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蝦夷地別件
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【この小説が収録されている参考書籍】
蝦夷地別件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
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実はまだ下巻を読んでいる最中ですが、この本はもう圧巻です。今年は、船戸氏の本を一気に15冊ぐらい読んでますが、「猛き箱船」を頂点にやや食傷気味になっていました。ところが、この本は当たりでしたね。たまたま私は、10歳まで北海道を転々とし、最後にいたのが釧路。遠足で厚岸へ行き、厚岸湾を高台から見下ろしたこともあるので、200年以上前にあの場所で、こんなすごいことが起きていたのか、と思うと感慨もひとしおです。船戸さんの文章もドライブ感があり、あっという間に読めます。北方謙三さんといい、ハードボイルド系の人は、時代物も上手いですね。下巻の残りを読むのが楽しみです。 | ||||
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昔倭人と呼ばれた人々は、約五百年かけて西日本を統一し、その後約六~七百年かけて北海道と沖縄をのぞく「日本」という国を造った、という言い方も出きるかもしれない。それを「侵略」といっていいものかどうか。島国という事が幸いしたのかもしれないが、西洋と比べて大きな軍事力と軍事力の衝突は起こらず、大きな軍事力に少数民族(この言い方が正しいかどうかも自信がないが)が侵食されるという形で起こった。不公平貿易と差別政策、そして少数民族の日本民族への同化現象(その反対はほとんど起こらない)、これらは現代まで引き継がれた中央の「やり方」である。「なし崩し的な侵略」といってもいいのかもしれない。18C末、蝦夷地は「日本」に飲み込まれる最終段階に達していた。炎が消えるときの最後の煌(きらめ)き。私は今からその最後の物語を読もうとしている。一人の偏骨日本人が語ったアイヌの英雄譚として。 | ||||
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北方領土は日本の土地ではない。ロシアの土地でもない。アイヌの土地だった。 この本を読むとそれがよく分かる。 世界の被差別民族の歴史をたどる船戸文学がアイヌの蜂起に目を転じた。 後世に名を残すことのない人間の魂を、追い詰められ行き場のない人間の心を、冷たく描き切る。混沌としているようで、実は単純な現代日本の政治、社会を照らし合わせながら読むと面白い。 | ||||
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アイヌ、当時の北海道のことをよく調べて、大河小説をめざしたのだと思うけど、長すぎる。 一番不満なのは、アイヌの食事として朝昼晩「菱の実と鮭を煮たもの」しか出てこないこと。それ以外のメニューを著者は調べられなかったのだろう。 | ||||
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江戸時代末期の、アイヌ民族を支配しようとする日本人とアイヌ民族との対立が見事に描写されており、過去に民族紛争が日本でもあったという事実を目の前に突きつけられる、そんな作品です。北の僻地で展開される、民族の誇りを取り戻そうと血気盛んになるアイヌの物語に、幕府やロシアが絡んできたりとスケールの大きな、それでいてとても悲しい内容でした。魅力的な登場人物が多く、どんどん惹きつけられました。残念なのは、少々エンディングが物足りなく感じたことです。 | ||||
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