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永遠の0



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【この小説が収録されている参考書籍】
永遠の0 (ゼロ)
永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0の評価: 3.96/5点 レビュー 2076件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.96pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2076件 861~880 44/104ページ
No.1216:
(4pt)

原作はこれからですが・・・

本日映画を観てきました。
そして原作を購入しようと思ったため、原作はまだ見ていません。
(のでレビューを書いていいかどうか迷いましたし、☆も一つ落としました)
正直戦争ものは苦手で、避けて通っていました・・・

父は特攻隊に所属していたという話を昔聞いた事があります。
予科練とかいうところを経て、自ら志願して特攻隊員になったとか・・・
それを聞いたのは本人からではなく、母からでした。
本人から戦争の話は直接聞いた記憶は、ほとんどありません。
(でも「同期の桜」はよく歌っていて、私自身がメロディーを覚えてしまいました)
特攻隊に所属していながら、機体の故障か本人の病気か怪我か(この辺うろ覚えですが・・・)で、特攻しそびれてしまい、終戦を迎えたのだとか。
「自分だけが生き延びてしまった」と母に語ったそうで、それを聞いた時には、そもそも戦争というものが非現実的で想像もできない世界だったため「あの渦中にいたのか」と他人事のように聞いた記憶があります。
それでも強烈な話だったので、なんとなく記憶の底に残っていたのが、本日映画を観て思い出しました。
きっと当時の父は、あのや○ざの親分や、三浦春馬のおじいさんのような気持ちだったんだろうな、と。

当時の話を語れる方々がご存命のうちに、我々現代に生きるものは、次世代に日本を引き渡す者の責務として、きちんと戦争に対して向き合い、知るべきなのではないか、そう映画を観て思いました。
第2次世界大戦は、戦争を知らないものにとっては、非現実的ですが、紛れもない現実だったのだという事。
もう2度と、戦争という悲劇を起こさないためにも、きちんと語り継いでいくべきではないか・・・
そんないろんな事を考えさせられた映画で、中だるみもなくあっという間の2時間半でした。
まずは原作を購入して、きちんと読んでみたいと思います。
永遠の0 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:永遠の0 (講談社文庫)より
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No.1215:
(5pt)

永遠のゼロ最高

何度も何度も涙がでてきてそれでも涙がでてきた。
何とも言えない作品ではないでしょうか。
永遠の0 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:永遠の0 (講談社文庫)より
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No.1214:
(5pt)

低評価している人の理由として

この小説には大本営や軍令部への批判が出てきますが、それに対しての反感感情が主ではないでしょうか。
家族を国家より優先しようとする宮部の価値観に対しての不満を書いたレビューも多く見かけます。
文体から推測するに、匿名掲示板で活動している、いわゆるネトウヨと呼ばれる人たちがその主流だと思われますが
上層部に対する批判や宮部の価値観などに反感を持ち低評価をするのは、いささか的外れではないでしょうか。
まず、軍上層部の作戦の誤りにより大勢の犠牲者を生んだことに対して、
「上層部にも国を想う人たちはいたし、作戦の失敗を結果論で語っている」と不満を書かれている方がいます。
しかし指揮官と一般兵士の立場は違います。
大勢の人間を命令通りに動かす、それこそ命を握る立場にいた上層部の責任は重いものであり
「頑張ったから」「机上の理論では間違っていないから」作戦の誤りが許されるものではありません。
戦争を結果論で語られるのは当然の事ですし、膨大な事例の元にその結論を導き出しています。
また宮部の価値観そのものを否定している方も少数いましたが、価値観の違いを理由に低評価にするのは、少し子供じみてはいないでしょうか。
匿名掲示板で権力者側に立ち弱者を罵倒することで、現実社会での劣等感を解消しようとするネトウヨと呼ばれる人たちの文体を散見しますが、
その方たちの意見は感情ばかりが先行していて論になっていません。
老人の語り口調に生々しさがないこと(取材不足?)や、大空のサムライや壬生義士伝のプロットの流用など
作品自体に深みがやや欠けていることについての批判は納得します。
しかし戦争を知らない人への入門書としては、丁寧な解説でわかりやすく秀逸だと思いますし、変にひねらず専門的な方向に踏み込まない分
大勢に読まれることに成功したのでしょうし、入門書としてはおすすめです。
永遠の0 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:永遠の0 (講談社文庫)より
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No.1213:
(5pt)

えいえんのゼロ

ぶこぼんでしたが、こんぽうもよく、なによりスムースにてもとにとどきました。
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No.1212:
(4pt)

戦争もの

正月で話題作をと思い一気に読み込みました。
レビューもいい方と悪い方をそれぞれ相当数を読み込みました。
個人的には毎年靖国に行くので、廻りには「右翼」系のレッテルを貼られている53歳男です(笑 ちがいますけどね)
戦争論のマンガもよみ(誰だっけ?)当時の戦況、その他の本、靖国の売店(歴史館)で売っている櫻井よしこさん
の日本人よ「歴史力」を磨け等々読込み、語れるくらいのレベルではあります。

で結論としては他の本からの編集ではあるが、一般的には広報としてはいいのではないか。という思いです。

一つ星のレビューの人が盛んに他の編集である、よって読む価値が少ないを言っているがはたしてそうか?
この手の歴史系、特に大東亜戦争もの(第二次世界大戦ね)は敬遠する人が多いのも事実。いまの若者はアメリカと日本が
戦争をした事さえ知らない人がいる程度で、難しい歴史書にあたるものを読み込めっていうのは無理があるとおもう。

会計を知らない人が会計学の専門書を最初から読むより「さおだけ屋がなぜ潰れないのか」を読む方が簡単でイメージがつかめるのといっしょ。
それで会計を知っているといわれても困るけど、入門書であるのは間違いない。これも同じ。読み込み易いようにインタビュー形式にしているのは
作者の技術であると思う。こんなに当時の事を現在80歳以上の人が名前、時期、場所迄鮮明に覚えているわけがない。
そこは正直突っ込まないでほしいと思う。

作者が言いたいのは、「興味を持って、知ってね」戦争に行った人が悪い人ではないんだよ。って事だと思います。
これはマンガで戦争論等を書いている誰だっけ?と共通してる思いではないんでしょうか。
なので、まったく当時の事を知らない人向けに書いて、戦争の事が嫌いでまったく全面否定し、鼻から聞く気がない人に対して興味を持ってもらうという主旨であると思います。それにより、より深く興味を持つ人は次の本格的な歴史書を読み込みをするのがいいと思う。
そういうキッカケつくりでいいのではないでしょうか。
そういう意味でこういう本が出版され、映画になるのは個人的には非常にうれしいと思っています。
単にTVとかで第二次世界大戦で日本がすべて悪い等々のドラマみたいのがありますが、個人的は違和感を覚える。
これを読んだらぜひ、櫻井よしこさんの「日本人よ歴史力」を磨けを読んでもらいたい。慰安婦問題、南京問題等々がわかると思う。
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No.1211:
(5pt)

永遠の零

大変感動しました。神風特攻隊の真実を知ることができたようです。国のためだけでなく、家族のために戦った真実も新鮮な感動でした。
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No.1210:
(3pt)

どんでん返しのアイディアは良いのだが

旧軍に関する記述は、どこかで見知った事実や論評が多く、目新しさに欠ける。「えっ」と思ったのは、海軍パイロットは、落下傘の袋の中に小便をしたというお話ぐらい。読みやすく、素直な構成だが、もっと創作的な要素を期待していた。確かに、泣かせどころはあるのだが、新奇さに欠ける物語を読むというのは、ちょっと忍耐がいる。最後のどんでん返しは、予想できないものだったが、そこに至るまでがやや冗長に感じた。
文献を読み込み、エピソードを紡ぎ合わせた小説がここまで売れるベストセラーになりうると証明したことは、後進を勇気づけるかもしれない。
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No.1209:
(3pt)

文章講談としての面白さ

僕は、この小説は、一言で言えば、非常に巧みな「文章による講談」だと思う。
そして、作者も、それを狙って、この小説を書いたのではないか?僕は、そう思っている。
本の売れない時代に、売れる本を書いてやろう!
放送作家出身で、エンターテインメントの酸いも甘いも味わってきた作者の、出版界への挑戦とも受け取れる。

小説の中の登場人物たちが、あたかも、彼ら彼女ら自身の肉声で語っているような、そう感じられることが、小説としての必要条件だと僕は思っている。
ところが、この小説では、登場人物全員が、作者の思いを語るための、道具としてのキャラクターになっている気がしてならない。
「文章による講談」と僕が考える所以だ。

この小説を読み始めて、僕が、一番最初に連想したのは、新聞の文化欄に載っている、大人が子供に、社会問題について、やさしく解説してあげるコーナーだ。

「お父さん、最近、TPPって言葉を良く聞くけど、どういうものなの?」
「それはね、多くの国々が関税などの障害を取り除いて、もっと自由に貿易をして、お互い、発展して行こうと言う、条約のことだよ」
「そうか、それなら、いいことだね。日本も参加した方がいいよね」
「それがね、いいことばかりじゃないんだ。この条約に参加した結果、色々な問題が起きる可能性があるんだよ」
このような問答が続き、社会問題を、読者にやさしく解説する、お馴染みのコーナーだ。
「永遠の0」では、司法浪人で人生の目標を失いかけている青年と新米のルポライターである、彼の姉が、その子供たちの役割を演じている。

この小説に書かれている、零戦に関する知識や太平洋戦争における海軍の作戦行動の全貌は、ヒストリーチャンネルの太平洋戦争特集を観ていれば、大方得ることが出来る程度のものだ。
作者が、小説を書くに当たって、参考にした文献が、巻末に上げられているが、それらの多くは、資料を基に書き上げられた戦記読み物だ。
パッチワークのように、それらをアレンジして、物語を構成したと言われても仕方がないと思う。

これは、僕のはなはだ勝手な推測で、的外れなことを覚悟で書くが、作者の百田尚樹氏の頭の中には、読者を泣かせることにかけては当代きっての作家、浅田次郎氏の存在があったのでないだろうか?

家族を残し、やむなく修羅場へと旅立つ主人公。抜群の腕を持ちながら、それを誇ることもない、寡黙で穏やかな人柄。それゆえに、周囲の荒くれ男達から浮き上がり、時として、軽んじられる。そして、家族への思いとは裏腹に、結果として、義のために自ら命を捨てる。真のサムライとして、人生を全うするのだ。

このような主人公、宮部久蔵から、僕は、どうしても、浅田次郎の小説「壬生義士伝」の吉村貫一郎を連想してしまう。

最後に、この小説を読んで、感銘を受けた読者の方々には、ぜひ、戦没学生たちの手記を収録した「きけわだつみのこえ」も読んでもらいたいと思う。

百田尚樹氏が書いているように、検閲ため書くことを許されなかった、行間に込められた、彼らの真実の声に、どうか、耳を傾けて欲しい。

更に、もう一つだけ。
昨今、人々は、小説、映画、ドラマに、「感動」「号泣」を、ひたすら求めているように感じられるが、それらが、最も、頻繁に、社会に存在した時代は、間違いなく、あの「戦争の時代」なのだ。
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No.1208:
(5pt)

普通

女房に頼まれたから・・・・・・・・喜んでいたよ  これからもよろしく
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No.1207:
(3pt)

太平洋戦史を知る手段として便利な書

司法試験浪人中の佐伯健太郎は、祖母の葬儀の日に、祖母に前夫がいたことすなわち健太郎の血のつながった本当の祖父が別におり、特攻で亡くなったことを知る。健太郎は姉とともに、祖父を知っているという軍隊関係者を訪ねて回る。そして、祖父、宮部久蔵(大正八年生まれ)が戦闘機乗りとして、ずば抜けた腕前であるが、生きて帰るという言をたびたび表しては周囲から臆病者とも目されていたことを知る。
健太郎は四歳年上の独身の姉の慶子と、軍隊関係者を訪ねていく。そこで二人は祖父の話を聴かされるという形を本書はとっているのだが、実は話の徴集という形をとりながら次から次へと時系列的に「太平洋戦史」について述べられていくのが本書の特徴である。
まず一人目、「元海軍少尉 長谷川梅男(第二章)」の話。
「元海軍中尉 伊藤寛次 八十五歳(第三章)」の話。「元海軍飛行兵曹長 井崎源次郎(第四章・第五章)」の話。伊藤、井崎の二人の話は、太平洋戦史について、観衆の前で机上に原稿をおいて講義をしているよう。『突撃した約八百人中七百七十七人が一夜にして死んだと言われています。』(200頁)、『沈没した艦艇二十四隻、失った航空機八百三十九機、戦死した搭乗員に千三百六十人。』(244頁)。元一兵である者が戦史全体を知りえていることは不自然であり、結局、作者が本書576頁に「主要参考文献」の二十八の書籍を揚げているが、戦史を勉強した作者が作者の言葉で語っている風なのである。自宅に尋ねてきた二人(健太郎・慶子)に昔話を聴かせるような口調ではないのだ。
「元海軍整備兵曹長 永井清孝(第六章)」の話。ここでは戦史の記述よりも「ヌード写真」という逸話が述べられる。作者の作り話か上記参考文献からかはわからないが、他の章で記述された逸話が参考文献からのものということだとすれば同様かもしれない。
「元海軍中尉 谷川正夫(第七章)住居:老人ホーム」の話。ここでも戦史が述べられる。
「元海軍少尉 岡部昌男(第八章)」の話。ここでも戦史が述べられるが、宮部が特攻で死んだことを聴かされる。
「元海軍中尉 武田貴則(第九章)」の話。武田の台詞に「無防備の貿易センタービルに突っ込んだ奴ら(アルカイダ)とは(特攻は)断じて同じではない!」(423頁)とあるのは、どうやら作者は9.11の事件を契機に本書を書きあげたのではないかと思わせる箇所である。
「元海軍上等飛行兵曹 景浦介山(第十章)」の話。
「元海軍一等兵曹 大西康彦(第十一章)の話。「そんな状況の中で、ついに宮部少尉にも(特攻の)出撃命令が出たのです。」(524頁) 第十一章から以降は小説らしい展開がなされる。
「祖父大石賢一郎(第十二章)」の話。
最終章のエピローグは、宮部の最期を見たであろう当時の米軍人をとおしての話で終わる。 
この小説の舞台は、124頁に「来年は戦後六十年の節目の年にあたり、-。」とあるから、2004年ということになる。たとえば「元海軍中尉 伊藤寛次 八十五歳」というように、話を述懐する者は皆、既に高齢である。ところで、以前零戦が展示された施設で本物の零戦を観た経験がある。そしてそこへ、過去従軍されていた老人が訪れていた。数人の家族とともに旅行の途中にその場所に寄ったようなのだった。『おじいちゃん、昔、軍隊の時…どうだったの』と孫らしき女性が祖父に尋ねた。しかし、その老人の頭は既に痴呆の状態でほとんど覚えていない状態であった。実際には、本書のように高齢者がよどみなく述懐することは困難であろう。たとえば設定が戦後五十年で1994年。年齢が七十五歳ということであれば、まだ現実的なのだろうが。聴き取りという体裁をとっているが、これが実に不自然なのである。しかし、本書末尾解説579頁「なまじ歴史本などより、-戦争の経緯とその実態を教えてくれる点でも実に秀逸な物語と思うのは僕だけであろうか。」とあるように、上述したような「主要参考文献」二十八の書籍を全て読み込むには、読者にとって労がいる。本書一冊で簡単に太平洋戦史を知る手段として便利な書という点では優れているのではないか。
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No.1206:
(4pt)

戦争を知るきっかけになります

作品で出てくる筑波海軍航空部隊を見学しました。映画のロケ地にもなっていたので、劇中も振り返ることができました。百田さんの作品は、しっかりとした取材で作られたことを確認できました。主人公の宮部さんのように苦悩しながら生きていた多くの先人を知りました。
よく、永遠の0は史実を繋ぎ合わせたに過ぎないという意見を見ます。それは、最もかと思います。しかし、この作品のメッセージは、皆さんがおっしゃるように、私たちの生活が、多くの先人の尊い犠牲の上にあることを再確認することにあるのではないでしょうか?ゆえに、この作品は先の大戦を知るための入門書のようなものだと思います。
実際に筑波海軍航空部隊を見学して、宮部さんがいるような気持ちになりました。特攻された方の遺影と結婚した女性や愛する人々への手紙、永遠の0という作品に出会わなければ知ることもなかったでしょう。ぜひ作品を読んで、私たちが生きている意味を考える人が増えたらと思います。
ちなみに、筑波海軍航空部隊は戦時中の建物や滑走路がそのままの姿で残されています。なかでも驚きなのは本土決戦のための地下指令本部が当時の姿で残されています。茨城県の笠間市にあります。
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No.1205:
(5pt)

 感激の一言

”すごい” の一言。 近年こんなに引き込まれた小説はありません。
わたしは元海軍兵学校生徒ですが そんなこととは関係なく 素晴らしい作品です。
友人、知人に強く勧めております。
                        平木幹夫
永遠の0 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:永遠の0 (講談社文庫)より
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No.1204:
(5pt)

とにかく読んでみたら

読後しばらく余韻が残る様な感動作です。
なかでも景浦という元やくざと、宮部の孫健太郎との別れ際の場面は、この物語を象徴する美しい名場面だと思います。
太平洋戦争、とりわけ特攻隊という題材は、軽々しく扱えるものではありません。そのせいか作品に対する評価は賛否様々ある様ですが、文章はとても読み易く娯楽小説としても優れているので、広く沢山の人達にお薦めしたい作品です。
永遠の0 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:永遠の0 (講談社文庫)より
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No.1203:
(5pt)

相反する二つの世界の人々

なんと言っていいのか?
 作品中で語られる、「上層部」「現場」の解離に背筋が凍った。
 片方は、実際に死線を彷徨い、絶望的な戦いに臨まなくてはならない人々。
 片方は、自分の責任も全うせずに。地に足のついていない、無謀な戦いを企画する人々。

 先の戦いは「子供(威勢の良さだけでなんとかなると盲信していた)と大人(戦う以上は合理的に)」の喧嘩だった。予想できた結末が招いたのは  悲しい記憶である。

  つくづく、日本人は変わらないのだなと思った。
  「戦争中」とその未来「昭和から平成」の構図は、昔から、いささかも変わっていない。
  悲しいまでに、一部の人々のためだけに日本があるのか。 そんな絶望感が湧き上がった。

  68年前の何百万の犠牲者。本当にあったことなのに、気にもしないで世情は変わる。
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No.1202:
(5pt)

自分の生き方を見つめなおす時かも

筆者は、大東亜戦争において重要な戦局において日本海軍が犯した数々の判断ミスが、確実に敗戦につながったことを物語の中に分かりやすく盛り込んで紹介している。また、その原因が、軍人の出世競争による失敗を恐れ隠そうとする文化が原因ではないかと述べている。そして、それは現在の日本の官僚組織にも続いていると。戦争は今から60年も前に起きた事実であるが、いまひとつピンとこなくなった我々に、わずか60年前には生死をかけて日本は戦争をし、多くの尊い人命が失われ、多くの人が人生が不幸な方向へと変わってたんだ、今の平和は、当たり前にあるものではないんだってことを、強く知らしめたかったのではないだろうか。後半は歯を食いしばって泣いて疲れた。
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No.1201:
(5pt)

戦争を、特攻を、宮部久蔵という生き方を、深く考えさせられる

本書の説明はほんとんど不要であろう。2006年に刊行された単行本
を2009年に文庫化した本書であるが、版を重ね続け、すでに250万部
以上を売り上げた今でも売れ続けている本である。2013年12月には
岡田准一を主演に映画化もされた作品である。

本書の構成は至ってシンプルである。太平洋戦争の零戦の操縦士で、
最後は特攻隊として生涯を終えた宮部久蔵の孫が、祖父について調
べることになり、宮部と戦争中に接点のあった人たちにインタビュー
をしながら、宮部の生き方、考え方、当時の軍人社会の様子、戦争
や特攻の様子などを浮かび上がらせていく、というものだ。

小説ではあるが、戦場の様子が非常に緻密にえがかれたノンフィク
ションのような作品であり、戦争についての知識があまりない私の
ような読者にとっては時に難しく感じることさえある読み応えがある
本である。

一部のレビューで指摘されているように、本書で書かれている内容
の全てが史実に忠実だったかについては専門家でない私には分からない。
しかし、少なくとも「戦争について書く」という重みを十分に認識して
書かれたことは確かであり、読めば、宮部久蔵という人物の生き方や、
特攻について、軍人社会について、日米の作戦や人材への違いについて、
戦争を報じたマスコミの責任について等、考えるべき余韻をたくさん
残してくれることが、小説としてこの本の価値を保証している。

本当に素晴らしい小説とは、言葉では表現しきれない。読了後に得ら
れる余韻で心がしばらく打ち抜かれるような感覚になるからである。
戦争を、特攻を、宮部久蔵という生き方を、一人の日本人として、
これからも考え続けていきたい。
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No.1200:
(5pt)

シンプルなラブロマンス

この本はフェイクションであり、戦記ではない。
ですから、若干、話が横道にそれても構わない
と思っています。
シンプルな「ヒューマンドラマ」だとして読めば、
大変な作品です。

冒頭の「悪魔のようなゼロだった」という、くだり
から、特攻で亡くなった祖父が、どのような人物
だったのか?を孫の姉弟が感想を語りながら取材して
ゆくストーリーは、面白いというより他ない。

最終的に感じるのは、この物語は「愛」を語る
シンプルな「ラブストーリー」だと感じました。
単なる戦記ではないので、勘違いして読むと違った
感想になりそうですね。

「黄金のバンタムを破った男」も読みましたが、
個人的に、こちらのほうが面白かったです。
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No.1199:
(4pt)

大東亜戦争と太平洋戦争。

読み終えて、著者はこの本に二つのことを込めたのではないかと想像しました。
一つは、戦争を知らない現代の若者に、神風特攻隊の真実をを伝え残してゆくこと。
そして、もう一つは、戦後のメディア規制への挑戦。
一昔前は、『ゼロ戦はやと』『ゼロ戦行進曲』『紫電改のタカ』といった作品がコミックでも描かれていました。
こういった作品を通じて、子供の頃から大東亜戦争に接する機会は当時はありました。
この小説を読んでおりますと、なんとなくその頃のコミックが重なってくるような思いが致しました。
本書で一番感じますのは、軍隊という組織が徹底的な官僚主義の公務員世界だということです。
自己保身に偏った司令官が、次々と信じがたい作戦を考え出し若者を殺していきます。
その状況の中でさえ、特攻隊の人たちがみせる崇高な姿に心が動きます。
カミカゼ特攻隊をはじめ日本軍が行った特攻作戦や玉砕戦など日本人自身が総括しなくてはならない問題です。
戦争体験者が高齢になってきておられますから歴史を継いでゆくことがとても大事になってきています。
安倍首相の戦後レジームからの脱却という崇高なテーマも判る人にしか判らない、では困りますからね。
多くの人に、日本にとっての大東亜戦争をもう一度学びとって欲しいという思いがあったのではないでしょうか。

そして、戦後、日本社会は旧日本軍の兵士たちに無用の罪をかぶせてきました。
シルベスター・スタローンさんが演じた『ランボー』のベトナム帰還兵が同じ立場でしょう。
国が始めた戦争に駆りだされ、命令に従って闘い、その結果戦争犯罪者に仕立てられてしまうという悲劇を生み出しました。
それを推し進めたのがマスメディアであり、左翼系市民団体です。
日本の大手新聞社は、かつては戦争を煽っていましたが、戦後は一転立場を変えてしまいます。
この本の中で著者は、大東亜戦争という表記を行い、太平洋戦争という名称を使っていません。
大東亜戦争は、日本がつけた呼び名です。大東亜とは中国からインド、オーストラリアといった東アジア一円を示しています。
これは著者の挑戦の表れだと思います。
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No.1198:
(5pt)

泣けた。

久々に、泣けた。通勤途中の電車内でしきりにハンカチで眼を覆ってしまいました。
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No.1197:
(1pt)

なんじゃこれ(笑)

やたら饒舌なご老人たち、イケイケ勘違いの新聞記者、感情的で無知だけど見た目きれいでサバサバ理想の姉、すぐ心を入れ換える不良少年、主人公は当然自分探し中…等々。登場人物たちがストーリーに都合よくステレオタイプ。底が浅く、読み応えが全くなかった。
この程度の物しか書けない人に、戦争の話は扱ってほしくないです。
永遠の0 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:永遠の0 (講談社文庫)より
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