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夜のジンファンデル
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夜のジンファンデルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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特にツボにはまったのが「コミュニティ」。気色悪い反面、さもありあん、と納得してしまうのがなんとも。 なるべくしてこうなりました、と理解してしまう感じ。 篠田氏のお話は「不思議な符号」とか「奇怪な出来事」が入ってない方のが好みにあう。 楽しく読みました。 | ||||
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短編6話 夜のジンファンデル 恨み祓い師 絆 ポケットの中の晩餐 コミュニティ 永久保存 恐怖小説のようで、推理小説のようで、、、 篠田節子入門としてはいいかも。 ジンファンデルが葡萄の名前だと知りました。 | ||||
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どの作品も中編か長編にしたら、もっと良さが引き立つと思った。 特に後ろの2つは。 すべてが大人の読者を対象に書かれたもので、味わい深い。 | ||||
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作品全てに読み応えがあって面白かった。ただ、表題作の 「夜のジンファンデル」以外の作品の結末や読後感はキモ 怖いというか、あまりよいものではなかったです。 「永久保存」は市役所のエリートと自認している男の話ですが、 普段、無能とバカにしていた人間に裁かれる結果になるのは やはり、ブラックユーモアです。 「絆」は良くできたストーリーですが、やはりどこかに人間の 業や因果応報を感じる作品でした。「恨み祓い師」はとても リアルな話だと思います。確かに「恨み」は生きる源泉やパワー にもなりえますが、まさか108歳とは驚きでした。 「コミュニティ」はブラックユーモアの傑作。突き詰めて考え れば、確かに人類皆兄弟ですもんね。文章表現も素晴らしく、 直木賞作家の真髄を垣間見たようです。 | ||||
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作家の力量は、短編集に出るというのは本当ですね。 表題作以外はホラーともいえるような不気味な話ですが、夜中に大人が読む短編集としては 傑作揃いです。はずれがありません。 篠田さんの長編は時にスピード感がありすぎてついていけないことも あるのですが、この本はじっくり読ませてくれます。 一番好きなのはやはり「夜のジンファンデル」かな? すれすれの大人の恋、もう若くはない二人がそれぞれの思いをかかえながら 過ぎ去った一晩を思い返す。こんな恋もあるのだな、と感じた瞬間自分も 年をとったことを実感しました。 | ||||
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「コミュニティ」が一番怖かった。 主人公夫婦が引っ越した公社住宅は,妙に人間関係が濃い場所。奥さん連中は,午前10時くらいから集まって,夕方まで一緒に過ごす。最初に誘われて出向いた広江が,「それじゃ,明日はうちだから。三号棟の302号室」「どうせ私たち,夕方までここにいるから」という風に,そうやって集まるのが当たり前であるかのように声を掛けられたところが,何となしに嫌だった。やがて,和則は,同じ団地の女と不倫することになるが・・・。 格別不思議な現象が出てくるわけでもないのに,ゾッとする作品だった。 「恨み祓い師」は,若干不思議な存在が出てくるが,怖さの核心はそこではなくて,いつまでも年をとらない母娘が何となく怖かった。思い出してみれば昔から老人だった・・・という人は,確かにいるような気がする。子供のころは年長者を見ると老人に見えるという傾向があるからなのだろうが,それが何か超自然的な力によるのではないかと思い込んで見てしまうと,ホラーになってしまう。 「ポケットの中の晩餐」は,男なら少しノスタルジックな感傷に浸れる作品ではなかろうか。男というものは,疲れると故郷に帰りたくなるし,故郷のように自分を無条件に受け入れてくれる女性に<癒し>を求めてしまうような気がする。女性が読むと,主人公の身勝手さに嫌悪感を覚えるかもしれないが。 | ||||
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表題作の「夜のジンファンデル」は 人気女性作家が勢ぞろいした短編集「恋愛小説」に収録されていた作品です。 この一編だけは再読ですが、他ははじめて読みました。 表題作だけが他と異色のような気がしますが、 全体的にはホラーとカテゴライズしてもいいような怖さ。 大人の雰囲気も香るブラックな味わいの短編集です。 「恨み祓い師」は背筋のうすら寒くなるような作品。 恨みを糧にして生きる・・・。 恨みってある意味ものすごく強大なパワーでもある。 言葉で言い表せないほどの重みがありました。 「絆」は最後の一文にすべてが凝縮され、 「永久保存」は一歩間違えればブラックコメディになってしまいそう。 でも、やはりいちばん不気味だったのは「コミュニティ」。 新しく団地に引っ越してきた家族が、 その団地の行き過ぎた家族意識とコミュニケーションの渦に飲み込まれる。 怖さと気味の悪さが共存に嫌悪感を覚え、後味が悪い。 でも、このうまさには脱帽します。 ひとつのジャンルの中にあるようなのに、 どれもまったく別の味わいがあり、読み応えのある短編でした。 | ||||
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「永久保存」左遷された課長が、配属された先で巻き込まれる悲劇。 「ポケットの中の晩餐」人に言えない過去を持つ主人公が、帰省して体験する非日常。 「絆」手切れ金代わりに貰ったリゾートマンションだったが、思わぬ形で別れた恋人との絆が生まれる。 「夜のジンファンデル」旧友の送別パーティーで秘密の出来事が・・・ 「恨み祓い師」長年同じ家に住み暮らす、年老いた母と娘は、本当に妖怪なのか? 「コミュニティ」息子のアレルギー改善の為に引っ越した、ゴーストタウンのような団地での、究極のコミュニケーションとは。 日常に潜む、人の情念をテーマにした、ホラータッチの短編小説集。 | ||||
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テーマも手法も違うが、ラフカディオ・ハーンと篠田節子には共通するものがある。二人とも、人生の深層や、心の奥に潜むものを描くときに、現実と非現実を巧みに交差させる。死者との交流や、愛情や、恨みが形となって生き続けるという形でしか表現できないようなものが人生にはある。 二人とも悲劇を描くことが多いが、多くの場合、何か深い慰めのようなものを感じる。そして、その読後感がとても好きだから、また彼らの本を手に取る。 | ||||
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六篇の短編集だが、それぞれの短編で一息いれる事も無く、 全編をぶっ通しで読んでしまった。 それぞれの作品の密度が濃くて、時間を忘れて引き込まれる。 それぞれの作品は概して悲劇的ではあるが、 登場人物の心理を、磨き上げられた透明なガラス越しに見せてくれる思いだ。 「永久保存」の課長に、暗闇はどんな想いをもたらせたのだろう? 表題作「夜のジンファンデル」は、何と抑制の効いた情熱なのか。 「恨み祓い師」の読み応えを語り出すと、字数制限を超えてしまう。 現代的で、適度に浮気話も入っていたり、適度に悲劇的であったりする。 また、雑誌では連載よりも、短編読み切りの方が読みやすい。 そんな現実的ニーズにも合っているが、迎合性は微塵も無い。 短編に、ありったけのエッセンスが詰め込まれている。 読み応え満点のハードカバー短編集だ。 買って後悔する事は無い、と言い切りたい。 | ||||
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篠田節子の旨いのは、現代社会の闇、しかも人の目に止まってなかったものを引きずりだす才能は圧巻だと思う。 今回のこの本は6作品が収められているが、後半にいくほど圧迫感が半端じゃない。 特に私の印象に残ったのは「恨み祓い師」だ。 大家の娘が嫁ぐ20年前から住む母と娘は、月日が流れてないかのように外見に変化がない。その姿は気にしだすとまるで妖怪だ。 両親の土地が欲しい娘がこの母娘に立ち退きを望んだ所から、現実と夢の境目が途切れてゆく。母娘は本当に妖怪なのか。恨み祓い師は本当に存在するのか。 身の毛がよだつこの短編。 じっくり長編で読んでみたいと思わせた。 | ||||
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軽い気持ちで手にとって、表題作読んだら思わず泣いてしまいました。 なかなか若い方にはわかりづらいかもしれませんが、人生重ねると、いろんな想いや状況に感情や抑制が加わる。それがすごくうまく描かれていると思います。切なかったです。 | ||||
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