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エトロフ発緊急電
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エトロフ発緊急電の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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読んだのはだいぶ前になりますが、 初めて読んだ時は震えるほど面白かった! 元々時代背景が好きなのもありましたが、どっぷりハマってしまいました。 それから何度も読み返してます。 NHK(?)でやったドラマはもうひとつだったのですが。。。原作が面白過ぎました。 この作品から佐々木嬢さんのファンになりました。 | ||||
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フイクションとノンフィクションの見事な融合。ページをめくる手が、止まらない。三部作の後2作を読むのが、楽しみ。 | ||||
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重層的で多角的な歴史小説だ。虚無的な生き様のアメリカ秘密工作員が強い印象を残す。日系アメリカ人でアメリカのスパイ、かつて殺し屋でもあったというケニー・賢一郎の視点から描かれるから、「戦争」は幾つもの視座から再検証される。 北方領土の歴史や、そもそも真珠湾攻撃の機動部隊がエトロフ島を出発点にしたことなど、知らなかった歴史的事実がストンと腑に落ちた。 今や警察小説で名高い佐々木氏だが、近代歴史ものも超一流。 | ||||
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日米開戦前夜の諜報活動を描いた作品。 文庫本で600ページを超える長編ですが、史実に逆らわない内容と当時の社会風俗に関した 圧倒的な情報量で、一気に読みとおしたくなる小説です。 スペインから始まるプロローグ。アメリカ、東京、択捉で進むそれぞれの物語が、 ひとつに繋がっていきます。伏線の張り方、回収にも納得でき、満足できました。 太平洋戦争史に関心があり、冒険モノが好きな人には、特にお勧めしたいです。 序盤に登場する「盛田」という人物にニヤッとする人も多いでしょうね。 このちょっとした作者の遊び心も作品の魅力のひとつでしょう。 私は迂闊にも「ベルリン飛行指令」「ストックホルムの密使」と連なる3部作の第2作ということを知らず、 1作目の「ベルリン−」を読まずにこの作品を読みましたが、単独でも十分に楽しめました。 でも、3部作をこれから読む方は、順番に読んだ方がいいでしょう。 もっと楽しめる相関になっているようです。 | ||||
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世界各地の場所設定、多彩な登場人物とその背景造り込み、提供されるスリルの種類、どれを取っても盛り沢山!総合レジャーランドか幕の内、いやその高級版の松花堂弁当の如く、万人が満足度高く堪能出来るサスペンスですね。でも専門料理店の切れ者シェフが出す、こだわりの一品料理とはちょっと味覚が異なる様な…「おかず」が多すぎるんでしょうか? 例えば上海から左遷された青年士官の守備隊長とか、ヒロイン?が何故か最後にピストルを正確な照準で撃てちゃったりとか。この辺が「ハードボイルド」命の方には、物足りない食後感を残すのかもしれません。あ、小生は幕の内&松花堂は好物なんで満腹です! | ||||
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89年が初版であるが、そもそも時代設定が太平洋戦争開戦時であるゆえ、20年経っても古さを感じさせず、スケールが大きい。スピード感、テンポのある展開で飽きさせず読み進めることができる。他方、若干後半部分(特に主人公賢一郎とゆきが出会って以降)尻すぼみした感が否めないのは残念であり、賢一郎の描写についてもっと強さ、影、謎めいたものを残して欲しかった。内向きなテーマを題材とした小説が最近多いこともあり、新鮮に感じられた。 | ||||
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本書はフィクションなのでしょうか?それともノンフィクションなのでしょうか?フィクションであればどこまでが真実で、どこまでが架空のものなのでしょうか?スペインの戦場風景から始まる本書がアメリカを経由して日本にたどり着きます。日本の中でも東京から北海道、そして択捉と、世界規模で舞台が変わっていきます。その都度主人公のである斉藤の心情にも微妙な変化が起きます。冒険小説と歴史小説と恋愛小説の良いとこ取りした本書はお勧めです。 | ||||
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第二次世界大戦に関連する小説は多い。また、パールハーバー奇襲を扱った小説も多い。この手の小説で日本の作家によるものとしては最高傑作だと思います。単行本の出版が 1989 年。20 年経った今でも何の違和感も無く面白く読めます。直前作の「ベルリン飛行指令」の小ネタが入っている箇所が有るので、時間のある方は「ベルリン・・・」から読むことをお勧めしますが、小ネタが小ネタと理解できなくても本作だけで十分楽しめます。 内容の詳細は他のレヴュワーが書かれていると思いますので省きますが、史実を織り込みながら非常に違和感の無い「小説」になっていて、全てが「事実」と勘違いしてしまいそうなくらいです。著者は北海道出身だけに、東京から青森/北海道へと舞台が移ったあとの背景描写もすばらしいです。また、当時の日本人ハーフの生き方や単一民族国家ではない日本についても考えさせられるものが有ります。第二次世界大戦開戦前の日本軍および政府の動きに興味が有る方には当然ですが、単なる小説好きという方にもお勧めです。 | ||||
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めったに再読しないが、この作品だけは、結末がわかっていても何度も読み返してしまう。 その理由は、確かにこの作品のジャンルとしては冒険・推理小説であるが、それに加えしっかりとした「歴史」のバックボーンがあるからである。たしか、この作者のいずれかの作品で「本当にあったことか、想像のことか、判断できないぎりぎりのところが面白い」という解説があった。実際この作品もそれに当てはまり、その辺りがしっかりとした読み応え感を与えてくれ、「また読みたい!」と思わせるのだろう。 冒険・推理の部分で言うと、いわゆる冒険小説というものは、「何でこのタイミングで計ったように登場するの?」と、その場面場面での出会いが強引で、そこからストーリーを新たな方面へと展開しているが(個人的感想)、この小説は複線の流れ(アメリカ、東京、択捉)を自然と展開し、また編むことで読者をどんどん引き込んでいく。 上記他にも、当時の風俗、択捉の自然・歴史なども丁寧に書かれており、充実した作品である。 | ||||
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物語の最初は、話題がいろいろと飛ぶのですが、これら伏線が1つにまとまる中盤で面白味が盛り上がります。 後半はハラハラとドキドキが入り乱れ、主人公のスパイに感情移入してしまいます。 おもしろい! | ||||
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良い小説は「面白いこと」に第一の存在意義があります。面白さの条件は三つのSを満たすことです。スリル、スピード、サスペンス、+恋愛要素で何かを得て失うことの描写に長けていれば最高です。しかし一番大事なのは読みやすいことです。この本はすべて満たしています。 | ||||
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潜入、追跡、銃撃戦に暗号通信。男くささむんむんの冒険小説だから、男性読者のロマンを掻き立てる系で、女性はお呼びでないかしら?と思いながらも手に取ってみたら、そのボリューム(文庫本でもすごく分厚い)にもかかわらず、面白くてもう止まらない。ページをめくる度にどんどん引き込まれて、最後は切なくて胸がいっぱいに・・・。クライマックスではほとんど半泣きでした。 冷笑的なアナーキストのくせに、それでも何かを信じてる男、つまり、女性目線から言うと、近づいちゃいけないのは分かってるんだけど、惹かれずにはいられない危険な男、が主人公。 物語の展開や緻密さも、西にフォーサイスあらば、東に佐々木譲あり!と言い切れるぐらい、「これって無きにしもあらず?」と思わされるほど、一貫して臨場感とリアリティにあふれていた。また台詞や心理描写がとても自然で、読みながらすんなり頭の中で映像化できる。 | ||||
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とにかく引き込まれます。3部作どれも面白いですが特に2作目のこの話が好きです。主要な登場人物がすべてどこか影があり、一人一人強烈にキャラが立っていて一気に読めます。そういえば昔NHKで『エトロフ遥かなり』というタイトルでドラマ化してましたが、また映画かドラマにならないすかね。3部すべて。 | ||||
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1980年代、日本の冒険小説・ハードボイルド小説を代表する作品、骨太の娯楽小説を探している方にこそお奨めします、タイトルの「エトロフ発」とは、昭和16年11月、帝国海軍機動部隊である「連合艦隊」が真珠湾攻撃に向う際、極秘裏に終結したのが現在では北方領土とよばれる択捉(エトロフ)島の単冠(ヒトカップ)湾であったことに由来します、何故に星一つ減かといえば、評者のような大東亜戦争を支持する立場のものには、著者世代特有の日本は悪者という姿勢による記述が少々鼻につくためです、それが気にならない方には最高の物語であると断言できます、90年代初めにNHKで沢口靖子、永沢俊哉、阿部寛主演でドラマ化されました、もしレンタル・ビデオで見かけたらぜひご覧ください、秋野太作の怪演をはじめとして並のハリウッド映画より楽しめるでしょう、ちなみに、昭和20年の敗戦まで千島列島は日本の領土でした、千島の島々からカムチャッカ半島にかけて日本の漁業会社や漁民が猟を行い、かつ缶詰工場などが操業されていたのが事実です、アメリカとの開戦後もソ連とは戦争状態ではないわけですから当然に日本の漁船はカムチャッカまででかけていたのです、当時の北方領土関連資料を調べれば簡単に分かることですが、著者は作中では缶詰工場などには一切触れていません、択捉方面の少数民族に関しては詳しく記述しながらです、物語の構成上(脇役の一人のキャラクター設定上)、あえて触れなかったのだろうと思いますが、この点も星一つ減の理由です、 | ||||
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この作品に現れるのは様々な視点を持った人々だ。自国を滅ぼされた朝鮮人スパイや南京で恋人を日本軍の虐殺によって失った宣教師、スペイン内戦から帰国した殺し屋で一見アナーキストの主人公など。太平洋戦争前後の様子を、史実を歪めることなく、かつ豊富な登場人物とその経歴を描き上げる事で小説化している。佐々木譲の作品は膨大な資料の取材を感じさせるものが多いが、それでいて頭でっかちに終わる事が無いのは小説を彩る個性的な登場人物によるからだと思う。 後半に突如現れる主人公と女との愛。ここで私は大きな問題を考えさせられる事になる。日米2つの国を揺さぶるスパイという使命を負いつつ、その使命と目の前の一人の女とを天秤にかけて図ろうとする主人公。国家・体制とは、イデオロギーとは、そして一人の人間の存在とは、ということを深く考えさせられる一冊だった。それほどまでにこの小説の結末は悲しすぎた。 読み終わった後に哀しさで感動する事はあまり無かった。だがこの小説を読み終えた後、なにかとてつもなく大きなものを失ったような哀しさを味わった。それだけこの本に引き込まれた。何度でも読みたいと思う。 | ||||
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佐々木譲の筆力か、物語の中にぐいぐい引き込まれていくのは前作「ベルリン飛行指令」と変わらない。おそらく膨大な資料を調べて書き上げたに違いない。日系人スパイと島に住む薄幸の女性とのかなしい恋が涙を誘う。 | ||||
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日米開戦前夜、既にアメリカは日本が真珠湾に奇襲攻撃をかけることを知っていた。その情報を日本から本国アメリカに伝えたのはある日系人スパイだった。にもかかわらず…こう書いてしまうと、非常にあっさりとしたストーリーだと思われがちだが、読者は著者の描写の妙に引き込まれて、自分がその場にいるような錯覚に陥ることだろう。そして、手に汗握るに違いない。名だたる賞をいくつも受賞した作品だけのことはある。 | ||||
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