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告白
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告白の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全562件 441~460 23/29ページ
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この作品の最も優れているところは、賢い人間が一人も出てこないところだと思う。 | ||||
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友達に借りて読みました。ラストの感想が気になり調べたら余りにも叩かれていたので一石を投じる意味で一つ。まず第一にHIVの話ですが、別に差別や偏見を持たせる内容でもないし私的には可。“HIV患者は人に血を飲ませて感染させる”とでも?阿呆らしい。コレで偏見を持つならハナからその人には偏見がある。次に、第一章からの失速。確かに第一章が一番面白いのは論を待たないが、後の部分も一つの解決を提示する話だし、蛇足と迄は言えないだろう。反省もせずに自家撞着に自家中毒を繰り返す少年Aを真の意味で裁くには、確かにあのラストも必要かと。本屋大賞としての是非を問う意見も有りますが、本屋大賞は自ら謳うように“全国の書店員が選んだ、今一番売りたい本”。少し違うけど、「強い奴が勝つのではない、勝ったものが強いんだ」的な考えで良いと思う。私自体は読んで素直に良いと思ったわけだが、過去のレビューが俄批評家気取りで好き勝手に書き散らされていたので一つ。まあこの意見も私の独断と偏見に基づく俄批評家気取りなモノですが。 | ||||
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この作品はいいと思います!この作品では、登場人物の考え方や見方がそれぞれあります。私はあまり自分の考え方というものが何だかまだはっきりしていないからこの作品はいいと思えるんだと思いますが、考えがはっきりしている人にはイライラしたり、「は?」となったりがあるかもしれません。自分の考え方と違っていたらイラッとくるのでしょうか。批判レビューがかなり多い気がしますね。違っていたらすいません。今、中学生をしている人には少しでも読んでもらいたい作品です。私的には最高の作品です。 | ||||
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通常小説の映画化はほとんどの場合駄作に終わるが、この小説は映画化するとさらに面白いかもしれない。小説としての情報量は決して多くなく、舞台も限られており、映像で見せる内面描写により本質を描くことができるテーマだと思うからだ。 ミステリーにジャンル分けされるようだが、ストーリー自体はわかりやすい。この本のポイントは展開ではなくキャラクターの心理描写の相対性にあるように思う。 テーマとしては幾つか見受けられる。 「母性の対立」、「裁き」、そして「大人と子供」。 「母性の対立」とは、登場する中学1年生男子2名が与えられた母性と、主人公の女性教師が娘に与えた母性の対立。「裁き」とは、「人が人を裁くことができるのか」という深遠なテーマであり、そこに対する各キャラクターの認識と行動。(ドストエフスキーやトルストイが物語で登場する辺りも象徴的である)「大人と子供」とは、上記2つのテーマに対して、深遠なあまり踏み込むことができず混沌を招く「大人」と、その境界を、無垢に残酷に軽々と超えてしまう「子供」の対照的な描写。 敢えて生半可な社会学的判断をするとすれば、この物語で起こったものの根幹は、「父性の不在」であるようにも思う。各人は思うがままに自らが与えられた母性を利用し、正義感を信奉し、「裁き」というオブラートに包まれた犯罪的行為に走っている。そして物語は(とても短いながらも)、唯一の父性の象徴であったキャラクターが命を失ったところから「本当の破綻」への道を歩み始める。しかし、著者が母性と父性のテーマを描きたかったのかどうかはわからない。想像するのみである。 読後感が良いかといえば決してそうではないが、テーマを中心として際立つ登場人物の視点が利己的でありながら共感できる面もあり、微妙な距離感で迫ってくる不思議な小説でもある。 | ||||
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前置きかと思うホームルームの場面から、唐突に物語が始まる。 起こった出来事、事実は、明らかになる。 この事実をめぐって、いろいろな人間の 内面の「語り」が進む。 彼らは、いったい誰に向かって 語っているのだろうか? 全編、登場人物の こころの闇の「語り」が進んでいく。 起こった事実は まちがいなく『ひとつ』 なのだ。 起こった【時】の それぞれの こころの内は、『ひとつ』だけなのだ。 ところが、経過する時間が、「いま」の状況に合わせて、あの【時】を 自分に都合のよいように脚色してしまう。 だから、動機が紐解かれることは、ない。 たとえ、作者自身が筆を進めていっても...行き着くところは、ない。 だから、バッサリ...と終わる。 気づいてしまったこの苦しみが、永遠に続かないように... 読者にも、作者にも、...そして なにより 彼らにも。 そしていま、無性に観たいんです、...『羅生門』を。 | ||||
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原作タイトルではありませんが、 正直な思いを告白すると、良いとも 悪いとも言えず非常に感想の表現が難しい。 なにが正しくて なにが間違っているのか なにが正義で なにが悪なのか 白色だと思っていたものが黒色にみえ 黒色だと思っていたものが白色にみえる。 既成の価値観に当てはめられず、 なにがなにやらわからなくて混乱している。 ラストに断末魔の叫び声が 聞えてきたような気がしたのは、私だけかな? | ||||
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ハードカバーの発売時から気にはなっていたのですが、文庫化されたということで読んでみました。 第一章の女性教師の淡々とした語り口に少々ぞっとしながら読んでいましたが、その中に出てくる何気ない事柄や人物が、後に復讐という名のパズルをじわじわと形成していくのですね。 事件やその後に関しては、犯人やその周りの人たちの目からも語られるのですが、それを読みながら考えたことは、人から羨ましがられたり愛されたりしている人でも、そうでない人と同様に心の闇や孤独を抱えていること。そして、1つの事実が、それぞれの人物の思い込みという名の歪んだスキーマによって、自分に都合の良い解釈をされてしまうこと。 読み直すと新たな発見があるし、全ての事実が明らかになっていない分、読者の想像に委ねられている部分もあります。 この小説がどのような解釈・手法によって映画化されるのか楽しみです。 | ||||
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新書で買ったものの、読む前に紛失したので文庫版を待って購入。 構成が事件当事者の一人称で進められるので、だらだらした感じがなく一気に読めました。 レビューで概要を書いてる方がいますが、先入観なく読んだ方が一気に読めると思います。 内容は、ある程度先が読めるのですが(わかりやすい伏線なので) オチで「こう来たか」と思わせるのは、最近出会ってなかったので楽しめました。 ただ、ハリウッドの大衆娯楽映画が好きな方には向かないと思います。 | ||||
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「私の娘はこのクラスの生徒に殺されました」 この言葉を映画館で見たとき、「娘を殺したのはクラスメイトなのではないかと疑う母が、犯人を探す作品なんだろうな」と思った。 悪い言い方をすれば、「無難でありきたりな話」だと思っていた。 しかし、イメージだけで判断してはいけないと今回ほど思ったことはない。 物語は5人の登場人物の「告白」で構成されている。 作品の性質上あまり深いことは書けないのだけど、読了後こんなにスッキリしなかったミステリー小説は初めてだ。 自分は最近社会的背景を盛り込んだ「社会派ミステリ小説」のほうが面白いとは感じているのだがそれでも読了後はスッキリしたい。 だからと言って詰まらなかったのかといえばそうではない。 作者が何を伝えたいのかは一回読んだだけではよくわからないが、いろんなことを考えさせられる素晴らしい作品だったと思う。 しかしこの作品をどう映画にするのだろうか? 少なくともいま自分は全く想像できない。 映像化作品が公開された場合、先に読んでしまった作品はあまり見ないほうなのだが、その意味で非常に興味がある。 ぜひ見に行きたい | ||||
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余りにも毀誉褒貶が激しくて手放しで褒めるのは憚られるが、私には非常に面白かった。 (『贖罪』が全く面白くなかったので、文庫になるのを待って読んだのだが。) マスコミを賑わす教師、ドラマ、ありとあらゆるモノを俎上に載せてぶった切る出だしは、寧ろお笑いの様でやや興ざめな部分もある。 「聖なるもの」としての教師ばかりでなく、母親をもまた、断罪しているのも面白い。 心理面での展開は充分サスペンスフルであるし、整合性もあり、人物描写もこういう奴もいそうだと思わせ、非現実的とは思わない。 テーマである少年犯罪への疑問や苛立ちを、作品の中で昇華させるかのようであった。 ”作品世界の中での”勧善懲悪を徹底しており、カタルシスもきっちり得られる。 寧ろイマドキ珍しいピカレスクロマン、ハードボイルドに思える。 批判を集めるHIVに関する誤解云々の部分にも、感染率の仕方や偏見の馬鹿馬鹿しさもちゃんと描かれていると思う。 (深読みすれば、恐らく批判するであろう読者もまた、作者の韜晦の的であったか。) 読後感が悪い・・・と思われる方は真面目過ぎるのかも。 | ||||
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私自身としては十分面白かったと思います 確かに第1章からの尻すぼみ感はありましたが、語り手に良心を持った人間が少ないので徐々に溜まっていく嫌悪感がそうさせるのかな とも思いますが。 酷評も多く見受けられますがおそらくこれは作品で取り上げられたテーマに対する嫌悪感が主なので 文章が稚拙、リアリティ云々は小説に対する作者の表現方法と読み手の求めたものが異なった結果生まれた揚げ足取りに感じます ☆5、4が多い以上それは作品に対しての大衆の声であるわけで、本屋大賞を受けるだけのことはあると思います 本屋大賞自体への非難も多いですが… 確かに書店員が売りたい本という触れ込みですから、読者に良い影響を与える本が選ばれる方が好ましいですが 選ぶのは書店員ですから結局のところ個人の価値観に左右されるものではあると思います 個人の価値観にイチャモンつけることは何も生まないので「もう本屋大賞なんて読まない、期待しない」なんてのは まさに「個人の価値観」の問題でしょう とにかく、この作品に興味を持ったのなら第1章だけでも一読してみては | ||||
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子供の死亡事故が実は殺人だったという事件を出発点として, 関係者それぞれの視点からみた真実を,一人称で代わる代わる語っていくミステリー. 語り手が代わるごとに前の語り手のエゴや視野狭窄な部分が見えて 真相の別の側面が見えてくる. それぞれのパートで語っていることと隠していることのバランスが絶妙なのである. この構成力はすばらしい. 星1つ減点したのは,一人称の描き分けが不十分な点. 文体は変えてあるものの,全体に一本調子で別な人間が書いたという感じがしない. 構成力がすばらしいだけに筆力が伴ったら,文句のつけようのない作品. | ||||
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ここまで、自分の予想を裏切る色々な思いが渦巻くなんて… 日々、相手の立場に立つ、相手を思いやる そんな場面に遭遇することがあります それは、相手の気持ちがある程度わかっていると仮定しての事だと思うのですが その思いが根底から覆された、そんな気持ちです 他人がこんなに自分の予想外の自分勝手な事を思っていると思うと 恐ろしい…の一言につきます | ||||
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本屋でラストの1ページだけ読んで、気になっていた一冊でした。 不気味感、ホラー雰囲気あり。 映画化になることを知り予告編を観て、買って読もうと思った一冊です。 面白かった。このひと言ですね。 それぞれのキャラが語り口調で自己主張もとい状況を語っていく。珍しくなくなったストーリー形式でしたが、一気読みしました。 辞職する女性教師の章が特に好みです。 淡々と語るわりにかえってそれが怖かったりする。娘を殺害した犯人が実は教え子しかも未成年、じゃあどうしたら法外の復讐達成になるのか。じわりじわりと詰みに行く。五ヶ月経ったラストの章でうわぁお見事、と思わず言ってしまいました。 ピカレスク系ですね「告白」は。 −☆はコミック化されることに対して。安易にしないで欲しいかな。 | ||||
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デビュー作とは思えない完成度だった、本屋大賞も納得の一冊! ベテランの作家にもなかなか書けない作品だったと思います。ただ読む人によっては嫌悪感があるかもしれない、人間の醜い一面を描いた物語だから、賛否両論の激しい作品でした。 | ||||
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この本は、読者を試す本である。 HIVの書き方が差別的だとか、復讐の是非とか、批判を承知の上で 作者は書いたのだろう。 「きれいごと」では済ませませんよという気迫を込めて。 デビュー作だからこそできたのかもしれない。 そこそこ名前が売れてしまうとこんな冒険はできないだろう。 出版界から抹殺されてもいいという作者の気迫・覚悟が伝わってくる。 その気迫に星5つ進呈する。 たとえば、職場の同僚がHIV感染者だとカミングアウトしていて、 忘年会で同じ鍋をつつくこととなったとしよう。 「さぁあなたはどうしますか」 こう試されている気がする。 また、正直途中までは、「えっ、これが本屋大賞?」と思っていたが、 読後この本を本屋大賞に選んだ書店員はすごいと思った。 この本は、ある意味隠れ家的な本である。 めっちゃ面白いが、公にこの本を絶賛することは、正直なところ勇気がいる。 本屋大賞といえば、「さわやかな感動」とかあまりにいい話でついつい落涙などと勝手に読者が決めてしまっているふしが伺える。 私自身もそうである。 そんな本がこの年にもあったはずである。 そこへ、この隠れ家的な本を公にさらした書店員、 またノミネート後この本に投票した書店員はえらいと思う。 (思わず本屋大賞の選考方法を調べました) 巻末の映画監督のインタビューもおもしろい。 あるキーワードをもとにこの本を自分なりに読み解くのだが、 なるほどと思わせるものがある。 自分を試したい方におすすめする。 | ||||
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若い作家が精緻な文体で淡々と情景を綴る小説は多く、それらに共通しているのは根底に「孤独」というものがあるからではないかと思います。この類のものとしては『告白』は冒頭で一気に読者を引き付ける力を持った作品です。 冷酷といっていい程に人間心理を描写し(しかもそれをモノローグで語るという冷徹ぶり)、一切の想像力を奪った文章は中盤で冗長になっていきますが、最後の結末によって読者は置いてきぼりにされ、そのうち疑問が止め処なく湧き上がってくる。 ただ読者のイメージを誘導するだけのために言葉が使われるような現代小説は一言で評すれば「軽い」し、このような作品が書ける作家を「スマート」だとは評価したくないですが、一読の価値はあると思います。本屋大賞受賞は納得です。 | ||||
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久しぶりに人に勧めたいと思える、 おもしろい本でした。 ストーリー的には 人の死から派生したことを綴った、 ハッピーさの欠片もないくらい 陰湿なんだけど、 人間の根底が垣間見れる、 深い本でした。 読後感は晴れやかではないですが、 もしよかったら読んで、 人間について あれこれ考えてみてください。 http://toshi1219.exblog.jp/10974357/ | ||||
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宮部みゆきの模倣犯を読んだ時も気分が暗くなりましたが、こっちのほうがもっと 暗い。模倣犯のほうも救いがないのですが、こっちはえげつなさはないのに、 もっと気分は暗くなる。救いがない。模倣犯のほうがまだ救いがあったんだと 思いました。 最後の部分はミステリなので、それなりに面白い感じがありましたが、それよりも 途中ででてくる登場人物の台詞がすごいです。 作者の他の本を読んでみたくなりました。こんな話題ばかり書いているんでしょうか。 映画もあるそうですが、松たか子にこの凄みが出せるような気がしません。 映画見る前に読むことをおすすめします。 | ||||
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個人的にはオビにあるような「黒さ」よりも勧善懲悪的なスッキリ感の方が勝りました。 それにしても、多くの方が指摘されている通り独白形式でこれほど奥行きある物語を描ききった筆力はすごいと思います。 第1章はそれだけで完結していて(この賞で受賞なさったようで)、一瞬「短編集?」かと思いましたが、各章がつながって膨らんでああなるとは・・・ 面白かったです。 | ||||
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