漢を心待ちする女性「TAKO」、親切の押し売りに煩悶する女性「テンガロンハット」(これはキング風)がベスト3。 やっぱり文章がお上手! | ||||
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沼田作品は初めてだったのですが、いい意味で期待を裏切られた作品。 映画化される作品もあり、もしかしたら前評判だけが良くて 実際読んだらがっかりするかもと思いながら読み始めたら 止められなくなりましたね・・ 特別な誰かではなく自分自身にも起こり得る話が多く、 隅々まで共感はできないけれど、あり得なくもなく、 そして分からなくもないな・・と・・ 女性のいい意味でも悪い意味でも細やかな 心理描写は素晴らしいと思います。 短編集なので字数はそれほどないのに 長編を読んだような満足感があります。 ただ、読み終わっても心の奥にネットリとした 何とも言えない感覚が残るので、好みが分かれるかもしれませんね。 | ||||
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初めて沼田まほかるの本をkindleで読む。 短編集なのですぐ読めた。 日常のなかに潜む異世界を描く女流作家の作品を探していたので、あたりだった。 女特有のいやらしい触感で描かれていて得心させられた。 女ならではの感性の微妙なニュアンスや容赦ない残虐性のなかに世界をみるマナコや情欲の滑稽さやおぞましさ・・・ オチがあったり、 ユーモアがあったり、 殺人したり、 殺人計画たてて実行したり・・・ 女の主人公の平凡な日常のなかに徐々にひろがっていく普通じゃない感覚世界・・・ その世界の肥大化・・・ 女の生理の微細な描写は作家自身が女だから情け容赦なしの筆致で綴るのが最大の魅力だろう・・・。 これらの作品を、 例えば、 家庭の主婦なんかどんな風に読むのだろうか・・・? 多分、 読者の半分以上は女性であり、 ごく平凡な日々を暮らす女性だと思うのだが・・・ 内在している事象は、 不倫・情欲・嫉妬・殺意・殺人・・・ それらのなかに内在するとらえどころのない女の情感の揺れ・・・ 犯罪の匂いぷんぷんのイってはいけない領域に踏み込んでいく普通ではない時空間=異世界・・・ ここに描かれる犯罪的世界をエキスにして 平凡な主婦は家庭生活を円滑に切り盛りしていくのだろうか・・・? 脳内に貯まりに貯まった小説が提示する幻影風景が婦人の読者の脳内を挑発し凌辱し・・・・・・ ふっと、 婦人は、 日常の裂け目に小説と同等の犯罪に類した世界を侵入させはじめるのだろうか・・・・・・? | ||||
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展開も結末も面白く、一気に読んでしまいました。 人の描写がうまいなと感じました。 | ||||
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沼田まほかるの魅力が存分に凝縮された1冊。 桐野夏生に通じるかのような、登場人物の強烈な内面の描写が1級品。 取り扱っている題材は決して明るいものではなく、崩壊、破滅、退廃といったワードを彷彿とさせるため、万人にはオススメできないが、 この強烈な個性はハマる人はハマるだろう。 文や物語に突き抜けたような魅力がある。 筆力の高さは折り紙つきだ。後はこのブラックな作風が合うか合わないかだろう。 長編である、猫鳴り (双葉文庫)や彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)も良かったが、 この短編集の出来も非常に良い。 背筋が冷えるダークな物語を求めている方にオススメだ。 | ||||
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「九月が永遠に続けば」から「猫鳴り」、「彼女がその名をしらない鳥たち」、「ユリゴコロ」、「アミダサマ」と読み継ぎ、本書で現時点での沼田まほかるの作品は全て読んだことになる。ワクワク感で読むというより、人間の救いようのない断面を残酷なまでに描写し、その重量感に圧倒されてきたように思う。本書は9篇からなる初の短編集であるが、特に印象深かった3篇に言及したい。 「ヤモリ」 冒頭、生きているヤモリがゴキブリホイホイに絡めとられ、それを井戸に投げ捨てる描写があり、その何ともいえぬざわつき感が、劇的なラストに反映され、非常に完成度の高い作品になっている。 「テンガロンハット」 テンガロンハットの男の徐々に昂まってくる不気味さが沼田ワールドの真骨頂で、姉が来なかったらどうなっていたのだろうと思う。このインパクトが凄い。 「クモキリソウ」 「蜘蛛切り草」と書くが、「雲霧草」がふさわしいと七枝は思う。この何気ない印象が、余韻のあるラストになるのである。 期待度が上がるにつれ、書くのも大変だろうが、早く次作品が読みたい。 | ||||
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まほかるワールド全開の久々に一気読みです。 ほんとは入院したらと思い購入したのに終わってしまった↓ まほかるさんの本って、不思議な感覚が好きです。自分は「9月〜」もよかったけど「アミダサマ」が好きです♪ 短編集もいいですね★ | ||||
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沼田まほかるの世界にハマってしまったはいいけれど、全て読破してしまって、次が出ないので、ヤク切れ状態です。早く書いて~!! | ||||
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「アミダサマ」に代表される、 沼田まほかるの本格ホラーを想像して購入しましたが、 サイコホラーというか、 もっと日常に近い心理劇の短編集でありました。 「沼毛虫」だけがホラーの香り濃い作品で、 この小説集の中では異色です。 すべて孤独な女性が主人公。 孤独な女のテリトリーに男が入り込む。 その男の異常性であったり、 女の心の奥に眠る狂気だったり、 日常が突然別の様相を帯び始めるのです。 じんわり怖い。 読後感はやや重いですね。 最後に残るのは「絶望」でしょうか。 沼田かほるこは女の孤独と絶望を、 ちょっと意地悪な目線で描いています。 桐野夏生とはちょっと違うけど、 立ち位置は似ています。 苦くてじんわり怖い作品です。 | ||||
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文章に、神がかっているかのような迫力があります。 一文一文、丁寧に読んでも、一文とて気を抜いていい文はないくらい。 林檎曼荼羅、が特に印象に残りました。細部が非常にリアリティがありすさまじい。 ただリアリティが凄すぎて、人間、特に自分の暗部を撫でられるような気持ち悪さもあります。嫌な部分を触られるというか。 読後、すごく疲れて、この作家苦手、大嫌い、と思うのですが、本屋で見つけると、これこそが読まなきゃならない本だ、とつい手を伸ばして、読んでしまう。 どの作品も、女性、母性、の嫌らしい部分を丁寧にリアルに書き綴っていて、すごく嫌な気持ちになる。 いつか、ハッピーエンドの恋愛を書いてほしい。この文章力で、少女マンガやハーレクインのような小説を読んでみたい。ぜひ。 | ||||
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まさに、まほかるワールド。普通短編集といえば、気楽に読めてあっさりだけど、これは違った!!一つ一つに思わず引き込まれ、それぞれのシーンが目の前にくっきりと浮かぶ!「ヤモリ」を読んだその時に、窓の内側に小さなヤモリが侵入してきて、ぞおおーとしました。まさに【痺れる】作品です。 | ||||
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作者の筆力に痺れました。 沼田まほかるを読んでみようかと思った人は、 最初にコレから読むと良いかもしれません。 9編の短編からなる1冊。 どの話も、物語の舞台と始まりは、ありふれた日常なのです。 しかし、何かをきっかけに狂っていく主人公たちの日常。 それは古い記憶だったり、 悲しい事件だったり、 突然の訪問者だったりするのですが、 いずれも、もしかしたら誰もが心の中に持っている、 小さな虫の卵のようなものが、 何かをきっかけに孵化し、 体の中でおぞましくも育ってしまったから起きてしまった悲劇。 この作品にも、メタファーのように「沼毛虫」や、黒いナメクジなどが出てきますが、 そんな生き物に寄生され、 どんどん壊れていくような、 そんな気がしました。 どこにでもある日常が壊れてしまう。 その恐ろしさ、こわさにどっぷりとハマってしまいました。 | ||||
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ゾクッとするブラックな小説集。ミステリーでもあり、ホラーでもあり…。でも、トリッキーな大どんでん返しを仕掛けられたり、見たこともない魔界へいきなり引きずり込まれたりといった、アクロバティックなアクションを浴びせられ、日常の遙か彼方へ放擲されるわけではない。 例えばそれは、自分一人きりだと思っていた部屋のなかで、ふいに首筋に息を吹きかけられるような、そんなささやかな悪意のアプローチ。瞬間、ゾクッと背筋に悪寒が走り、ほんの数センチ、体が地上から浮き上がったような感覚に見舞われる。そんな不安な浮遊感にもてあそばれる作品集。 首筋を押さえながら驚いてふり返った時、そこには微笑がある。悪戯な少女の笑みであったり、妖艶な美女の微笑みであったり、狡猾な毒婦の冷笑であったり、醜怪な魔女の嘲笑であったり…。その一瞬の表情が語る悪意のサジ加減で、同じブラックにも微細な濃淡の違いをかもし出す。いい作品集だ。 同じ作者の『ユリゴコロ』と『猫鳴り』も読んだが、本書が一番のお気に入り。もしかして、長編より短編がお得意? 願わくばそうであって欲しい。「短編上手は、小説上手」…。確か、誰かがそんなこと言ってなかったっけ…。 | ||||
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「彼女がその名を」「ユリゴコロ」が強烈な重厚作 なだけに、短編の出来はどうなのか? 期待に違わず、まほかるワールドが炸裂。 エロス・ホラー・喜劇を重々しく連鎖させながら、 日常に潜む人間の心闇を、まさしく井戸の中へ 投下し、深い底から響いてくる音が、各編ごとに 高低強弱あり、音が可視出来るような仕上げになっている。 9編あるが、捨て作もない、希有な完成度。 救いようのないモノ、笑ってしまう結末、女の情念と寂しさ、 孤独感が招く非日常への罠、エロの根底にある不気味な粘度等、 よくもここまで引き出しを充実させ、引きこまれる文脈を披露 したものだ。 オープニングにふさわしい「林檎曼陀羅」の真実のやりきれなさ、 「ヤモリ」の終結に向かう過程でのまとわりつく寂寥感、 「レイピスト」「TAKO」での主人公の不条理な女芯覚醒、 そして、「エトワール」で翻弄される女ごころで締める。 失礼な言い方だが、妙齢で紆余曲折を経験したと思われる筆者 ならではの白眉作品であった。 ひとつだけ、各編の最後の締めの一文のインパクトが短編としては 今ひとつなので、★4とした(シュルシュル除く)。 内容・文体・配置などには文句のつけようがないので、 やはり次回作が大いに期待できるまほかる女史なのである。 | ||||
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9編からなる短編集です。 似たようなテイストの作品がなく、 どのお話もそれぞれに違う怖さがありました。 完全に現実を見失ってしまった人のお話から、 日常から危ない世界に一歩踏み入れてしまった人まで、 どれかの主人公にはなる可能性があるかもと思いながら、 怖い物見たさで読みました。 なかでも私は、 「ヤモリ」と「テンガロンハット」を特に面白く読みました。 笑ってしまうような表現と、ぞくっとする怖さが紙一重で、 これからの暑い季節に特に良いのではないでしょうか。 細やかな表現力で、確実にお話の世界に入り込める、 お薦めの一冊です。 | ||||
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9編からなる短編集です。 似たようなテイストの作品がなく、 どのお話もそれぞれに違う怖さがありました。 完全に現実を見失ってしまった人のお話から、 日常から危ない世界に一歩踏み入れてしまった人まで、 どれかの主人公にはなる可能性があるかもと思いながら、 怖い物見たさで読みました。 なかでも私は、 「ヤモリ」と「テンガロンハット」を特に面白く読みました。 笑ってしまうような表現と、ぞくっとする怖さが紙一重で、 これからの暑い季節に特に良いのではないでしょうか。 細やかな表現力で、確実にお話の世界に入り込める、 お薦めの一冊です。 | ||||
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沼田 まほかるさんの最新短編集です。 林檎曼陀羅/レイピスト/ヤモリ/沼毛虫/テンガロンハット/ TAKO/普通じゃない/クモキリソウ/エトワール の9つのお話が収められています。 最近の女性作家が怖い話を書かなくなり恋愛・日常的な作品に移行する中で 久しぶりに背筋がぞわりぞわりとする様な作品に出会いました。 どの作品もとにかく怖い。 それも血が飛び交う様な怖さではなく心理的にぞくぞくする様な恐ろしさ。 怖いけれど結末が気になって読み始めたら止まらない。 こんな短編集を待っていました。 次回もすごく楽しみです。 | ||||
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