■スポンサードリンク
収穫祭
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
収穫祭の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.48pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すべての登場人物が倫理的な箍が外れているのと、一部の人間が 超人的な思考能力・体術を所持しているので、突っ込みどころだらけの 展開が爆笑物のブラックユーモア小説になっています。 最終章で伏線を回収……と行きたかったようですが、 まったく機能していないのが残念でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「七回死んだ男」ですっかりこの作家のファンになり、刊行されている小説を片っ端から読みましたが、読めば読むほど「あれ…あれ…」となり本作で完全にふっきれた感じです。筆者の代表作は「七回死んだ男」ですがあれは本当に特別だったんだなと…。「七回死んだ男」に惚れ込み今まで作品の評判問わず作家買いしていましたが、それをやめる決心がつきました。本作は上下巻合わせて1100ページ越えの大作ですが正直この作家の既読本の中で一番出来が悪い。褒められる部分が見当たらない。やばい。文章の読みやすさのみ評価して☆1.5ですね。 一夜の間に田舎で起きた大量殺人事件。田舎と町を結ぶ橋は焼け落ち、ベタベタですがちょっとしたクローズドサークルになっています。上巻の大半はその事件の顛末が書かれておりミステリーというよりサスペンス的な雰囲気。ゴロゴロ出てくる死体の状況と登場人物の反応がとにかく不可解なので正直これに納得できる真相があるのなら☆5相当でした。結果は言わずもがな、納得とは程遠い真相と真犯人、都合のいい展開と人間味の欠片もない登場人物たち、そして尻切れトンボな結末が待っていました。というか1100ページもあって尻切れトンボってどういうことなんですか…?トリック自体は短編レベルだし、本作だって無駄な部分を省けば余裕で一冊にまとめられる内容だと思います。 とにかく本作には無駄が多く、意味も必要もないエロが作品の大半を占めています。しかも登場人物は全員宇宙人かと思うほど人間らしさがありません。 ・肉親の死体を見てショック状態になっている女の子に欲情して襲いかかり胸を揉みしだく主人公 ・母親の死体を発見するやいなや黒い下着に興奮し「父親は別居中なのにこんなにいやらしい下着を履いて!さては不倫していたな」とゲスな妄想をしながら勃起する主人公(特に毒親でもないのに悲しみや怒りを感じる描写は最後までなかった) ・男二人と二股をかけ、それを自分から男たちに露悪的にバラし、最終的にその男二人と3Pして同時に二人を受け入れ「あなたたち二人の子供が生みたい!」と叫びながらイく女 男女問わず登場人物全員こんなんです。共感できないどころの騒ぎじゃありません。みんな倫理観がぶっ壊れていて、猿の方がまだ理知的に感じるほどの性欲の奴隷です。想い人のためなら殺人も厭わないというのはミステリーでよくある動機ですが、本作に限ってはスナック感覚で殺人を犯しすぎだしその動機が総じて肉欲なのはちょっと…。いや別に性欲のためでもいいんですが描写不足です。肉親すらあっさり殺すレベルの殺意、その一線を越える動機としては弱すぎて「これは殺しても仕方ない」と微塵も思えないことが問題です。 展開も作者に都合がよすぎてツッコミどころばかり。 ・犯人に脅され、3人が3人とも真相を記憶から抹消する(いくら怖い思いをしたからといって3人が3人とも足並み揃えたみたいに同じ症状の記憶喪失って…) ・十二年連れ添った妻が学生の時に手を出して貢がせていた女だった(整形もしてないし名乗られてすぐ思い出すくらい面影もあるのに気付かないの?「表情の付け方だけで別人のように顔が変わった」って無理ありすぎ) 他にも「ええ…」と思ったシーンは多く、書ききれません。無理やり辻褄を合わせたという感じなのでミステリーを期待して読むとがっかりすると思います。 トリック以前にストーリーが破綻しているというのは置いといて、そもそも本作はミステリー感が非常に薄かった。おそらく作者が書きたかったのはエロ部分なんじゃないかと思います。本作は本当に不自然なくらい変態的な濡れ場が多く、始めこれは伏線かと思いましたが特にそういうこともなかったのでああこれは完全に作者の趣味だなと…。西澤保彦のエロが読みたいというファンの方にはお勧めします。始めからエロ本として読めばまあ満足できる内容なのかなと…。私が求めているものはそこではなく、ストーリー、キャラクター、トリック…その他小説において私が重視しているものが文章の読みやすさ以外本作にはなかったのが残念でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
西澤保彦さんの作品はだいすきで、だいたいどれも楽しんで読めましたが、この作品はダメでした。 5部構成になってるんですが、1部はめちゃくちゃ面白かったです。閉鎖された村で起こる大量殺人。1部では真犯人が分からずに終わり、2部以降の期待が高まりました…が。 性描写のオンパレードですっかり読む気を無くしました。しかもシツコイ。さすがに辟易してきて、飛ばし読みしていきました。 結果、犯人も分かったのですが、正直「はぁ?無理があるだろ」っと言った感じ。 折原一さんのような雰囲気の作品でしたが、この作品はそこまで昇華できてませんでした。他の西澤保彦さんの作品を読み、その作風を気に入ってる方はまだ読めるかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読後の感想は『う〜ん・・』です。ある村で大量殺人が起き、生き残ったのは中学生3人。 一体誰が何の目的でこんな殺戮をしたのか? 軸となるストーリーは面白いと思います。 ただ、もっと掘り下げて書くべきことを書いてないように感じました。例えば殺戮を犯した犯人の動機。 作中に書かれているその動機自体は無理な設定ではないと思うのですが、 殺戮に至る迄の心の経緯がほとんど書かれていないので、それが動機と言われても・・と感じます。 エロ描写は生々しいくらいに丁寧に書いてるのに・・・。読者の想像に任せるにも限度があるかと思います。 基本的なストーリーは面白いのに、それに付随するいろんな設定にちょっと無理があるかな・・。 それと後半の怒濤の展開W 『あ、そういう感じに持ってちゃうか・・』そんな気持ちになる展開です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まず、決して悪い小説ではない。 完全にこれはエンターテイメント! と割り切って、 社会派人間ドラマ的な深みを期待しなければ。 ただ、「嵐の中、孤立した集落で起きる大量殺人、生き残ったのは三人の中学生」 という導入部に興味をひかれて、ろくに前情報を持たずに読み始めると 「はあ!?」とドン引きする人も出てくるだろうと‥‥自分ですが。 ごくごく初めの方で、予感はあった。 どちらかというと漫画のような描写や登場人物の言動。 これは「リアルな人間性」や「ストイックな犯人や動機追究」を 意図したものではなさそうだ。 にも関わらず、そう覚悟した斜め上を行く、成長した主人公たちとその境遇。 工作員が出没、銃口が火を噴き、日常は地平の彼方。 なのに大量殺人事件の犯人の動機は実に「日常」。 こういう展開にちょっと興味がわいた方、あと、文体に違和感を感じない方、 とんでもエンターテイメントかもしれない、と心得てお読みください。 繰り返しますが、好みの問題。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ロジカル・ミステリの大家の異色大作と呼びたい所だが、期待に反して中身が無い。ある僻村で起こった大量猟奇殺戮事件、その事件を体験した中学生の男女の性的トラウマ、数年後に起こる同一形式の連続殺人を扱ったものだが、ミステリ的要素が皆無である。 冒頭の僻村丸ごとの殺戮事件は省路と言う中学生の視点で描かれるのだが、「...だったりして。」とか、"奈津子もの"の様な文体が多用され、連続殺人の興趣を殺ぐ事甚だしい。また、自身の家族を含めて大量の村人が惨殺されているのに、性的夢想に耽っている少年が居るだろうか。この言語感覚やリビドーには付いて行けない。そして、事件自体には動機を除いて謎が無いのである。続いて第二、三部となって、舞台は9年後以降に移るのだが、省路や同じく事件の体験者で省路の思い人繭子が、幾ら脅迫されていると言っても、小中学校時代の記憶を忘れているとは、作者にとって余りに都合が良過ぎる。"選択的記憶喪失"と言う現象が余りにも安易に使われ過ぎている。ミステリでこれを濫用されると、作者の好き勝手が出来てしまうので、心ある作家なら慎むべきであろう。第二部以降で、僻村の事件が膨らむのかと思ったが、結局書き込まれているのは、性的倒錯や性と金に纏わる人間の醜悪さ・邪悪さだけ。ミステリの主題ではあるまい。予想通りの結末とは言え、明かされる動機や状況設定が余りにも強引過ぎる。作者自身が作中で弁明する程。竜頭蛇尾の感が否めない。 ミステリを読もうとする方にはお勧め出来ない。ダークワールドを描こうとする際、作者の作品は人間の持つ歪んだ心理的屈折感が突出する傾向があるが、その典型とも言える作品。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!