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エトロフ発緊急電



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エトロフ発緊急電の評価: 4.08/5点 レビュー 50件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.08pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全50件 41~50 3/3ページ
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No.10:
(5pt)

大戦もの

 第二次世界大戦に関連する小説は多い。また、パールハーバー奇襲を扱った小説も多い。この手の小説で日本の作家によるものとしては最高傑作だと思います。単行本の出版が 1989 年。20 年経った今でも何の違和感も無く面白く読めます。直前作の「ベルリン飛行指令」の小ネタが入っている箇所が有るので、時間のある方は「ベルリン・・・」から読むことをお勧めしますが、小ネタが小ネタと理解できなくても本作だけで十分楽しめます。 内容の詳細は他のレヴュワーが書かれていると思いますので省きますが、史実を織り込みながら非常に違和感の無い「小説」になっていて、全てが「事実」と勘違いしてしまいそうなくらいです。著者は北海道出身だけに、東京から青森/北海道へと舞台が移ったあとの背景描写もすばらしいです。また、当時の日本人ハーフの生き方や単一民族国家ではない日本についても考えさせられるものが有ります。第二次世界大戦開戦前の日本軍および政府の動きに興味が有る方には当然ですが、単なる小説好きという方にもお勧めです。
エトロフ発緊急電 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (新潮文庫)より
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No.9:
(5pt)

かなりオススメです!

めったに再読しないが、この作品だけは、結末がわかっていても何度も読み返してしまう。
その理由は、確かにこの作品のジャンルとしては冒険・推理小説であるが、それに加えしっかりとした「歴史」のバックボーンがあるからである。たしか、この作者のいずれかの作品で「本当にあったことか、想像のことか、判断できないぎりぎりのところが面白い」という解説があった。実際この作品もそれに当てはまり、その辺りがしっかりとした読み応え感を与えてくれ、「また読みたい!」と思わせるのだろう。
冒険・推理の部分で言うと、いわゆる冒険小説というものは、「何でこのタイミングで計ったように登場するの?」と、その場面場面での出会いが強引で、そこからストーリーを新たな方面へと展開しているが(個人的感想)、この小説は複線の流れ(アメリカ、東京、択捉)を自然と展開し、また編むことで読者をどんどん引き込んでいく。
上記他にも、当時の風俗、択捉の自然・歴史なども丁寧に書かれており、充実した作品である。
エトロフ発緊急電 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (新潮文庫)より
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No.8:
(4pt)

おもしろい

物語の最初は、話題がいろいろと飛ぶのですが、これら伏線が1つにまとまる中盤で面白味が盛り上がります。
後半はハラハラとドキドキが入り乱れ、主人公のスパイに感情移入してしまいます。
おもしろい!
エトロフ発緊急電 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (新潮文庫)より
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No.7:
(5pt)

良い小説

良い小説は「面白いこと」に第一の存在意義があります。面白さの条件は三つのSを満たすことです。スリル、スピード、サスペンス、+恋愛要素で何かを得て失うことの描写に長けていれば最高です。しかし一番大事なのは読みやすいことです。この本はすべて満たしています。
エトロフ発緊急電 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (新潮文庫)より
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No.6:
(5pt)

女でも泣けるんです。

潜入、追跡、銃撃戦に暗号通信。男くささむんむんの冒険小説だから、男性読者のロマンを掻き立てる系で、女性はお呼びでないかしら?と思いながらも手に取ってみたら、そのボリューム(文庫本でもすごく分厚い)にもかかわらず、面白くてもう止まらない。ページをめくる度にどんどん引き込まれて、最後は切なくて胸がいっぱいに・・・。クライマックスではほとんど半泣きでした。
冷笑的なアナーキストのくせに、それでも何かを信じてる男、つまり、女性目線から言うと、近づいちゃいけないのは分かってるんだけど、惹かれずにはいられない危険な男、が主人公。
物語の展開や緻密さも、西にフォーサイスあらば、東に佐々木譲あり!と言い切れるぐらい、「これって無きにしもあらず?」と思わされるほど、一貫して臨場感とリアリティにあふれていた。また台詞や心理描写がとても自然で、読みながらすんなり頭の中で映像化できる。
エトロフ発緊急電 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (新潮文庫)より
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No.5:
(5pt)

何度も読んでます

とにかく引き込まれます。3部作どれも面白いですが特に2作目のこの話が好きです。主要な登場人物がすべてどこか影があり、一人一人強烈にキャラが立っていて一気に読めます。そういえば昔NHKで『エトロフ遥かなり』というタイトルでドラマ化してましたが、また映画かドラマにならないすかね。3部すべて。
エトロフ発緊急電 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (新潮文庫)より
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No.4:
(4pt)

沢口靖子さん、お慕いしております、

1980年代、日本の冒険小説・ハードボイルド小説を代表する作品、骨太の娯楽小説を探している方にこそお奨めします、タイトルの「エトロフ発」とは、昭和16年11月、帝国海軍機動部隊である「連合艦隊」が真珠湾攻撃に向う際、極秘裏に終結したのが現在では北方領土とよばれる択捉(エトロフ)島の単冠(ヒトカップ)湾であったことに由来します、何故に星一つ減かといえば、評者のような大東亜戦争を支持する立場のものには、著者世代特有の日本は悪者という姿勢による記述が少々鼻につくためです、それが気にならない方には最高の物語であると断言できます、90年代初めにNHKで沢口靖子、永沢俊哉、阿部寛主演でドラマ化されました、もしレンタル・ビデオで見かけたらぜひご覧ください、秋野太作の怪演をはじめとして並のハリウッド映画より楽しめるでしょう、ちなみに、昭和20年の敗戦まで千島列島は日本の領土でした、千島の島々からカムチャッカ半島にかけて日本の漁業会社や漁民が猟を行い、かつ缶詰工場などが操業されていたのが事実です、アメリカとの開戦後もソ連とは戦争状態ではないわけですから当然に日本の漁船はカムチャッカまででかけていたのです、当時の北方領土関連資料を調べれば簡単に分かることですが、著者は作中では缶詰工場などには一切触れていません、択捉方面の少数民族に関しては詳しく記述しながらです、物語の構成上(脇役の一人のキャラクター設定上)、あえて触れなかったのだろうと思いますが、この点も星一つ減の理由です、
エトロフ発緊急電 (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)より
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No.3:
(5pt)

時代と悲しい人々

 この作品に現れるのは様々な視点を持った人々だ。自国を滅ぼされた朝鮮人スパイや南京で恋人を日本軍の虐殺によって失った宣教師、スペイン内戦から帰国した殺し屋で一見アナーキストの主人公など。太平洋戦争前後の様子を、史実を歪めることなく、かつ豊富な登場人物とその経歴を描き上げる事で小説化している。佐々木譲の作品は膨大な資料の取材を感じさせるものが多いが、それでいて頭でっかちに終わる事が無いのは小説を彩る個性的な登場人物によるからだと思う。 後半に突如現れる主人公と女との愛。ここで私は大きな問題を考えさせられる事になる。日米2つの国を揺さぶるスパイという使命を負いつつ、その使命と目の前の一人の女とを天秤にかけて図ろうとする主人公。国家・体制とは、イデオロギーとは、そして一人の人間の存在とは、ということを深く考えさせられる一冊だった。それほどまでにこの小説の結末は悲しすぎた。  読み終わった後に哀しさで感動する事はあまり無かった。だがこの小説を読み終えた後、なにかとてつもなく大きなものを失ったような哀しさを味わった。それだけこの本に引き込まれた。何度でも読みたいと思う。 
エトロフ発緊急電 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (新潮文庫)より
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No.2:
(5pt)

面白い!

佐々木譲の筆力か、物語の中にぐいぐい引き込まれていくのは前作「ベルリン飛行指令」と変わらない。おそらく膨大な資料を調べて書き上げたに違いない。日系人スパイと島に住む薄幸の女性とのかなしい恋が涙を誘う。
エトロフ発緊急電 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (新潮文庫)より
4101223122
No.1:
(4pt)

択捉島で何が起きたのか

日米開戦前夜、既にアメリカは日本が真珠湾に奇襲攻撃をかけることを知っていた。その情報を日本から本国アメリカに伝えたのはある日系人スパイだった。にもかかわらず…こう書いてしまうと、非常にあっさりとしたストーリーだと思われがちだが、読者は著者の描写の妙に引き込まれて、自分がその場にいるような錯覚に陥ることだろう。そして、手に汗握るに違いない。名だたる賞をいくつも受賞した作品だけのことはある。
エトロフ発緊急電 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:エトロフ発緊急電 (新潮文庫)より
4101223122

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