■スポンサードリンク
アルキメデスは手を汚さない
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
アルキメデスは手を汚さないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分は豊中が地元でこの本が発売されたときちょうど高校生だったもので、クラスの中ではやりました。50歳を過ぎて久々に思い出して買ってみましたが、あらすじもほとんど忘れているくらいで、新鮮な気分で読めました。お勧めです。お安いし。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
少し前に読んだ!!結構強引なとこあるけど、色々勉強になるし、考えさせられる話。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分の世代にとっては、懐かしくもあり切ない思い出もある作品。 この作品がドラマ化された時は、毎週見てはまった。 シリーズ物で、こういった当時の新しい推理小説をドラマ化した作品が、民放局で放映されていた。 当時の1970年代の香りが濃厚に感じられる作品。 この頃にしては、女子高生(ドラマでは確か秋吉久美子が演じた)の妊娠、中絶手術と死というショッキングな題材だった。 彼女が残した謎のメッセージ「アルキメデス」。 いったい、彼女の相手は誰だったのか?やがて連鎖して起こる事件の数々。 修学旅行の描写などが出てくるが、この時代の修学旅行を知っている年代なら、いっそう懐かしく感じられるだろう。 この小説の中の高校生達は、意外にも結構大人びていて、クールでシニカル。 今の若い人たちにはトリックや設定が古びて感じられ、魅力が薄いかもしれない。 しかし、最近改めてこの小説を読んだが、私は郷愁をよびおこされ、当時のままのみずみずしさを失ってはいなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
登場人物たちにどこか無理があるというか、語り口に独特の古めかしさを感じた。 作者の意図によって、登場人物が動かされているのがわかってしまった。 中盤の、次々と謎が出てくる展開は面白かった。 正統派ミステリーの面白さに触れた気がする。 ただ結末は、ミステリーを放棄して青春小説に逃げられた感じ。 ちょっと物足りないが、トリックよりも人間に焦点を当てる描き方は、当時はきっと画期的だったのでしょう。 刑事が、学生たちの行動をなんとか理解しようとしているのがとても印象的でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは、ミステリーと言うよりは青春ものというべきだと サクサクと軽快に進む物語、物語の中の年代、高校生たちは薄気味悪い気持ち悪いと今の私の年代から見るとそう感じました 学生運動、赤軍など当時を象徴すべき作品 本当にアルキメデスは手を汚さないという、タイトルの意味するものは最後のあの人物のことだったのではないでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
妊娠中絶中に少女が謎の言葉を残して死にます。その同級生の少年は 弁当に入れられた毒に倒れ、そして青年が失踪ます。 一見ばらばらな事件が、やがて一つにつながった時、意外な事実が浮かび上がります。 犯人の動機も犯行の構造も、時代の背景を色濃く反映しています。 70年代。 戦後、高度経済成長、乱開発、世代間の価値観に大きな溝が生まれた時代です。 かつてない豊かさと引き換えに、何を得、何を失ったのか。 こう書くと、何やら暗い雰囲気になりますが、作品自体はカラリと軽やかです。 作者のバランス感覚も抜群で、独りよがりの正義を振りかざす子供たちは小生意気でも ある種の魅力にあふれ、登場人物の言葉を借りれば「かっこいい」と感じる人もいるでしょう。 大人は枠の中でしか働くことができず、「すべきこと」をしなかったり、 できなかったりですが、いやしい描かれ方はされていません。 話の終わりも、大人が子供を諭すような古臭さや、子供が大人を糾弾する青臭さもなく 意外な人物が意外な価値観を開陳し、おかしな言いまわしですが、さわやかに苦笑いをさせてくれます。 ただ、このあと時代が狂乱の80年代に向かうのかと思うと、ため息が出てしまいます。 時代を見事に撃ち抜いて見せたのでしょう。当時ヒットしたことにもうなずけます。 追記 トリックがいま一つ、といった評価があったようですが、ボクはそうは思いません。 確かに大きなトリックはないのですが、小粒なトリックがつながりあって機能し 謎を魅力的にしています。刑事の推理は論理的でじゅうぶんに楽しめました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
東野圭吾がこの本を読んで、推理小説に嵌ったとの話を聞いて購入しました。 特別驚くほどのトリックとは言えないかもしれませんが、35年以上前の作品とは思えない、現代でも通じる青春小説と言えます。登場人物は高校生ですが、それぞれの人格はもう立派な大人で、恐らく今の本格推理小説の登場人物と変わらないどころか、更に深くまで人物像が描かれています。 単なる殺人ミステリーではなく、登場人物の心理状態を読者に深く読ませるのは、東野作品にも通じていると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
第19回江戸川乱歩賞受賞作。『テロリストのパラソル』が登場するまで 乱歩賞受賞作品の中ではハードカバー&文庫共に一番売れていた作品とのこと。 36年前(2009年初頭時点)の本なので、その中には昭和40年代の残り香という ものが、此処其処に漂っています。 しかし、一度絶版になりつつも、平成の世になって復刊されたというのは 単に乱歩賞受賞作だから・・・という訳では無いでしょう。例え、東野圭吾効果 が見込まれるとしても。実際、ミステリ部分も読ませます。3つの事件を多層的に 重ね、それを中盤から終盤にかけて、一気に太い一本の糸へ編み混んで行き 疑問点が明らかになる箇所は、ページを捲るのが楽しかったのです。 しかし、この作品の一番の読みどころはやはり、主人公たち(高校生だ)の 心情でしょう。或る意味において、この物語は少年少女から、大人への脱皮を 描いた一種のビルドゥングスロマンだと思うのです(作者や解説ではピカレスク 小説と述べている)。 主人公たちは社会(ここでは大人と同義語)を以下の様に見ています。 ・社会は汚れているものだ。 ・(汚れている)現実の前に理想ほど脆いものは無い。 ・それ故に、戦う為には己の手を汚さなければならない・・・という風に。 そういう結論に至った彼ら彼女らの行動は是非作中で。 そうすれば何故にこんな哲学的なタイトルになったのかもはっきりします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔、単行本を買った記憶がある。本屋でぜんぜん違うイメージの装丁で並んでいて、「へエー」って思って買ってみた。もうすっかり忘れていたと思っていたが、読んでいくうちに思い出してしまった。人間の記憶っていうものは不思議です。僕が大学4年の時に江戸川乱歩賞をもらった作品で、僕には全然時代の違和感がなく読めました(当然と言えば当然)。確か次の年にテレビでドラマ化された記憶が残っている。時代の変化の影響を一番受けるのは中学・高校時代だろうから今の若い方が読めば違和感があるのは当然といえば当然。しかもあの時期は今より嵐の真っ只中をくくりぬけた後だったもんね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さすが、 東野圭吾をその気にさせたというだけはある。 30年位前にかかれた作品だというのに、 テーマも、 動機も、 とても現代的ともいえる。 理想主義的な部分も否めないが、 それでも、 “ドラマ”で楽しませてくれる。 推理やトリックの面白さというよりは、 登場人物たちの描き方が上手なのだ。 正統派の推理小説。 骨太な一作。 解けないままの謎。 他の作品も読んでみたい作家となりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
30年以上前に書かれた作品であることを考えると、青春もの、学園ものとして 今も普通に読めることに驚きを感じる。 文章はそれほど古臭くないし、テンポもいい。 学生たちのシニカルなものの考え方、性や恋愛への一見ドライでクールな割り切り方などが、事件の動機の部分を<謎>にし、刑事たちを戸惑わせるのだが、30年後の今は、別に驚くような感覚ではない。 その意味で、価値観が変わってしまった21世紀の今、この作品から物凄い驚きや感動を得られなくても、しょうがないと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「暗黒告知」 文句無しの傑作。評価すべきは話の展開、人間よりもその筆力の濃さ。 数年に1度は、物凄い新人が出る最近の乱歩賞だが、はっきりいって本作の筆力はずば抜けている。足尾鉱毒反対派の集団の行進と、その後の警官隊との衝突の場面などは、まるで自分がその場に居る様な錯覚を起こさせる。このシーンだけで本作は★5つだ。 が、「アルキメデスは手を汚さない」で1つ減点。 一体全体、結局、誰が主役だったんだ? | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!